11話 「設計」
いよいよ組み立てになってみんなが集まっていた。
麻生が「組み立ててみようかね」と守里に言うと、ドキドキした。
ゲンナマーズは組み立てたことがない。
緊張していると麻生が「足りないところはみんなの力じゃ」と安心させた。
足は金色の関節部分までしっかり設計された硬い装甲を思わせ、胴体は白の部分は少なくコックピットの部分は青くなっていて、その周りには排気に十分な造り。
肩の部分は金色でまるで刺さってしまうかのような、胴体より飛び出た今にでも飛び出しそうな外観。
顔はキリッとした目のようになっているが、隠れてい流部分が多く頭の分はヴィクトリーの「V」のように目立っている。
金色が多いがなぜか不自然に手の部分だけ、グレーで鍵手になっていた。
麻生は感心して、周りを見て何か足りないようにメモを取る。
守里は「実は手はしっかりさせたかったんですけど…予算の関係と、物を運ぶのに便利だから後で考えようとかで…」と照れたように話す。
みんなは「セイナもだけどさぁ、はぁ…守里君もやるねぇ!」
守里は「自作なので何か物足りないんですけどね、っているか実戦で使えないような…」
麻生は「そもそも武器がないからだが、刀を装備させるのも良いかもな」
セイナは「それなんだけどね、えへ、マーズの鉱石に刀を近づかせたら青く光って…」
麻生は自分で作ったかのように「それは使える!刀は2本あるから、両手に持たせるとかな!」
守里は「無防備じゃないかな…」と言うと、麻生は「シールドを持ったらバランスがおかしいぞ?」
麻生は続けて「マーズの鉱石は他にも使える」と自慢げに言う。
みんなが顔を見合わせていると「実はバックパックを作ったんじゃが、大きさはセイナのスケッチで計算した」
守里は明るい表情で「飛べるんだ!」と言うと、麻生は嬉しそうに頷いた。
他のみんなは「男ってすぐこう…」と言わんばかりに、ゲンナマーズに目を輝けせる2人を見ていた。
セイナは「えへへ」と、はにかんでいた。
麻生は「時空にいても早く飛べるようになるぞ!」と言うと、守里は「ありがとうございます!」と飛びついて麻生はひっくり返りそうになった。