悪あがきの釣り、それも最後の最後。
仕事が休みで、特に予定もなかったので、やはり出かけてしまった。
前回が最後のつもりだったが、良型をバラしたのが心残りということもあり、一人北へと向かう。
木々も大分色づき始め、秋らしい景色の中で釣りができるのもありがたい。
水温も低くなっているので、ゆっくりと家を出る。4時間ほどの勝負だ。
前回のポイントをゆっくりと釣り上がる。
前半は反応が少ないものの、綺麗なアマゴがポツポツと顔を見せてくれる。
昼過ぎからは少し水深のあるポイントから、秋色に染まったアマゴたちが顔を出してくれる。
婚姻色の魚体を見ると、ちょっと申し訳ない気持ちになる。
”ごめんなさい”と”今年もありがとう”と感謝しながらの釣りになった。
申し訳けないながらも、この秋色のアマゴも美しく、この時期に釣りのできる
フィールドでしか出会えないということもあり、
つい悪あがきをしてしまう。
前回バラしてしまった良型は同じ場所にはいなかったものの、運よくその上のポイントにいて、
今度はガッチリヒットと思ったが、今回もバレてしまった。
来年には尺ものに成長した姿で再会したいものだ。
そろそろ予定していた終了ポイントに近くなったところで、
水深のある、必ずアマゴはいるだろうと思える落ち込みをそっと覗くと魚影が見えた。
まずまずのサイズだったので、慎重に上流側にキャストする。
そして少し流れた時、ガバッと別の魚がフライに出た!
そしてヒット!ずっしりとした重さがロッドを通じて伝わってきた。
これはデカい。そして深みに向かって突き進む。
今回はティペットを6Xにしてあったのでやや安心ではあったが、岩にこすらないように
注意しながら何とか寄せるが、ネットに対してなかなかデカいので
1回では入らず、ちょっとヒヤヒヤするも何とかネットイン。
秋色をまとったオスのアマゴだった。
サイズを計ると32cmと尺越え。
ここ数年、イワナの尺には毎年何度か出会えていたが、
アマゴにはなかなか出会うことがなかったのでうれしかった。
最終日の終了間際というのも、何かの縁かもしれない。
来シーズンもまた楽しませてもらおう。
こんな時期まで相手をしていただき、ありがとう。
そして大事な営みの時期でもあると思うので、ごめんなさい。
これにて今シーズンは完全に終了です。また来年!