なおみってさ

猫と唄って日々の足跡

菌のこと

2014-07-07 17:41:59 | 日記
引っ越した相方の家。
築20年以上経つのだけど、室内はほとんどリフォームされている。
細かい所を見てしまうと、
やはり「築20年・・」って思える。
でも、この付近でこの家賃はなかなかない。

引っ越しが終わり、間もなく梅雨入りした。

とたんに、何かの臭いが気になり出す。

玄関の付近。
備え付けの靴箱のような、タイルのような。
臭いの発生源が特定できない。

猫のおしっこの臭いにソックリ!

他の部屋・廊下などは全く臭いはせず、
前に住んでた人が猫を飼ってた様子はない。

雨や、湿気の多い日に気になるようになり、
タイルの間の目地の隙間を埋めたり、消臭スプレー
色々試すが効果がない。

古い家とはいえ、どこかのノラちゃんがわざわざ玄関の中まで入ってオシッコ?
考えられない。

そこで色々ネット検索して
EM菌 というバクテリアで消臭効果があるということを知る。
たまたま、近所のホームセンターに3倍希釈する原液が売られていて買った。

希釈する水は二時間以上汲み置きして、カルキを飛ばす。
金魚飼うときを思い出した。
そうか、塩素で菌が死ぬのかも。

そして、液を作り
裏庭の土から玄関全体に噴霧器で、菌を「飛ばす」。
こんなんでホントに消えるのか・・。

某通販サイトでの口コミだと
外飼いしてる、ワンコの尿の臭いが消えた
生ゴミにかけておくと、臭わなくなった
猫が粗そうしたソファーの臭いが消えた

などなど、素晴らしい効果の数々・・。

で、効果は・・というと



消えました。


なんじゃこれ?っていう位、なくなりました。
床下の土からなのか原因はつきとめられずじまいだけど。
臭いがきつかった玄関の隅っこの一カ所は原液を垂らしておいたんです。
それも良かったのかな。

原液は無臭。
色は茶色だけど、薄めると紅茶くらい。

この菌は、臭いを発する物質を食べちゃうんでしょうね。
本当にすごいです。
出回ってる、ファ○リースとか子供だましな感じがします。
本当に良いモノはCMなんてしないのよね。

これは舐めても害がなく、生ゴミの分解にも使用されてるらしい。
犬猫を飼っているお宅は必需品かも。
スプレーしちゃう子や、ストレスで粗そうする子も多いから。

菌自体は、悪いものではない。

腸にもイイ菌を持ってないといけないのだし。

イイものを嗅ぎ分けられる「鼻」も持ってなくちゃね!

今後も色んな場所でこの菌の効果を試してみようかと思っている。


エイミー・ワインハウス

2014-06-14 01:02:29 | 音楽
以前、友人がi-podに「多分好きだと思うから」って
エイミー・ワインハウスの曲を沢山入れてくれたことがあった。

ワタシはどちらかというと、
流行ってるから聴かなくちゃって思わない。

「ありがとう」と受け取ってみたものの
直ぐには聴かなかった。

しばらくすると、エイミー・ワインハウス嬢のゴシップが世界を駆け巡って
彼女は酔っ払って、ボロボロで、皆に非難され嘲笑われていた。


エイミー・ワインハウスはイギリスの歌手。
19歳ですでに、完成度の高いアルバムを出し、
グラミーも受賞した。
ジャズ・R&Bなどをベースに、個性的な声と高い歌唱力で人々を魅了した歌手だった。
こういう文面はありきたりで、彼女を縛り付けるものでしかないのが申し訳ない。

ワタシは、彼女が麻薬かアルコールの過剰摂取で
27歳の若さで死んだニュースを聞く直前に、
思い出したように、彼女の曲を聴き始めた。


麻薬常習者の夫と結婚したエイミーは
あれよあれよという間にゴシップネタにされ続けた。
それこそ死ぬ間際まで。

マイケルジャクソン同様に、世間からのイジメを受けていたようでならない。

反面、根強いファンがいるのも明らかだ。
でも、可哀想なのはyou-tubeで流される彼女の不名誉な姿。
酔っ払ってボロボロ。
歌も歌えないような姿。
死んでしまった彼女に怨みでもあるんだろうか。


ワタシは、彼女の歌をライブでのリストにいくつか入れている。
難しいのは当然のことだけれど

彼女の歌には哀愁があり、情景が目に浮かぶような素晴らしい楽曲が多い。

彼女は自分の悪いところはよく判っていたはずだ。
どれだけ夫を愛していたかも判る。
でも、いつも孤独感から逃げられずに
酒を飲んだり、麻薬を体に入れて何かを誰かと共有したいと思っていたのかもしれない。

栄光をつかんだことが
賞賛されたことがないから解らないけれど

彼女は世界中でレコードが売れ、その大きな存在と契約を結んだとき
自動的に大事なものを手放すことになってしまった。
彼女は弱かったのだろうし
守られていなかった。

麻薬もアルコールも、常習していると抜けられなくなる。
罪悪感が消えず悪循環。
もう誰の手にも負えなくなってしまっていたのだろう。

彼女の母親は、最後に家に帰ってくるようにエイミーに手紙を出したのだという。
手紙。
世界中の人が、1人一台電話を持ち、ネットで噂するのに
実の家族は手紙。

ただ1人で、何かの飲みすぎで命を落とすなんて
レコードが消えつつあるこんな時代に、あまりにアナログな
ベタな死に方。

入れ墨だらけでも、酒で声を枯らしても
生きて歌い続けるべきだった。
しぶとく。

まだこれから成し遂げるモノは沢山あったはずだから。







ジャニスのこと

2014-06-08 17:30:01 | 音楽
昨日は渋谷でライブ。

今回、ジャニス・ジョプリンの「Down on me」をリストに加えた。

70年代のロックをカヴァーしているけれど
元々、ジャニスが演りたいわけじゃなかった。

「心のかけら」(Piece of my heart)を演ってみたら、
もっとジャニスの曲を加えてもいいんじゃないってことになった。
聴く人たちの反応も良かったせいかな。


ワタシが初めてジャニスを聴いたのは
80年代半ばを過ぎて、時代はヘアメタルがちょっとブルース色を出し始めていた。

貸しレコード屋もまだあって、
学校帰りに毎日通っていた。

とにかく、何でも聴きたかった。
その中にジャニス・ジョプリンがいた。

ライナーノーツには、27歳で死んだ彼女の事。
歌詞と、その和訳を何度も何度も読んだ。

「ボールとチェーン」なんかは、聴くに耐えられなかった。
彼女の叫びを受け止めるには、ワタシはあまりにも幸せ過ぎた。

愛が、愛する人が・・孤独が、まだ理解などできるはずもなかった。

そんな時に、彼女の映画「ジャニス」の上演が始まった。

博多の、繁華街の片隅の小さな映画館。

観客はワタシを含めて、5人もいただろうか。

青く映し出された彼女のライブ映像と、彼女の私生活の断片。
人気のある歌手になったにも関わらず、故郷の旧友は冷たい。
映画は彼女の死んだ後に作られているから
観るものは、自殺の原因をその「孤独感」に結びつけがちだ。


ワタシは、彼女の歌は歌えないと思ってきた。
誰もが優しく歌える曲ではない。
「ジャニス・ジョプリン」の歌って、身を削るようなエネルギーが必要だと。



酒や薬、何かを分かち合う為のセックス。
逃げようと、掴もうと、必死だったのだろうか。

時代は半世紀近く経つのに、
愛に飢えた人は多い。

世の中に対応できずに薬を飲まなくてはならない人
恋人と一緒に居たくて、我が子を放置したり殴る母親
宗教の違いを認められず、暴走する民族...

いつまでも尽きない。


幸い、彼女には音楽と歌があった。
表現者としての道が開かれていた。

「ジャニス・ジョプリン」でいられた。
愛する人がいて、愛してくれた人もいたのだ。
恋愛は苦しいものだ。


そして、若くして亡くなってしまった。
惜しいけれど運命だった。



今、ジャニスを聴くと
「あなたも色々あったわね」と、思う。

ワタシも、イロイロありました。と、思う。

だから、やっと彼女のうたを歌えるかなと思っている。




髪を一時的にカーリーヘアーにしてライブをしていた頃。
妹が、

「おねえちゃん、あのCDの写真の人にソックリ」って言う。

え? ジャニスの事?
似てないわよ、一緒にしないでよ。
ワタシはあんな顔してない。

ジャニスには失礼だけど、そう思った。

ワタシには太陽みたいな光につつまれた未来があるんだって思っていた。

夏の日差しに似た、眩しくて 掴めそうで掴めない 輝ける未来が。
















見つけた宝物

2014-05-20 22:48:04 | 音楽
今年93歳を迎えられた現役ピアニスト摩耶子さんの記事を読んだ。

1日最低でも4時間。長い日には8時間の練習に励む。


老齢に達したから「到達」ではない。
彼女は探しつつけている。
一枚の譜面の中にある「宝物」。

コンサートとは、その「宝物」をお客様に届ける場なのだそうだ。


ワタシは幼い日から、今に至るまで
ピアノを弾けるようになったらいいな・・と思ったことがない。

関係ないような気がするけど、
車の運転もできるような気がしたことがない。
免許は、取らなきゃこまるかなと思って一応ある。
今は立派なゴールドカードメンバー。

ピアノも車も
うまく弾いたり運転できたりする自分が想像できない。
人には向き不向きがあるんだよね。

少しでも弾かなくなると、鈍ってしまう。
これは何事においてもそうだろう。

90才・・。
亡き父親の介護もされてたという。
ご結婚はされていないようだ。
彼女には、ピアノとは苦楽を共にした伴侶でパートナー。
そのパートナーと、宝物探し。

老いていくのは、姿形。
精神が老いるのでない。

摩耶子さんの、純粋さが溢れ出る笑顔を見ていると
満開の花を眺めているような感覚になる。

今をどう、咲かせるか!
先を憂うより
今ね。










コロンボの女優

2014-05-11 01:33:35 | 映画
BSで放映されている「刑事コロンボ」を録画している。

帰宅して、猫達の相手をしながらノンビリ観る。


もうこのシリーズは半世紀近くも放映され続けて
小さい頃に、両親の寝室のテレビで観てたのに
気づけばワタシも「イイ年」になったものだ。

ヘンリー・マンシーニのテーマソングはあまり好きではなかった。

罪を犯した人間が追い詰められ、暴かれる後味の悪さか。
自分までコロンボに追いつめられてる感覚が不愉快というのか。

イイ年になると
映画でも音楽でも感情移入の仕方が変わってくる。
出演する俳優の映画も沢山観ていたりする。

庶民派代表刑事が、富豪や女優などのセレブリティ・学者や弁護士などを
自分のぺースに取り込むコロンボのセオリーに感心するし

ほんとに嫌なオトコだ。

と思ったりもする。

コロンボにはホントは嫁さんなんかいないんじゃないかとさえ思え
視聴者も騙されてるんじゃないかと疑いたくなるのである。

そして何かしらトラウマや問題を抱えた犯罪者。
それらをちょっと考える時間が楽しい。

犯人が女性の話には
ワタシのお気に入りが多い。

特に リー・グラント「死者の身の代金」
   ジャネット・リー「忘れられたスター」
   ジョイス・バン・バタン「黄金のバックル」
   フェイ・ダナウェイ アン・バクスター...。

どの俳優にも言えることだけど、この番組に出演できることは
本当の喜びなのだろうと感じる。
脇役も区別なく。
75分から120分まで、尺は違えど
視聴者は位置挙動何から何まで観ている。
犯人を演じる女優は多くはもう若くはない。
アップになれば皺も、崩れた体のラインも、ピーク時とは比べものにならない。
主演を張れる映画も、もはや無い。

架空の、作られたキャラクターを
少ないセリフと、瞳の動き一つでもって
観るものを納得させられるような女優の姿を
このシリーズで沢山見せつけられた。



私がシリーズの中で残念に思ってるキャスティングは
ジーナ・ローランズ。
彼女の旦那はジョン・カサヴェテス。
カサヴェテスも「黒のエチュード」で犯人を演じている。

夫妻はコロンボ役のピーター・フォークとは友人で
カサヴェテスの映画でローランズとフォークは夫婦役になったり
このシリーズもそういう関係での出演なのだろう。

ローランズは足の不自由な令嬢で、
旦那は彼女の財産目的で結婚。
更に、その旦那は会社社長である母親を殺す。

最後はコロンボは旦那をしょっぴいていくのだけど、
彼女は泣き崩れるばかり。
旦那は最後まで嫌なヤツで救いようがない。

そこでドラマは終了。

あんまりじゃないかなぁ。

車椅子のローランズはどうなったんだろう。
男に懲りて、死んだ母代わりに会社社長になるだとか
多少は前向きな雰囲気を残して欲しかった。

アメリカのドラマなんだし!

観る度に後味が悪いのである。

そんな話もシリーズの中に見つけられるのも
ちょっとした楽しみでもあるんだけど。