10月12日に書いたA君と同じ所で会ったSちゃんは、小学生の時から利発でボキャブラリー豊かな本好きな子でした。エスプリの効いたギャグも得意なので、私が「将来、お笑いの作家みたいな仕事したら」と言うと、「担任の男の先生からも言われたよ!」と笑います。
中三の春頃、周りに誰もいない時、ポツリと「私、ボッチなんだ」と言いました。驚いた私が「だってTちゃんと仲良く来てるじゃないの」と言うと、「Tちゃんはクラスが違って幼馴染みだから仲良しだけど、クラスではボッチなんだ、無視されてるんだ」私が「先生やお家の人は知ってるの」と聞くと「先生は気付いてないし、お母さんにも言ってない」との事。
一部の女子が本好きで雰囲気が違うSちゃんを無視する事で自分達のストレスを発散している様子。「でも学校1日も休んでないって言ってたよね」と聞くと「休まないよ。だって休んだら負けだもの。意地悪な子が喜ぶだけだから、どんなに体調悪くても休まないよ」と言います。「偉いねー。あの林修先生も友達いなかったし、今でも無理して作らなくていいって言われてたから、環境が変わって自然に友達が出来るまで頑張って。でも無理は絶対に駄目だよ」と言いました。
「私、友達がTちゃんしかいないから、100人なんてあり得ないよ」私が「数じゃないし、沢山の大人も同じ悩み抱えてるよ。Sちゃんは偉いよ。この孤独力に打ち勝てるんだから、これからも大丈夫だし、いつかは親友に巡り会えるよ」と励ましました。
すると、笑顔で「優しいお年寄りにも会えるから大丈夫だよ」と言い放ちます。
それは私の事です。キツイ冗談が上手い…。
友達が多い事は素晴らしい事ですが、Sちゃんのように器用に生きていけない子の為にも、数じゃないよ質だよ。いない時があっても大丈夫とエールを贈る歌が欲しいです。
Sちゃんが、生きづらい世の中を頑張って生き抜いて、いつか親友と呼べる人に出逢う事を心から願っています。