去年、ふと家の中でスチームジェットクリーナー的なものを目にしました。
誰かが使っているのを見たことがなかったので
なぜあるのか、なぜ使っていないのかを訊いたところ、
一度使ったものの、うるさかったので封印していたそうです。
その後、年末になって大掃除時期がきたので
せっかくだからとわたしが使ってみました。
どういう機器かといえば、汚れに熱い水蒸気をあてて、
くっついている場所から浮かせ、それをこすって落とすようなものです。
使った感じの音は、圧力釜がしゅんしゅん鳴っている感じで
別段うるさい感じはありませんでした。
蒸気の吹き出しは、スチームにしたアイロンから湯気が出ている感じです。
蒸気をあてた場所は、霧吹きで近距離から水をかけた感じに、
結構びしょびしょになります。
とりあえずストーブの汚れを落とそうとしてみましたが、
こびりついた汚れはおちません。
普通の汚れも落ちなかったのですが、
これはビジネスホテルでなんとなくもらってきた歯ブラシで
ごしごしこすったら落ちました。
歯ブラシや、硬いブラシと併用すると汚れが落ちやすいようです。
スチームジェットクリーナーは、熱と、水蒸気と、吹きつける勢いの
3点で汚れを攻撃するので、この3点が生きるものが
一番汚れを落としやすいようです。
たとえば、『熱で土台が変形せず』、『水がかかっても平気で』、
『汚れが熱に弱く』、『お湯で流せる』タイプの場所と汚れです。
一番わかりやすいのは、ガス台の油はねでしょうか。
吹きこぼれがこびりついてこげたものは、
ジェットクリーナーと金たわしを併用しないと落とせません。
金たわしは、柄がついたものでないとかなりきついです。
一番いいつかいかたは、スチームを当てながら
金たわしでこすることですが、直に握っていると
蒸気の熱でたわしも周りも熱くなって、
とてもじゃありませんが手で持っていられません。
CMで見たように、ちょっと当てて水でもかければ
すべての汚れが瞬時に落ちる! というようなものでは
決してないので、過信をしてはいけません。
ただのブラシでこすったときの汚れ攻撃力を1としたら、
ジェットクリーナーは攻撃力を20くらいにするアイテムです。
CM上では100くらいに見えますが、あれは嘘です。
ジェットクリーナーがまったく向かないものは、
濡れてはだめなもの、熱がだめなもの、水分で壊れるもの、です。
キーボードが手垢で汚れているのをみて、
ついでだからと当ててこすってみたら、
きれいになったものの壊れました。失敗です。
わたしは要らないキーを抜いてあるので、
その抜け部分から中に水蒸気が入って壊してしまったようです。
あとは、使い方の注意としては、水が跳ねます。
顔のそばに持ってきて、汚れをにらみながら擦ると
汚れた汁が顔に飛んでくるので、目に入ったりしないように注意が必要です。
それから、水を入れた本体は地味に重くなります。
片手に持って数時間使っていると、
気づかないうちに筋肉がものすごく凝ります。
翌日腕があがらなくなるほどなので、
連続使用はしないか、体にたすきがけでつるすなどして
重さを分散できるようにして使ったほうがいいと思いました。
意外とおもしろい道具ではありました。