現在、地球は氷河期の周期に入っています。温暖化が進んでいるこの状況で、本当に氷河期は来るのだろうか?と気になったので調べてみた。
氷河期に入っていく主な要因はいくつかあって、それらの要素が相互に作用して、地球の気候に長期的な変化をもたらすようです。
①離心率変動。(地球の軌道の変形)
軌道が楕円形からほぼ円形までの範囲で変化することで、太陽から受ける日射量が変動します。この周期は約10万年です。
②地軸傾動。(地軸の傾きの変化)
地軸の傾きが変わることで、季節ごとの温度差が変動します。この周期は約41,000年です。
③ 歳差運動。(スピードの落ちたコマのように、地球の自転軸が円を描くようにゆっくりと移動する現象)
これにより北半球と南半球の季節が逆転することがあります。この周期は約26,000年です。
④ 太陽活動。
太陽の活動は周期的に変動し、太陽放射の強度が変わります。低い太陽活動期(例えばマウンダー極小期)には、地球の気温が低下する傾向があります。
⑤ 火山活動。
大規模な火山噴火は、大量の火山灰やエアロゾルを大気中に放出し、太陽光を遮ることで地表の温度を低下させることがあります。
⑥ 海洋循環。
海洋の大規模な循環パターン(例えば、北大西洋深層水の形成)が変化することで、気候に大きな影響を与えることがあります。海洋が大量の熱を蓄えることで、地球全体の気候バランスが変動します。
⑦ 大気中の温室効果ガス濃度。
大気中の二酸化炭素やメタンなどの温室効果ガスの濃度が低下すると、地球の表面温度が低下します。これらのガスの濃度は、植物の成長や火山活動、海洋の吸収能力などに影響されます。
イメージとしては、これらの要因が重なって、日射量が下がる。→気温が下がる。→氷床に二酸化炭素などの温暖化ガスが取り込まれる。→気温が下がる。→気温変化の増幅を繰り返す。→気温低下が加速する。
という感じだろうか。
さて、問題はこの気象変化に「温暖化」がどれだけブレーキをかける事が出来るのか?それとも、気象状況をめちゃくちゃにしてしまうのか?
氷河期の進行が妨げられる要因もいくつかあって、それらの要素が相互に作用して、地球の気候に長期的な変化をもたらすようです。
① 人為的な気候変動。
人類の工業化以降、その活動(特に化石燃料の燃焼や森林伐採)によって大量の温室効果ガスが大気中に放出されています。これにより、地球の平均気温が上昇し、自然な気候サイクルが大きく影響を受けています。通常であれば、現在は氷河期の入り口に位置するはずですが、人為的な温暖化によってその進行が遅れている可能性があります。
② 自然な気候サイクル。
地球の気候は、上で書いているように、様々な要素が相互に作用して地球の気候に長期的な変化をもたらすようです。現在は、比較的温暖な間氷期にあり、この期間は数千年続くことがあります。
③ 火山活動。
大規模な火山噴火は一時的に地球の気温を低下させることがありますが、近年の火山活動はそれほど大規模ではなく、長期的な氷河期の引き金とはなっていません。
④ 海洋循環の変化。
海洋の循環は地球の気候に大きな影響を与えます。例えば、北大西洋の暖かい海流である北大西洋暖流が現在の温暖な気候を維持する重要な役割を果たしています。
これらの要因が組み合わさることで、現在の地球は氷河期の進行が妨げられ、温暖な気候が続いていると思われます。しかし、気候変動の要員が一つでも大きく作用し始めれば、急変するかも知れません。
岡山大学学術研究院環境生命自然科学学域教授の野沢徹氏によると、黒点がほとんどなかった1600~1700年ごろ、地球全体が低温になり、イギリスではテムズ川が完全に凍り、オランダでも運河がほとんど凍り付いたと言われる。日本でも、冷害によって1674~1675年にかけて延宝の飢饉、1688~1704年にかけて元禄の飢饉が起こった。しかし、氷河期は「太陽」のせいではなく、「地球の公転軌道」が変わったため…だそうです。そのころ地球は現在よりも火山活動が活発な時期でした。最新の研究では、その影響だと考えられています。
野沢教授によると、「公転軌道を計算すれば、次の氷河期がいつ来るかはわかっています。あと3000年くらいは、今の温かい気候が続くでしょう。」との事です。
急な変化が起きない事を祈りましょう。
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