反戦の視点・その67
「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、
そしてイラクで殺されたすべての人たちからだ」
井上澄夫
イスラエル空軍が2008年12月27日、パレスチナ自治区ガザに大規模な空爆を始め、今年に入って同海軍が艦砲射撃を開始したほか、同陸軍はガザに侵攻し、戦車の砲撃などで住民の死傷者を激増させている。英BBCによると、19日間の攻撃による死者は1038人、負傷者は約4700人に上っている(1月15日付『朝日新聞』)。
まもなく大統領府を去るブッシュ大統領(以下、ブッシュ)は、かつて中東全域の「民主化」を呼号していた。アフガニスタンのタリバーンを倒し、イラクのサダム・フセインを倒すことによってドミノを倒すように中東「民主化」を達成するという構想を抱いていた。むろんそれにはパレスチナ・イスラエル間の和平も含まれ、末期ブッシュ政権はそれに向けて調停を行なったが、イスラエルのオルメルト暫定首相は、オバマ新政権が成立する前にガザのハマス(後注参照)を殲滅して2月に予定される総選挙を政府・与党を有利に導こうと、政権末期に錦を飾りたいブッシュの思惑を打ち砕いた。完全に死に体のブッシュは、それでも「ハマスがイスラエルへのロケット弾攻撃を中止しない限り、持続可能な停戦は実現しない」とのべて、イスラエルの残虐な侵略を支持している。
※注 ハマスは2006年1月、国連監視下の民主的な選挙(パレスチナ評議会選挙) で過半数の議席を得た政党であり、「イスラム過激派」(『朝日新聞』の表記)という レッテルは間違っている。
アフガニスタンではタリバーンが息を吹き返した。イラクはどうか。ブッシュは12月14日、任期中最後のバグダッド訪問を行なった。それはイラクの治安回復を印象づけ、自分のイラク政策の正当性をアピールすることが目的だったが、目論見がはずれるどころか、世界注視の前で赤っ恥をかくことになった。イラクのマリキ首相と臨んだ記者会見中にイラク人記者がブッシュに靴を投げたからである。イラクでは靴を投げつけるのは最大の侮辱行為だという。12月15日付『東京新聞』から引用する。
〈大統領が「戦争はまだ終わっていないが、間違いなく勝利の途上にいる」などと話したところ、イラク人記者が「これはサヨナラのキスだ。おまえは犬だ」と叫んで自らの片方の靴を大統領に投げ、さらに「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、そしてイラクで殺されたすべての人たちからのものだ」と、もう一方の靴も投げ付けた。〉
靴を投げた記者の「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、そしてイラクで殺されたすべての人たちからだ」という叫びは、世界のすべての人びとの脳裏に深く刻まれていい。12月20日付同紙夕刊で東京外国語大学大学院教授の酒井啓子氏がコラム「放射線」でこう記している。
〈靴投げ事件に、衝撃を受けた人も多かったに違いない。だが逆に、「なんでこんなことが」と驚かれたことに、筆者は衝撃を受けた。(中略)。未だ各地で続く反米活動は、特殊なテロリストだけのことで、普通の人は米国に怒っていないと思われているということか。
占領下という異常事態で、普通の住民がどれほどフラストレーションを溜めているか、想像力が及ばないのは悲しいことだ。占領状態が半世紀以上続いているパレスチナでも、三世代に渡って人権を奪われ続けることがどういうことか、想像の至らない者には、そこで起きていることはただのテロにしか見えない。〉
まったく同感である。多くの人がイラクについて考えるとき、まず脳裏に浮かべるのは「自爆テロ」だろう。しかし侵略され占領されている側が反占領のレジスタンスを起こす場合、それは様々な形で展開される。武力を用いる反撃はその一形態にすぎない。武器を持たない、あるいはあえて武器を手にしない人びとの抵抗は非暴力の不服従である。それは面従腹背を常態とする。アグネス・チャン氏がイラクを訪問して、子どもたちは米軍車両に歓声を上げて手を振るが、去ってしまうと「イーだ」という顔をすると報告していたが、そのとおりだろう。
大多数の住民が米軍の言うことを聞くふりをして、実際にはまったく従わないか、少ししか従わない。どの程度、占領者・米軍の言うことを聞くか(あるいは聞くふりをするか)はその時々の状況や力関係による。かつて中国を侵略した皇軍(天皇が統率する軍隊の自称)に住民がどう対応したか、それを思い起こせば、イラクで続いている反占領レジスタンスのありさまは想像できるだろう。蝗軍(こうぐん、後注参照)と呼ばれた日本侵略軍は鉄道に沿って点と線しか確保できず、中国の人びとの《敵意の海》を漂うことになった。武装せず普段着のまま日本軍支配地に潜入して活動するゲリラたちは「便衣隊」と呼ばれたが、誰が「便衣隊」であるのかわからないので、皇軍にとっては住民のすべてが「便衣隊」に見え、無差別の殺戮を行なって人びとのレジスタンスを自ら強化した。
酒井氏の「占領下という異常事態で、普通の住民がどれほどフラストレーションを溜めているか、想像力が及ばないのは悲しいことだ。想像の至らない者には、そこで起きていることはただのテロにしか見えない。」という指摘をもう一度噛みしめたい。
※注 蝗はイナゴ。中国は突如発生するイナゴの大群が農作物を食い尽くす自然災害に 見舞われてきた。殺し尽くし・焼き尽くし・奪い尽くす皇軍を中国の人びとは激しい 憎しみをこめて蝗軍(イナゴの軍隊)と呼んだ。
ブッシュはまもなくホワイトハウスを去る。ブッシュは1月12日、最後の記者会見でイラク戦争などによる米国の威信低下を質問されると、「自由の国である米国の威信は落ちていない。世界の大半の人は米国を尊敬していると思う」と強弁した。これほど滑稽な言い種(ぐさ)はない。これはもう漫画にもならない。
許しがたいのは、イラクで大量破壊兵器が発見されなかったことについて「大いに失望した」と回顧したことだ。冗談ではない。ブッシュは、フセインが「大量破壊兵器を保有していること」と「テロリストを支援していること」とを大義としてかかげてイラク侵略に踏み切ったのではなかったか。
ジョージ・W・ブッシュは「靴を投げられた大統領」として記憶されるだろうが、彼がアフガニスタンやイラクで重ねた戦争犯罪はこれから永遠に追及されるべきである。そして今、私たちの眼前で強行されているイスラエル軍の残虐きわまる攻撃がブッシュの全面的な後押しを受けていることに、私たちは強い抗議の声を上げねばならない。
●付記 以下に市民の意見30の会・東京の声明を添付する。
【イスラエル政府への抗議と要求】
市民の意見30の会・東京
2009年1月14日
私たち、市民の意見30の会・東京は、昨年12月27日から強行されているイスラエル政府によるパレスチナ自治区ガザの市民に対する攻撃に強い怒りをもって抗議する。
1948年、国連決議により領土を分割してからもイスラエル政府は「パレスチナが存在する限りイスラエル国家は樹立できない」と強弁して領土拡大を行ない、1967年の第3次中東戦争でガザを軍事占領。以来、ガザではイスラエルによる暗殺攻撃や侵攻が繰り返し行なわれてきた。2008年からは、さらに食料、燃料の搬入が厳しく制限され、医薬品の持ち込みどころか病人の搬送さえできず、蔓延する貧困のなかで150万人のパレスチナ人が高いコンクリート壁に囲まれたこの狭い区域に閉じ込められ、いま連日、空・海・陸からの圧倒的な軍事力による攻撃にさらされている。この事態は、「ナクバ(大破局)」の繰り返しであり、イスラエル政府自身が「ショアー(ホロコースト)」を再現していることではないのか。
こうしたなかで、イスラエル政府は、これまでガザに対する攻撃はハマスのロケット砲攻撃に反撃する自衛権の行使であると主張してきたが、しかし連日行なわれている空爆、艦砲射撃、砲撃は、とうてい自衛権を口実に正当化できるものではない。これは1948年のイスラエル建国以来続けられてきたパレスチナ人に対するエスニック・クレンジング(民族浄化)の新たな段階であると私たちは判断する。
とくに、1月9日、ザイトゥン地区で行なわれた殺戮は、1軒の民家にパレスチナ人110人を押し込め、そこに複数回砲撃を加えて子どもを含む30人以上を殺害したものであり、この明らかに意図的になされた凶行は決して許されることのない戦争犯罪である。また1月11日、フーザ村で人家に向けて白リン弾を発射したことが報道されているが、空気に触れただけで高温を発する白リン弾は、人体に触れると高温を発し、骨を溶かすほど強力に燃え上がる兵器で、多くの人権団体が使用禁止を訴えている。その白リン弾を人体に向けて発射することも決して許されることのない戦争犯罪である。
私たちは反ユダヤでも反イスラエルでもない。人間に対する非人道的な行為を許すことが出来ないだけである。私たちはイスラエル・テルアビブで1月3日、今回の戦争に反対するイスラエルの人々1万人が抗議行動を行なったことを高く評価する。私たちはこれ以上、この愚劣で非人道的な殺戮行為を座視することはできない。
よって、これまでに失われた人命と負傷に苦しむ人びとに深く思いをいたし、以下のことをイスラエル政府に要求する。
(1) ガザへの攻撃をただちにやめること。
(2) パレスチナにおける国連人権特別報告者・リチャード・フォーク氏のガザ訪問を認めること。彼による一日も早いガザの立ち入り調査を世界は求めている。イスラエル政府は続けて国連の調査団を受け入れるべきである。
(3) 一刻も早くガザ封鎖を解除して、必要な食料、燃料を市民に提供し、不足していた医薬品を供給し、攻撃により負傷した人びとの治療を十分に行なうこと。
「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、
そしてイラクで殺されたすべての人たちからだ」
井上澄夫
イスラエル空軍が2008年12月27日、パレスチナ自治区ガザに大規模な空爆を始め、今年に入って同海軍が艦砲射撃を開始したほか、同陸軍はガザに侵攻し、戦車の砲撃などで住民の死傷者を激増させている。英BBCによると、19日間の攻撃による死者は1038人、負傷者は約4700人に上っている(1月15日付『朝日新聞』)。
まもなく大統領府を去るブッシュ大統領(以下、ブッシュ)は、かつて中東全域の「民主化」を呼号していた。アフガニスタンのタリバーンを倒し、イラクのサダム・フセインを倒すことによってドミノを倒すように中東「民主化」を達成するという構想を抱いていた。むろんそれにはパレスチナ・イスラエル間の和平も含まれ、末期ブッシュ政権はそれに向けて調停を行なったが、イスラエルのオルメルト暫定首相は、オバマ新政権が成立する前にガザのハマス(後注参照)を殲滅して2月に予定される総選挙を政府・与党を有利に導こうと、政権末期に錦を飾りたいブッシュの思惑を打ち砕いた。完全に死に体のブッシュは、それでも「ハマスがイスラエルへのロケット弾攻撃を中止しない限り、持続可能な停戦は実現しない」とのべて、イスラエルの残虐な侵略を支持している。
※注 ハマスは2006年1月、国連監視下の民主的な選挙(パレスチナ評議会選挙) で過半数の議席を得た政党であり、「イスラム過激派」(『朝日新聞』の表記)という レッテルは間違っている。
アフガニスタンではタリバーンが息を吹き返した。イラクはどうか。ブッシュは12月14日、任期中最後のバグダッド訪問を行なった。それはイラクの治安回復を印象づけ、自分のイラク政策の正当性をアピールすることが目的だったが、目論見がはずれるどころか、世界注視の前で赤っ恥をかくことになった。イラクのマリキ首相と臨んだ記者会見中にイラク人記者がブッシュに靴を投げたからである。イラクでは靴を投げつけるのは最大の侮辱行為だという。12月15日付『東京新聞』から引用する。
〈大統領が「戦争はまだ終わっていないが、間違いなく勝利の途上にいる」などと話したところ、イラク人記者が「これはサヨナラのキスだ。おまえは犬だ」と叫んで自らの片方の靴を大統領に投げ、さらに「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、そしてイラクで殺されたすべての人たちからのものだ」と、もう一方の靴も投げ付けた。〉
靴を投げた記者の「これは(米軍の攻撃で)夫を亡くした女性や孤児、そしてイラクで殺されたすべての人たちからだ」という叫びは、世界のすべての人びとの脳裏に深く刻まれていい。12月20日付同紙夕刊で東京外国語大学大学院教授の酒井啓子氏がコラム「放射線」でこう記している。
〈靴投げ事件に、衝撃を受けた人も多かったに違いない。だが逆に、「なんでこんなことが」と驚かれたことに、筆者は衝撃を受けた。(中略)。未だ各地で続く反米活動は、特殊なテロリストだけのことで、普通の人は米国に怒っていないと思われているということか。
占領下という異常事態で、普通の住民がどれほどフラストレーションを溜めているか、想像力が及ばないのは悲しいことだ。占領状態が半世紀以上続いているパレスチナでも、三世代に渡って人権を奪われ続けることがどういうことか、想像の至らない者には、そこで起きていることはただのテロにしか見えない。〉
まったく同感である。多くの人がイラクについて考えるとき、まず脳裏に浮かべるのは「自爆テロ」だろう。しかし侵略され占領されている側が反占領のレジスタンスを起こす場合、それは様々な形で展開される。武力を用いる反撃はその一形態にすぎない。武器を持たない、あるいはあえて武器を手にしない人びとの抵抗は非暴力の不服従である。それは面従腹背を常態とする。アグネス・チャン氏がイラクを訪問して、子どもたちは米軍車両に歓声を上げて手を振るが、去ってしまうと「イーだ」という顔をすると報告していたが、そのとおりだろう。
大多数の住民が米軍の言うことを聞くふりをして、実際にはまったく従わないか、少ししか従わない。どの程度、占領者・米軍の言うことを聞くか(あるいは聞くふりをするか)はその時々の状況や力関係による。かつて中国を侵略した皇軍(天皇が統率する軍隊の自称)に住民がどう対応したか、それを思い起こせば、イラクで続いている反占領レジスタンスのありさまは想像できるだろう。蝗軍(こうぐん、後注参照)と呼ばれた日本侵略軍は鉄道に沿って点と線しか確保できず、中国の人びとの《敵意の海》を漂うことになった。武装せず普段着のまま日本軍支配地に潜入して活動するゲリラたちは「便衣隊」と呼ばれたが、誰が「便衣隊」であるのかわからないので、皇軍にとっては住民のすべてが「便衣隊」に見え、無差別の殺戮を行なって人びとのレジスタンスを自ら強化した。
酒井氏の「占領下という異常事態で、普通の住民がどれほどフラストレーションを溜めているか、想像力が及ばないのは悲しいことだ。想像の至らない者には、そこで起きていることはただのテロにしか見えない。」という指摘をもう一度噛みしめたい。
※注 蝗はイナゴ。中国は突如発生するイナゴの大群が農作物を食い尽くす自然災害に 見舞われてきた。殺し尽くし・焼き尽くし・奪い尽くす皇軍を中国の人びとは激しい 憎しみをこめて蝗軍(イナゴの軍隊)と呼んだ。
ブッシュはまもなくホワイトハウスを去る。ブッシュは1月12日、最後の記者会見でイラク戦争などによる米国の威信低下を質問されると、「自由の国である米国の威信は落ちていない。世界の大半の人は米国を尊敬していると思う」と強弁した。これほど滑稽な言い種(ぐさ)はない。これはもう漫画にもならない。
許しがたいのは、イラクで大量破壊兵器が発見されなかったことについて「大いに失望した」と回顧したことだ。冗談ではない。ブッシュは、フセインが「大量破壊兵器を保有していること」と「テロリストを支援していること」とを大義としてかかげてイラク侵略に踏み切ったのではなかったか。
ジョージ・W・ブッシュは「靴を投げられた大統領」として記憶されるだろうが、彼がアフガニスタンやイラクで重ねた戦争犯罪はこれから永遠に追及されるべきである。そして今、私たちの眼前で強行されているイスラエル軍の残虐きわまる攻撃がブッシュの全面的な後押しを受けていることに、私たちは強い抗議の声を上げねばならない。
●付記 以下に市民の意見30の会・東京の声明を添付する。
【イスラエル政府への抗議と要求】
市民の意見30の会・東京
2009年1月14日
私たち、市民の意見30の会・東京は、昨年12月27日から強行されているイスラエル政府によるパレスチナ自治区ガザの市民に対する攻撃に強い怒りをもって抗議する。
1948年、国連決議により領土を分割してからもイスラエル政府は「パレスチナが存在する限りイスラエル国家は樹立できない」と強弁して領土拡大を行ない、1967年の第3次中東戦争でガザを軍事占領。以来、ガザではイスラエルによる暗殺攻撃や侵攻が繰り返し行なわれてきた。2008年からは、さらに食料、燃料の搬入が厳しく制限され、医薬品の持ち込みどころか病人の搬送さえできず、蔓延する貧困のなかで150万人のパレスチナ人が高いコンクリート壁に囲まれたこの狭い区域に閉じ込められ、いま連日、空・海・陸からの圧倒的な軍事力による攻撃にさらされている。この事態は、「ナクバ(大破局)」の繰り返しであり、イスラエル政府自身が「ショアー(ホロコースト)」を再現していることではないのか。
こうしたなかで、イスラエル政府は、これまでガザに対する攻撃はハマスのロケット砲攻撃に反撃する自衛権の行使であると主張してきたが、しかし連日行なわれている空爆、艦砲射撃、砲撃は、とうてい自衛権を口実に正当化できるものではない。これは1948年のイスラエル建国以来続けられてきたパレスチナ人に対するエスニック・クレンジング(民族浄化)の新たな段階であると私たちは判断する。
とくに、1月9日、ザイトゥン地区で行なわれた殺戮は、1軒の民家にパレスチナ人110人を押し込め、そこに複数回砲撃を加えて子どもを含む30人以上を殺害したものであり、この明らかに意図的になされた凶行は決して許されることのない戦争犯罪である。また1月11日、フーザ村で人家に向けて白リン弾を発射したことが報道されているが、空気に触れただけで高温を発する白リン弾は、人体に触れると高温を発し、骨を溶かすほど強力に燃え上がる兵器で、多くの人権団体が使用禁止を訴えている。その白リン弾を人体に向けて発射することも決して許されることのない戦争犯罪である。
私たちは反ユダヤでも反イスラエルでもない。人間に対する非人道的な行為を許すことが出来ないだけである。私たちはイスラエル・テルアビブで1月3日、今回の戦争に反対するイスラエルの人々1万人が抗議行動を行なったことを高く評価する。私たちはこれ以上、この愚劣で非人道的な殺戮行為を座視することはできない。
よって、これまでに失われた人命と負傷に苦しむ人びとに深く思いをいたし、以下のことをイスラエル政府に要求する。
(1) ガザへの攻撃をただちにやめること。
(2) パレスチナにおける国連人権特別報告者・リチャード・フォーク氏のガザ訪問を認めること。彼による一日も早いガザの立ち入り調査を世界は求めている。イスラエル政府は続けて国連の調査団を受け入れるべきである。
(3) 一刻も早くガザ封鎖を解除して、必要な食料、燃料を市民に提供し、不足していた医薬品を供給し、攻撃により負傷した人びとの治療を十分に行なうこと。
なぜ、自分たちがされたことをするのでしょうか。
しかも、アメリカの後ろ盾で残酷な空爆やハクリン弾、女性やこどもを殺すことに、イスラエル国内からも1万人の抗議デモがありました。
パレスチナ・ガザ地区には150万人が狭い難民キャンプにひしめき合っています。パレスチナの土地を追われ、生き残った人々です。
ロンドンでは10万人の抗議デモと共に、イスラエル支援企業のひとつであるスターバックスが破壊されました。
イスラエルはパレスチナの土地です。世界中からユダヤ人が入植していますが、ロシアなど貧しさから移住してくる人が多いようですね。「自宅」ではありません。