ぺんたぶ

　耳のぷよぷよしたところ。みみたぶ。
　ペンのぷよぷよしたところ。ペンたぶ。
　最近絵を描いていて、塗りに限界を感じたので
ペンタブを買ってみました。
　見ていたらメーカーはワコムほぼ一本で、
その中でも使えると評判なのはＡ５サイズからになり、
最低ラインはそれで一本槍。
　ということでそれを注文して使ってみたのですが――
思ったよりぷよぷよしていませんでした。
むしろ硬いです。

　届いたのでわくわくと箱を開け、さっそくドライバを
インストール。
いざ使い始めてみると、もう、なんというか。
思わず床に叩きつけたくなりました。

　とにかくつかいづらいです。
移動するには6mm以上パッドから離さないと、
空中のマウスにカーソルが追随します。
でも、普段テクペンで下描きするときは
6mmなんて離しません。
いっそなにかボタンを押しているだけ描ける、
といったほうが良かった気がします。

　また、ドライバが甘いです。
ふと気付くと、ノーマルマウスが
ペンタブの速度に変えられていることもあり、
競合かなにかしているようす。

　ペンのカーソル速度は、うまくかえたいのに
自分にぴったりの速さになりません。
もっとこまかく設定したいところです。

　紙を乗せてその上からなぞったのに、
『あ』の文字さえ自分の字になりません。
すっごく使いにくいです。
なぜ世の人がこれほどペンタブをもてはやすのか、
非常に疑問です。

　一方、パッドについているエクスパッドは
すごく使いやすかったので、別売りの
スマートスクロールを買おうかと本気で思いました。
でも調べているうちに、普通のパッドに
ショートカットを割り当てて同じ事ができると知り、
すこし希望が出てきます。

　とにかくもう、この高価なゴミをどうしようかと
泣きそうになりながら考えます。
オークションを見てみたら、１万円程度は
マイナスされそうなので、
使って一時間で１万円引きかと思うと、
いっそ自分で破壊したい衝動にかられます。

それから次の日。ふと思い立って
シートを剥がしてみたら、狙った場所に
ポイントできるようにはなりました。
せっかくだし、これなら捨てずに使えるかも
しれないとちょっと思いはじめるわたし。


そしてその後。
時間がたつとドライバが練れてくるのか、
カーソルもペンもそれなりに反応するように
なってきました。

微妙にためしてみたところ、
マウスじゃどれだけかかるのかわからない、
流れるタッチがさらりとかけます。
しかもマウスじゃちょびちょびと
描いて消して描くしかない、
セーラー服の線が、下描きなしでも
きれいにほとんど消しなしで描けたのです。

◆◆画像07-06-21a◆◆

（まだ描き途中ですけど）

どうやらわたしも慣れてきた……と
言ってしまっていいのかなあとは
ちょっと疑問ではありますが。
これならなんとか使っていけそうです。
慣れたら意外と手放せなくなる予感はしました。

でも、わたしはこういう形より、
フットペダルかなにかで筆圧を感知してくれるほうが
使いやすい気がします。
パッドも足元に置いて、オルガンみたいに
ショートカットを使えたらなあと考えます。

◆◆画像07-06-21b◆◆


秋葉原で自作ゲームパッドのお店があった気がするので
本気になれば作れそうですが……。
今はとりあえず想像だけでやめておきます。

　いろいろ翻弄されました。