ある将校がいた
彼の父も 祖父も 曾祖父も将校だった
家族を愛する彼は 迷わず 将校になった
ある日 改革が波のように押し寄せた
将校が 英雄と称えられた 時代は終わったのだ
突然に 呆気なく 終わったのだ
彼らは… キリストのように 相手を理解することを願った。
自分の命を 危険にさらしながらも、訴えた。
心臓めがけて 打ち込まれる銃口を、
その熱い胸に受けては、隊の列を整え続けて、前に進んだっ!
その尊い魂に、背中から 銃口を向けたのは、
一体 誰なんだっ!!
将校は 家を出た。
真意を汲み取る 機会を与えられなかった、
妻と子の瞳は 変わり果て…
尊敬の眼差しは、圧倒的な 不信感に満ちていた。
彼は最期の時… 無自覚な銃口を、背中に向けられた。
彼は最後まで… 勇敢に希望を守り、戦った。
そして… ふらふらと レンガの壁の前に立ち、
大好だった 絵を描きながら…
崩れるように、死んだ。
地面に崩れ落ちた 彼の顔には、泥が付いていた。
彼の唇には、微笑みが 残されていた。
彼の魂は、命という灯火が消える瞬間に… やっと、温められた。
そして… 無限に広がる… 光の世界の住人となった。
彼が 無心に描いた絵に、添えられていた言葉があった。
響きわたるシベリア杉 。。 と