音楽の、和音のコードについて勉強していたのです。
長調だったら、どんなものでも
ドの基本形を上にずらしていけば
その調の形になるんじゃないかとも
考えたりもしていたのです。
でも気づいたら、一番熱心に考えていたのはこんなこと。
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ショートショート1851
●音楽テトラリンガル
「さて」
と、黒板を鳴らしていたチョークを置いて、
音楽の先生はぼくたちに振り向いて言った。
「このように、ドミソの和音はハ長調で基本となるものです。
この和音を形としてはCメジャーと呼び、
役割としてはトニックと呼びます。
ここまではわかりましたね?」
目が合ったぼくは肩をすくめて答えた。
「イオ カン ニヒトゥ アンダースタン とつくに言葉にござる」
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……やっぱり文章を考えているときが一番楽しいです。
まあ、知らないことを知るところにこそ、
脳が変に刺激される、ネタの出る余地は隠れているのですけど。