2018年1月12日
▲横浜市の貸衣装会社が突然に業務を停止し1月8日成人の日に振袖を着れなかった人が相次いだ事件、成人式だった長女は「ありえない」と憤っていた。会社に預けてあった思い出の詰まった着物の行方がわからない人もいるらしい。時間は戻らないが、早期に解決してほしいと願っている。
▲貧困と格差の広がりの中で、そもそも出席できない人も多い。そんな新成人のために、様々な工夫をしている地域もあるという。18歳選挙権となり改めて成人の基準をどうするかの議論が行われている中、成人式のあり様を考えていくことが大事だと思う。
▲「君たちはどう生きるか」が、今またたくさんの人に読まれているのだという。マンガという取り付きやすさだけでなく、一人ひとりが自分のこれからを意識せざるを得ない時代の流れがあるからではないか。「ぼくたちはこの国をこんなふうに愛することに決めた」(高橋源一郎;集英社新書)も読んでみて欲しい。
▲世阿弥「花鏡」の中に「初心忘るべからず」という一説があり、初心は「初志」ではなく「初心者であった頃の状態や思い」を持ち続ける大切さを問うていると聞いた。自分流に言えば、自分に対して「まだまだと思い続けること」かと思う。そんなことを考えていたら、素敵な谷川俊太郎の詩に出会うことができた。
成人の日に/谷川俊太郎
人間とは常に人間になりつつある存在だ
かつて教えられたその言葉が
しこりのように胸の奥に残っている
成人とは人に成ること もしそうなら
私たちはみな日々成人の日を生きている
完全な人間はどこにもいない
人間とは何かを知りつくしている者もいない
だからみな問いかけるのだ 人間とはいったい何かを
そしてみな答えているのだ その問いに
毎日のささやかな行動で
人は人を傷つける 人は人を慰める
人は人を浮 人は人を求める
子どもとおとなの区別がどこにあるのか
子どもは生まれ出たそのときから小さなおとな
おとなは一生大きな子ども
どんな美しい記念の晴着も
どんな華やかなお祝いの花束も
それだけではきみをおとなにはしてくれない
他人のうちに自分と同じ美しさをみとめ
自分のうちに他人と同じ醜さをみとめ
でき上がったどんな権威にもしばられず
流れ動く多数の意見にまどわされず
とらわれぬ子どもの魂で
いまあるものを組み直しつくりかえる
それこそがおとなの始まり
永遠に終わらないおとなへの出発点
人間が人間になりつづけるための
苦しみと喜びの方法論だ
【今日は何の日】
http://www.nnh.to/01/12.html
【今週の一句🙆】
酒飲み川柳
今日はお休み
【今週の歌】
・「My Cup of Tea」…Cocopeliena
最近知った関西を中心に活動しているというアイリッシュ・グループ。一度、ライブを聴いてみたいと思っています。
https://www.youtube.com/watch?v=iiY0SisB8tA
【今週のグルメ情報】
・「能登屋」…南海難波駅徒歩5分
最近、難波でお気に入りの飲み屋さん。隣りには、お気に入りの豚足屋さんもあるので、いつも迷ってしまいますが…。
https://tabelog.com/osaka/A2701/A270202/27052665/
【追伸】
明日、久しぶりに岡山・蒜山に行ってきます。遊びではありませんが、楽しみです。
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