9月5日（火）お話はUber タクシーの中で

今日もEE Tour。予約が順調に入る。ゲストとは京都駅で待ち合わせ、地下鉄で北大路に行った。

北大路烏丸交差点でUber タクシーを待った。ゲストは4人。私を入れると5人になるので、普通のタクシーなら2台になる。ゲストはUberで大きな車1台で移動することを選んだ。ゲストがスマホでタクシーを呼んでくれるので、ありがたい。

ゲストはバンクーバーからお越しのご夫婦と10歳の娘、アリアちゃん。それから奥様のお友達で日本人のユミさん。お二人は20年来の友人だ。ユミさんは17歳で日本を出てからずっと海外生活。私がゲストたちの速い英語についていけない時、通訳をしてくださった（笑）

金閣寺でタクシーを降りると、大文字焼きの『大』が見えた。奥様が台湾系カナダ人、ご主人も中国語が話せるので『大』に反応されたので、いつものように説明した。

金閣寺に入ると、ムッとする暑さだった。ミストは気休め。6月にあんなに美しかった苔は茶色くなってしまった。修学旅行が始まったようだが、まだそれほど多くはない。金閣の前で、他人の入らない写真が写せた。

Uberで嵐山へ。車の中では、私が教員をしていたころ、担任したクラスでいじめがあったことに話が及んだ。話に夢中になって、広沢の池を何も説明せずに通り過ぎてしまった。暗い話題だが、いじめっ子のガールフレンドが「人をいじめるような男とは別れる」とスパッと言ったことでイジメが終わり、卒業後、2人は結婚したので、一応ハッピイエンド。ところがその後のことを聞かれたので、2人がのちほど、離婚したことを言わざるをえなかった。現在の人間が登場する話に、ゲストは興味を示す。歴史上の人物を物語るのは難しい。

嵐山の小倉池に到着。ユミさんが向こうの山に五山の一つがあることに気づいた。確かに木がない部分がある。鳥居の形の送り火だと思う。私は何回も来ているのに気づかなかった。

竹林を歩き、天龍寺の庭園へ。まだカエルがいた。九月だというのに、今日の京都は蒸し暑かった。ゲストたちはバテ気味。特にマダムが辛そうだった。ツアーリーダーはご主人だが、ボスはマダム。私がリーダーに、次の場所の説明をして、行くかどうか尋ねると、リーダーさんはボスに尋ねる。たいてい、スキップすることになる。嵐山では、『渡月橋』と『きものフォレスト』には行かずに、Uberを呼んで、伏見稲荷に向かった。

暑いので、極力、タクシーの中で話をするようにした。嵐山から稲荷までは、ガイドらしく京都のこと、天皇のこと、などを話した。天皇家の写真も持っていたので、見せたら喜ばれた。小室さんと結婚した眞子様のことはよくご存知だった。海外ニュースになったのだろう。任天堂の本社前を通って、伏見稲荷大社へ。ユミさんが、あっさりした本社を見て、マリオくらいあればいいのに、とおっしゃった。確かに。

千本鳥居は比較的、空いていた。コロナ前はこんなものではなかった。

ランチは京阪の伏見稲荷駅の近くにあるラーメン店『陽はまた昇る』で。ヘミングウェイとは関係ありません。

私は、鳥とんこつラーメンをいただいた。ゲスト夫妻は、和牛ラーメン。アリアちゃんは鳥とんこつ。そのほか、餃子、ビールなども注文された。ここのラーメンのスープは私にはコッテリし過ぎていた。ゲストたちは満足されたようなので、まあいいっか。

またUberを呼び、清水寺へ。車内の話題は、ゲストの仕事。音楽の教室経営やピアノの販売をされている。教室はあまり儲からないそうだ。隈研吾が設計したピアノがバンクーバーのあるホールに置かれるそうだ。画像を見せていただいた。ヒノキ作り。約1億円。

これまで頑張ってきたアリアちゃんがついにリタイア。仁王門から動かない。説得むなしく、ママとアリアちゃんは仁王門で待つことにした。ところが本堂に入るチケット売り場に並んでいると、2人がやってきた。これで清水の舞台から飛び降りることができる、と思いきや、また気が変わって、全員、本堂には入らないことになった。

清水坂には黄色い帽子を被った小学生の大群が。

あとは坂を下るのみ。八坂の塔で写真撮影。

八坂神社はパスして、祇園ギャラリーの反対側にあるカフェで休憩した。エアコンの効いた室内で、写真を見せながら芸舞妓の説明をした。するとこれまで、説明に興味を示されなかったマダムにスイッチが入った。いっぱい質問をなさった。答えに窮する質問を含めて。彼女の根本的な疑問は、舞妓の修行は辛いのに、なぜ少女たちはこの世界に入ろうとするのだろうかということだと思う。私も知りたい。

祇園は歩かずに、Uber タクシーで花見小路をゆっくり走ってもらい、JR京都駅でお別れした。最後のドライバーさんは話好きな方で、私が促したわけではないのに、たくさんゲストに話しかけた。スポーツ好きのドライバーで、野球やホッケーのことが話題になった。カナダは安全で、世界一、住みたい国だと聞いているというと、ゲストさん、日本の方が安全かな、という返答だった。

今日もゲストから色々なことを教えもらった。ありがとう。明日は東京からドイツに向かうそうだ。ユミさんは案内役は明日まで。フィリピンに戻られるそうだ。お気をつけて。