アニメって三十路に入ってからあまり見なくなった
理由は色々あるけれど、単純にラノベ原作のターゲット層から外れてるのかな?
ラノベにおける非日常のファンタジー表現がおじさんになって世の中の表裏をある程度知ってしまったことでドキドキできないと言うか
要はアニメのデフォルメ演出にマジレスしてしまうから楽しめない
そんな時に妻経由でとある漫画をみた
それがゆるキャン△
女子高生がわちゃわちゃとキャンプするだけの話
登場人物のほぼ全てが女の子
でもこれ、割と異質なんだね
百合臭が一切しない
きらら系特有の男作者が妄想する気持ち悪い百合感が全くない訳だ
その上主要人物たちは仲良しだけど、自分の領域をきちんと主張するし、他人の領域も慮るのね
これは凄いよ
各務原なでしこと言う元気な女の子が一話で仲良くなった志摩リンにキャンプを誘うともの凄い嫌な顔をするわけ
顔芸レベルで
ソロキャンプメインで大人数と関わるのが嫌なリンからすると、不躾にぐいぐいきた面倒な女とこの時点では思ってる
けどなでしこはリンの気質を理解して無理強いはしない
後にタイミングを測って少しずつ距離感を狭めていく
こう言う日常でありえるデリケートな人間関係を上手く表現してるんだね
野外活動サークル、通称野クルに入るなでしこだけど、部長の大垣千明も部員の犬山あおいもやはり、リンと関わるけど、距離感の詰めかたに気を使う
その後三人(野クル)+一人(リン)+一人(斎藤さん)と言う五人がぐび姉引率でクリスマスにグループキャンプをする
ストーリーらしいのはこの出会いからクリスマスキャンプまでの流れでしかない
けどね。
なでしことリンがキャッキャじゃなく
なでしこがリンを介してアウトドアに触れ、エンディングでは一人のキャンパーになる所が多分メインなんだな
すごい素敵な原作andアニメだった
前置きは長くなったけど
これがドラマでは見事に料理されていた
いい意味で驚いた
なでしこはピンク髪じゃないし、リンは小学生みたいなチビでもない
女優さんがきちんと演じている
でもね、オタクに忖度してアニメ全寄せだからいい訳じゃない
そりゃそうだろ
アニメに全寄せなら実写でやる意味がない
アニメでいいだろって話だもの
けどこの実写(おじさんは五話まで視聴済み)は、アニメというか原作へのリスペクトが強いんだと思う
深夜枠を有効活用してるよね
結局、二次元が原作の実写がダメになるパターンって、要はスポンサーとか電通とか大手事務所に忖度が必要だからなんだな
ゴールデンタイム付近の放送枠
結構な配給前提の劇場映画化
多額の金が集まる場合、忖度が多くなる
結果、監督がどれだけ原作再現したくとも物理的にできない
けど、安心してください
これは天下のテレ東の深夜ドラマ
忖度せずに監督が頑張った
話が前後して申し訳ないが、年齢云々に戻す
おじさんになってアニメが面白くなくなったが、ゆるキャン△みたいな空気感の物はすっと入り込めた
ファンタジーじゃないリアルなキャンプとおじさんも良く使うギアが登場
ゴミが少なく手抜きだけど旨そうなキャンプ飯
おじさんの周囲でも当たり前にある、他人とのデリケートな距離感表現
そこにうるさくないBGMに無邪気に騒ぐ女の子達
面白く無い訳がないよね
嘘臭くない。多分これが全て
おじさんがソロキャンプしてる時はリンみたいに独り言喋ったり、薪割りしながら「またつまらぬものを斬ってしまった…」とか言ったりする
仲間とキャンプしてると全員ぐび姉になる
そういうことなんだ
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