自衛隊は国民を守らない
井上澄夫
ものごとは基本的な事実から考えるべきである。防衛省・自衛隊・軍需産業はどう
あっても「自衛隊が国民を守る」という幻想を広げたい。政治的に見て、それがおの
れの存続を支えるからである。
しかし自衛隊は国民を守らない。自衛隊は何のためにあるのか。自衛隊法第3条に
答えがある。「自衛隊はわが国の平和と独立を守る」。ここはよく考えてほしいのだ
が、「国民の安全を守る」のではないのだ。
では第3条のいう「わが国」とは何か。実にわかりやすい例を挙げる。防衛省は1
月14日夜から15日朝にかけて、東京都心の新宿御苑で地上配備型迎撃ミサイルP
AC3の都心部での展開地を決めるため、無線の通信状況などを確認する実地調査を
強行した。今後、代々木公園など都心のほかの候補地でも調査を進めるそうだ。
なぜ都心にPAC3を持ち込もうとするのか。1月15日付『朝日新聞』夕刊はこ
う書いている。「首相官邸や国会、中央省庁などの首都中枢を守るため」。つまり都
民を守るためではない。
テレビのニュース解説はこうだった。埼玉県の航空自衛隊入間(いるま)基地や千
葉県の陸上自衛隊習志野駐屯地にはすでにPAC3が配備されているが、守備範囲が
半径20キロメートルしかないので、都心を防衛できない。そこでPAC3をレー
ダー装置や射撃管制装置などとともに移動させる必要がある――。
私は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が日本にミサイルを撃ち込むとは思わない
が、北朝鮮から飛来するミサイルは発射後10分で日本に届くのだそうだ。しかしそ
れならPAC3を車両で運び込むのでは間に合うまい。新宿御苑や代々木公園にミサ
イル発射部隊を常駐させるしか手がないのではあるまいか。むろん、そんなことをし
てもらっては困るのだが。
かりに首都の上空で飛来したミサイルをPAC3が迎撃したとすると、その破片は
どこに落ちるのか。都内に落ちる。つまりPAC3は都民を守らないばかりか、都民
に災厄をもたらす。「首相官邸や国会、中央省庁などの首都中枢を守るため」に都民
が犠牲になるのだ。『朝日新聞』の記事はいかなる理由によるのか、PAC3が守る
対象に皇居や東宮御所などを挙げていないが、それらが含まれているのは想像に難く
ない。
支配階級と支配機構を守るために私たち一人ひとりが犠牲になるのは真っ平御免で
ある。そうならないためには、「わが国」に含まれない私たちが声を上げるしかな
い。
写真は韓国の江華島で。オーマイニュース日韓市民記者交流会07年12月1日。
井上澄夫
ものごとは基本的な事実から考えるべきである。防衛省・自衛隊・軍需産業はどう
あっても「自衛隊が国民を守る」という幻想を広げたい。政治的に見て、それがおの
れの存続を支えるからである。
しかし自衛隊は国民を守らない。自衛隊は何のためにあるのか。自衛隊法第3条に
答えがある。「自衛隊はわが国の平和と独立を守る」。ここはよく考えてほしいのだ
が、「国民の安全を守る」のではないのだ。
では第3条のいう「わが国」とは何か。実にわかりやすい例を挙げる。防衛省は1
月14日夜から15日朝にかけて、東京都心の新宿御苑で地上配備型迎撃ミサイルP
AC3の都心部での展開地を決めるため、無線の通信状況などを確認する実地調査を
強行した。今後、代々木公園など都心のほかの候補地でも調査を進めるそうだ。
なぜ都心にPAC3を持ち込もうとするのか。1月15日付『朝日新聞』夕刊はこ
う書いている。「首相官邸や国会、中央省庁などの首都中枢を守るため」。つまり都
民を守るためではない。
テレビのニュース解説はこうだった。埼玉県の航空自衛隊入間(いるま)基地や千
葉県の陸上自衛隊習志野駐屯地にはすでにPAC3が配備されているが、守備範囲が
半径20キロメートルしかないので、都心を防衛できない。そこでPAC3をレー
ダー装置や射撃管制装置などとともに移動させる必要がある――。
私は北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)が日本にミサイルを撃ち込むとは思わない
が、北朝鮮から飛来するミサイルは発射後10分で日本に届くのだそうだ。しかしそ
れならPAC3を車両で運び込むのでは間に合うまい。新宿御苑や代々木公園にミサ
イル発射部隊を常駐させるしか手がないのではあるまいか。むろん、そんなことをし
てもらっては困るのだが。
かりに首都の上空で飛来したミサイルをPAC3が迎撃したとすると、その破片は
どこに落ちるのか。都内に落ちる。つまりPAC3は都民を守らないばかりか、都民
に災厄をもたらす。「首相官邸や国会、中央省庁などの首都中枢を守るため」に都民
が犠牲になるのだ。『朝日新聞』の記事はいかなる理由によるのか、PAC3が守る
対象に皇居や東宮御所などを挙げていないが、それらが含まれているのは想像に難く
ない。
支配階級と支配機構を守るために私たち一人ひとりが犠牲になるのは真っ平御免で
ある。そうならないためには、「わが国」に含まれない私たちが声を上げるしかな
い。
写真は韓国の江華島で。オーマイニュース日韓市民記者交流会07年12月1日。
他人が殴りかかってきたのでそれを防ごうとするのは子供だってします。
その拳を受け止めると腕が痛いから殴られた方がマシ、という考えがバカげたことというのは子供でも分かることですから。
この文章を書かれた井上澄夫さんはどういう子供時代を過ごしてきたのでしょうか?
>守備範囲が半径20キロメートルしかないので
射程を長くする意味がありません。 PAC3が迎撃するのはターミナルフェイズという目標に向けて落下している段階で,長い射程距離はいらないのです。高価値目標の周辺に配備し,そこを狙って落下してきた弾道弾を迎撃するのPAC3の仕事です。
>新宿御苑や代々木公園にミサイル発射部隊を常駐させるしか手がないのではあるまいか。むろん、そんなことをしてもらっては困るのだが。
確かに公園に戦闘部隊が展開するのは精神衛生上好ましくないでしょうが、都心の真ん中にミサイルが着弾するのに比べればはるかにましです。
またMDの他にも手段はあり、核武装や発射基地への先制攻撃を行うべきという意見も存在します。
>かりに首都の上空で飛来したミサイルをPAC3が迎撃したとすると、その破片はどこに落ちるのか。都内に落ちる。つまりPAC3は都民を守らないばかりか、都民に災厄をもたらす。
ミサイルが着弾すれば都民に更に大きな被害が出ますよ?それに比べれば破片による被害などかわいいものです。
しかもそれは迎撃したPAC3や日本が悪いわけではありません。ミサイルが、ミサイルを発射した国が災厄をもたらしています。
ブーゲンビリアさん、井上さんの記事を載せるのは良いのですが、それに対する貴女の考えや主張を盛り込まないと何の為に転載しているのか分かりませんよ?これだけならリンクを示すだけで十分では?
これではまるで井上さんにコメントしているようです。
”あなたはあなたの何を守るんですか?”
のエントリーを並べて読むと、とても滑稽ですよ。
同じ井上澄夫という人が書いているんですね。
なんだかなぁ~。
>北朝鮮から飛来するミサイルは発射後10分で日本に届くのだそうだ。
そんなもの、準備段階で露呈します。
このブログのブックマークに「市民意見広告運動」があります。5月3日憲法記念日に新聞広告を出しますので、是非見てください。目標額2500万円です。ご協力を!
貴方だって
>ブーゲンビリア
なんでしょ?
まあ行ったところで井上某は、都合の悪いことには答えない、に100万カノッサかな。
>このブログのブックマークに「市民意見広告運動」があります。
そんなものないですよ。今の時点では。語るに落ちましたな。
>井上澄夫さんにも、コメント欄を読んでいただきましたが、どこの誰だかわからない、実名で書けない人の相手をしている時間はないそうです。
実名を盾に反論を拒否する人で以下の疑問に対して納得のいく回答ができた人って皆無なんですよね。だからそういう人は「反論できないことへの言い訳をして逃げた人」と認識しています。
○その名前が実名だと証明できるのか?
○ニックネームっぽい名前が実名かもしれないという可能性はどうするのか?
○匿名の正論より、実名のデタラメ論に価値があるというのか?
○署名なしのマスメディアの論説も無価値であると切り捨てているのか?
しかし実名を前提にしか話をできない人は、「どこの誰だかわからない」通名を使って他国で好き勝手やっている韓国・朝鮮人が決まって好きっていうのはなんか滑稽ですよね。
「市民意見広告運動」ではありませんでしたね。失礼しました。
このブログにはこちらでした。
http://www.ikenkoukoku.jp/
でもいつも思うんですけど、井上何某に限らずこのような方々は反論が出来ないこと、論理破綻していることを十分かみ締めているのに、何故、考え方を顧みることをしないのでしょうね。
結論有りきで、まともに議論することは不可能でっせ。