そろそろ東北の大震災から1年ということで、
いろいろと地震のニュースがとりあげられています。
そのなかで最近目にするのが、震災瓦礫の処理です。
新聞やテレビでは言います。
「瓦礫の処理が5.6%しか進んでないから復興できないわー。
他県が瓦礫の受け入れしないから復興すすまないわー。
やっべ、困るわー。これマジ困るわー」
……これ、ほんとでしょうか?
ここで、瓦礫の処理が本当に5.6%しかできていないとしましょう。
残りは94.4%ですが、これは、被災地の復興に必要な土地の、
どれだけのパーセントを占めているのでしょうか?
たとえば東京で震災が起こり、東京ドームの敷地いっぱいに
瓦礫が集まったとします。
でも、その瓦礫をどかさないと復興できないなんてことはないでしょう。
ごみはごみとしてごみのままそこにおいておき、
ごみがないところを復興すればいいのです。
被災地だって、海の近くはまた津波が来たら人が死ぬので、
浜のそばには人家を作らないようにするという案もあるそうです。
なら、人が住めない、人を住ませたくない、
今回被害にあった広い土地に、震災瓦礫をつんでおけば、
被害にあっていない場所での住宅整備などにはまったく影響はないはずです。
そういう土地での、住宅の整備はどれだけ進んだのでしょうか?
被害にあった人たちの就労支援はどれだけ進んだのでしょうか?
新しい場所で生活できるように、病院を建設し、医者をまねき、
鉄道や輸送機関などの足を確保し、
下水や浄水、通信網などのインフラをどれだけ整備したのでしょうか?
……そういったものがまともに議論され、
お金を集中し、全力で取り組んでいるなどという話は聞きません。
聞こえてくるのは政治屋がぐだぐだして、
現状維持のままどうにか時間を稼ごうとしているようなことばかりです。
それでなにが復興でしょうか。
それとも、瓦礫の処理のことを『復興』と言っているのでしょうか?
それなら瓦礫の処理が5.6%しか進んでいないから
復興も5.6%しか進んでいない、復興が進んでいない、と
言ってしまうのも納得できますけど。
それならそれで、いっそ被災地を日本のごみ焼却拠点にすえて、
仮設ではない本式の、ごみ焼却施設を大量に作るとか、
ごみ焼却火力発電所にするとかでもいいように思えます。
なにも、元に戻すことばかりが復興でもないでしょう。
政治屋の無能と怠慢を、瓦礫受け入れに置き換えるような
話題そらしはやめて欲しいと思います。
ニュースは見ているといちいちいらいらするのでとても不健康です。