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劇団四季 「ミュージカル南十字星」

2009年09月20日 | エンタメなどレビュー
今まで劇団四季のミュージカルって「マンマミーア」と「ライオンキング」しか
見たことありません。

でも最初に見た「マンマミーア」は、なんかセリフも力がむやみに入って仰々しいかったし、
見終わった後「疲れた」って感じでした。


やっぱり、タモリの言うように日本人がミュージカルを自然に演じるっていうのは、難しいのかな?
なーんて、その時は思いましたね。

それに当たり前といっちゃ当たり前だが、アバが歌っている方がずっと上手いしね。


そんなこんなで、ミュージカルはブロードウェイの引っ越し公演みたいなものは見に行ったりしても
劇団四季は見ませんでした。

でも去年久しぶりに付き合いで「ライオンキング」を見たら、そうでもなかった。

演目によって違うのかな


そして、今日の「南十字星」は戦争を取り扱った作品ということで、
やっぱりとりあえず付き合いで来た訳なんですけど。

だって、やっぱり「ライオンキング」や「キャッツ」と比べると戦争物って
地味な感じがするじゃないですか


でも見終わった感想は、予想に反してかなり良かったです。


冒頭から静かな、しかもきれいな絵。
その絵の中には絶えず「水」が描かれていて、インドネシアの豊かな水と自然が表れています。

やっぱり専用劇場ということで、ちゃんと舞台に水田や川を表す「水」が舞台上にあるんだから、
費用かかってるんだろうな・・・という感じがしました。

また、インドネシアの民族音楽や音楽に合わせた息の合った踊りと衣装。


演劇に自然な流れで踊りや歌が馴染んでいたし、
全体的にとってもよくまとまっている構成・演出だったから、見やすかったですよ。

とはいえ、前半が終わった時に一緒に行った友人が「いや~重い、重い。これって
私は貝になりたいに似てるよね」と言ってました。
そうですね、BC級戦犯を取り扱った「私は貝になりたい」に似てるかも。


でも「私は貝になりたい」って、見終わった後に何ともやりきれない割り切れなさっていうのかな、
救われない気持ちが強く残る内容だと思うんです。

一方、「南十字星」の方は、確かに割り切れなさに関しては一緒なんだけど、
自分達が潔く死ぬことで救われるものがあるっていうか、この人達を経て今の日本があるっていう
主人公の遺書を通した作り手のメッセージが感じられて、
そこに希望が見いだせる終わり方だったと思うんです。

私達の前の列に座っているお客さんは、年配の人達でした。
でも休み時間、ロビーに出るとけっこう若い人達も大勢いたんですよ。

前半は日本人が憎まれる展開で休み時間に入ったので、
「もしかして、これ見て凹むっていうか、
下手したら若い子なんかは反発するんじゃないかな」と思ったりして。

でも変に感情的でなく良い形のメッセージを伝える終わり方だったので、
ある意味、清々しく拍手ができたカーテンコールだったなと思いました。


しかし・・・。

やっぱり、実際こういう理不尽な荒っぽい裁判で命を落とした人もたくさんいるんだろうね。
わかんないけど。。。











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