今日紹介する本は、「東京すみっこごはん 5 レシピノートは永遠に」です。
成田 名璃子 著 光文社文庫から出ています。
この本のシリーズは、旅先の本屋さんで見つけて、引き込まれたお話です。
今回シリーズの最後の作品で、ちょっと寂しい感じがしましたが、読んでみてほしい本なので、紹介します。
すみっこごはんは、立ち寄った人が、クジをひいてご飯をみんなのために作る不思議なご飯屋さんを舞台にしたお話です。古ぼけたレシピノートが用意されており、クジをひいた人は、そのレシピノートに従って料理を作ります。このレシピノートと主人公の楓の関係は、別のお話に載っていますので、ぜひ見てください。涙がこぼれ落ちます。
今回は最終巻ということで、主人公の楓が夢に向かって悩みながら巣立っていこうとするのに合わせ、すみっこごはんに集った仲間たちも新しく旅立ちを迎えるお話です。
まだ心の中に大きな迷いを抱え、不安いっぱいの楓は、仲間が旅立つのをけなげに応援しますが、どうしようもない別れもやってきて、心がボロボロになります。
大切なレシピノートにとらわれるのではなく、料理と同じように、基本的なことは受け継ぎながら新しく自分の味を出していくことに、楓も気付き、悲しみを乗り越え、夢に向かって歩き出します。
家庭的な料理からこんなに人を優しく強く力づける物語は、この東京すみっこごはんが初めてでした。またいつか、楓が成長したときのお話を読んでみたいと思うお話でした。
本屋さんで見かけたときは、手に取ってみてみてください。
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