ねこたま庵

東京都多摩市で、飼い主のいない猫の里親さん探しをしています。

その後のポン太くん

2012年06月21日 | 里親さん便り
aluさんより、ポン太くん里親さまからのお知らせが届いています。

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お家に連れて来られて以来ひどかった夜鳴きが、1週間ほど前ぴたりと止んだとのことです。

あまり静かなので心配になって手を出してみると、威嚇するそうです。

その後、今までは出したごはんを完食していたのが、最近は残せるようになりましたとお知らせいただきました。

残せるようになった……余裕が出てきたということだと思います。

そんな風に観察して、ポン太くんを思い遣っておられる里親さまのスタンスに感動しています。

夜鳴きは、忘れたころに少し出るそうですが、すごい進歩だと思います。




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ありがとうございました!

ポン太くん、穏やかな顔になっていると思います。

リラックスまでもうちょっと。

それに、ひと月程度でそこまで進歩していたら、あとはきっと大丈夫でしょう。


猫は、環境の変化に順応するのが苦手な生き物だそうです。

特に、外暮らしを経験したら、お家に迎えてもらっても、もう安心なんだと実感するのに時間がかかるようです。

外暮らし猫を迎えたけれど、隠れたきり出てこない、夜中じゅう鳴いている、ヒトを威嚇する、などの話はよく目にします。

そういう時、ヒトとしては、構わずそっとしておいてあげるのが一番と聞きます。

静かに過ごせて隠れる場所のある部屋にトイレを用意し、決まった時間に食事を差し入れる……つまり、ごはんとトイレケアをきちんとしたら、あとは、この場所は安全、このヒトは安心、と認識してくれるまで放っておくぐらいでよいらしいです。

鳴くのも威嚇も、健康に問題のない猫ならば、不安感が原因のことが多いみたいですね。


うちでも、たみぃ↓と一緒に暮らし始めて半年ぐらい経った頃、



わたしが二泊三日の旅行に出て帰ってきたら、一晩中吼えられて参ったことがありました。

留守の間はシッターさんをお願いして朝夕来てもらっていたのですが、やはり、同居人がいつ帰って来るのか分からなくて不安だったのだな~と、今にして思います。


こちらでは、そんな猫の行動を専門家が分析して紹介してくれていますので、ご参考までに。

里親さん募集中:ダイハッチーくん→おうちがみつかりました

2012年06月20日 | 活動記録_里親募集(終了分)
ダイハッチーくんの里親募集は終了しました。

応援ありがとうございました。





ダイハッチーくんは、白黒男子。

獣医さんの診たてでは2012年3月生まれ。

両眼を失ってはいますが、とっても元気です。

体格もよく、6月30日時点の体重は970グラム。

尻尾は長くてまっすぐです。

よく遊び、ごはんもたくさん食べて、トイレ粗相もありません。

これまでに、保護時の内部外部駆虫と、猫風邪治療(済)、初回の三種ワクチン(6月30日)が終わっています。

ワクチンのとき、お腹に虫がいるのがわかったので、投薬治療中(7月5日には終わる予定)です。




ダイハッチーくんの失明の理由は、獣医さんによればおそらく猫風邪です。

猫風邪は、ウイルスに感染することにより鼻水やくしゃみ、咳や目やにが出る症状です。これに感染した仔猫は角膜炎や結膜炎になってしまうことが多く、その時期にきちんと治療を受けられないと症状が重くなり眼球を失ってしまうことがあります(御参考)。





ダイちゃんの場合も眼球は失っているのですが、残存物がある可能性があります。

もし残っているのなら、4~5か月になってもう少し体力がついた時点で、それを取り除く手術をした方がよいとおっしゃる獣医さんもいます。お世話になっている病院でもいろいろ調べていただいているところです。

今は、目やにや鼻水もあまりなく、一日二回の点眼で大丈夫です。

猫の聴覚、嗅覚はヒトに比べるととても鋭いので、目が見えなくても、視力がふつうのこと同じようにふるまう猫は多いと聞きます。

目の見えないこと暮らしていても、普段はその障害を全く意識しないとおっしゃる家族のかたもいます。

ごはんの場所やトイレの場所を変える場合は、ちょっと音をたてて教えてあげるなど、その程度でじゅうぶん普通に暮らせます。

今後の目のケアに配慮いただき、現在の預かり宅で一緒にいる「アメショミックス風仔猫4きょうだい」の誰か(特に、ほまれ君と仲良しです)と、ペアで迎えてくださる御宅をさがしています。




保護宅は東京都多摩市です。

会いに来ていただける方は、下のメールアドレスから「ねこたま庵」宛てに、次の7項目をお知らせください。

nekotamasato<ねこたま>goo.jp

<ねこたま>をアットマークに変えて、お願いしますね。


1.ご希望の猫の名前(他にも里親募集中の猫がいるため)とそのこを希望される理由

2.お名前とお年

3.ご住所とお電話番号

4.お住まいのスタイル(マンション、一軒家など)

5.同居のご家族構成

6.先住動物の有無(種類、飼育年数)

7.猫の飼育歴


*ケータイからのメールは、連絡に不備がでる恐れがありますので、なるべくパソコンからお願いします。

*2頭ペアでお迎えいただける、あるいは、近隣地域にお住まいの里親候補さまを優先させていただきます。

*お話がまとまりましたら、里親さまは「ねこたま庵」と誓約書を交わしていただきます。これは、終生、適正な環境で里子になった猫を養っていただくというお約束になります。

*次の活動につなげるため、保護にかかった費用の一部につき、ご寄付をお願いしています。

ダイハッチーくんの里親募集は終了しました。

応援ありがとうございました。

シマちゃん

2012年06月14日 | 家族になりました
本日は、わたくしrikuが、近所で保護された猫さんを紹介します。




シマちゃんです。


昨年の11月、ご近所から「うちの近くに捨てられた猫がいるので、とりあえず不妊手術をしたい」という相談がありました。

その御宅は農業を営まれているのですが、10年以上前、畑に住み着いた猫10頭以上に不妊手術を施し給餌してきた経験をお持ちでした。

その猫たちは順に寿命をまっとうし、今残っているのは3頭だそうです。

相談をうけて見に行くと、こんなこ↓が。





1週間ほど相談者さんと連絡をとりながら、市の不妊手術費助成の申請をしたり、動物病院に都合をきいたりした後に捕まえました。

ヒト慣れしていたので捕獲器を使う必要はなく、フードを入れたキャリーにあっさり入ってくれ、病院へ連れていくのは楽でした。

ところが病院では、お腹に傷跡が発見されたので手術済みと思われるとのことでした。

それから、血液検査によりFIV陽性が判明。

猫エイズとよばれるFIVは、猫免疫不全ウィルスのことで、発症すると危険ですが、ストレスのない環境で穏やかに過ごせると発症しないまま普通に寿命をまっとうするケースも多いとされます。しかし、外暮らしだとストレスがかかって寿命を縮めるうえに、FIVの感染源となって他の猫にうつしてしまう可能性があります。




病院では大人しくケージに収まっていました。


相談者さんのお宅は動物を家にあげられないとのことだったのでリリースしかない状況でしたが、これから寒くなる季節に可哀そうだと悩まれた相談者さん、お宅の一室に大きめのケージを置いて保護を決意されました。ケージは、以前お世話になったボランティアさんが貸してくれました。

それから里親募集をはじめました。年齢は2-3歳とのこと、大人になってはいますが若ねこです。仮にチビちゃんと呼んでいました。

友人知人に声をかけチラシを作ってもらったり、ネット上では里親募集サイトに投稿、自分のブログでも募集記事を出していました。

友人のねこブロガーや、そのブログ友だちさんも熱心にサポートしてくれました。

「くるねこ大和」さんにも載せてもらいました




保護宅にて↑↓




しかし、年末年始で慌ただしい時期、成猫でFIVプラスはなかなか難しいという予測通り、お問い合わせはありませんでした。


そして同時に保護宅でも、おしっこ粗相が激しいという問題が。

保護してわりとすぐ、様子をみていた保護主さんは、発情しているんじゃ?とおっしゃってました。

しかしわたしの方は、不妊手術済みという病院の意見があったので、ストレスで不適切な場所におしっこしているのでは?と思っていました。

やはり師走の慌ただしさもあり、わたしが保護主さん宅を訪ねることができたのは、年明けて20日も過ぎてからでした。

実際におしっこ粗相の様子を見ると明らかに普通でなかったので、その日の内に病院に相談して再入院。

病院でも発情が認められたので、改めて手術してもらいました。




なぜか、ケージ住まいだととてもおしとやかになります。


その時、片方の卵巣だけ既に切除されているという不思議な状態が判明しました。

卵巣は完ぺきに取り除かないと、少し残っていても発情の原因になるそうです。

不可解で中途半端な手術をされたせいで、二度もお腹を開けられることになったチビちゃんですが、術後の経過は順調でおしっこもちゃんとするようになりました。




手術して落着きました。


しかし、それ以前の激しい粗相に悩まされた保護主さんはすっかり参ってしまって、春になったら外へ放さざるを得ない、とおっしゃいます。

保護主さんがそうおっしゃるなら仕方ないと思いながらも、偶々、FIV陽性の外猫を保護してうちに入れた方を知っていたので、ダメ元でその方にコンタクトをとって相談してみたら、何と、受け入れてくださるとのお返事が。

そこで、2月下旬からひと月をトライアルでお願いし、その後、正式に里親さんになっていただきました。

猫歴の長いその御宅では、先代さんと同じ柄ということで名前を受け継ぎシマちゃんになりました。

ところがそちらでは、トイレ粗相の問題はないのですが、どうも猫との付き合い方を知らないらしいシマちゃん、先住猫さんと共存できないという新たな問題が発生。

普通ならお断りされてしまうところですが、それなりにスペースがあり在宅時間の長い里親さん宅では、先住さんと鉢合わせしないようにと気を配ってくれています。

時々里親さまがお便りくださるのですが、先月は、こんな写真↓をいただきました。



お腹はまだ毛が生えそろっていない感じですが、かなりリラックスしています。


意味不明な手術をされたうえで遺棄されたらしいシマちゃん、本猫はもちろんのこと、保護主さんもたいへん苦労しましたが、幸運に恵まれ、現在の理想的な里親さまの元へ辿りつきました。シマちゃんサポーター代表としてrikuも、思い返す度に里親さまに感謝している次第です。


シマちゃん近況は、こちらで紹介しています。



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「家族になりました」コーナーでは、外にいた猫と暮らすことになった御宅のエピソードを紹介しています。

「ねこたま庵」結成以前に、会員が里親さん探しに関わった猫たちの保護主さん里親さん、また、個人で里親さん探しをした方々からお話をうかがっています。

クレオちゃんとラムくん

2012年06月10日 | 家族になりました
Ikuさんから、幸せ便りが届きました。

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去年の11月、横浜のS様宅の子になったクレオちゃん(キジトラ♀10か月)と、




ラム君(チャトラ♂9か月)です。




それぞれ10月に保護しました。

姉弟ではなく保護経緯も全く違う二頭ですが、保護宅ですっかり意気投合し、仲良し二頭組のまま優しいS様のお宅の子になることができました。

「ラム君はママにストーカー、クーちゃんはパパにすりすりで、それぞれ役割分担しているみたい」とのことです。

性格が全く違うみたいですが、相変わらず仲良し♪♪

まだまだお転婆ヤンチャ盛りでしょうが、どうぞよろしくお願い致します!

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元気ざかりのペアで、賑やかでしょうね

どうもありがとうございました!

「家族になりました」コーナーでは、外にいた猫と暮らすことになった御宅のエピソードを紹介しています。

「ねこたま庵」結成以前に、会員が里親さん探しに関わった猫たちの保護主さん里親さん、また、個人で里親さん探しをした方々からお話をうかがっています。

グレちゃん改めポン太くん

2012年06月04日 | 里親さん便り
見守り公園から里子に出たグレちゃんについて、aluさんからご報告が届いています。

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里親さんから、先月末の写真をいただきました。






ポン太くんと名前を付けてもらい、大事にされています。


この機に、保護のいきさつを少し記しておこうと思います。


ポン太くん、わたしたちはグレと呼んでいたんですが、グレは、今年2月の寒い日に突然公園に現れました。

捨てられたのでしょうか、他の猫達を怖がり人に助けを求める様子でした。

わたしたちもそんなグレがかわいそうで、頑張れの思いをこめて、時々他の子には内緒でおいしいごはんをあげたりしていました。

3月には捕獲して去勢手術を施し、元の場所へ戻しました。

そうやってひと月ふた月経つうちに、グレも公園での暮らしに慣れたようでした。

3ヶ月を越える頃からは猫同士の挨拶も覚え、他の猫達と仲良くしているのに安心させられました。

それでも、夜、公園を通ると、ひとりでポツンと暗い茂みの中に佇んでいるのを見かけました。

昼間は、道行く人を目で追ったりしていました。

そんな様子を見るにつけ、里親さんを見つけて家に入れてあげたいという思いが募りました。

でも、春先から夏にかけてのこの時期、子猫でさえ数が増えて里親さん探しが難しいのに、年齢不詳の成猫では……

と、半分諦めてたところ、わたしたちの申し出にOKをくださった方がいらっしゃいました。

早速動物病院に連れて行き、改めて駆虫シャンプー等を済ませ、いよいよお婿入りをしました。


さて、これで万々歳かと思いきや、里親さん宅での様子を伺うと、固まったまま這うようにしてベッドの下に潜り込み出てこない、激しく夜鳴きするとのお話で、こちらは青くなりました。

お仕事されている方なので、毎晩大声で鳴かれては生活に差し障るでしょうし、続くようなら元の公園に戻す事も考えなくてはと。

こんなに里親さん泣かせの猫になろうとは……。

が、里親さんは、それではグレがかわいそうなのでもう少し工夫してみます、こちらの工夫が足りないかも、とおっしゃってくださいました。

いろんな方に巡り会いましたが、こんなにきちんと猫の目線迄降りてきて、猫の気持ちをくみ取ろうとされる方がいらっしゃるなんて驚きでした。

早くうちに慣れてねと、こちら側のルールに猫が従うことを期待するのが普通だと思い、それに何の疑問も感じていなかった事に自分自身初めて気づきました。

里親さんは私よりもずっと若い方なのに、ありがたい勉強をさせていただきました。

現在その里親さんに迎えられて3週間ほど経ちました。

相変わらず抱っこはまだですが、撫でたりブラッシングはできる様になりましたと嬉しい報告を頂いております。

今回は、グレが無事おうちに迎えられた事と共に、こんなに素晴らしい里親さんもいらっしゃる事をお伝えしたくて書きました。

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ありがとうございました!

グレちゃん改めポン太ちゃん、素敵な御宅に迎えてもらって、本当によかったですね。

里親さまにはたいへん御苦労をおかけしてしまったようですが、根気強くお付き合いくださり、ありがとうございます。

突然見知らぬ場所に置き去りにされたとしたら、猫だって心が傷つくと思います。

それまで慣れ親しんでいた自分のテリトリー、ごはんをくれるヒトから切り離され、どうしていいか分からなくて混乱するでしょう。

辛い思いをしたであろうポン太ちゃんですが、きっと今のご家族が、そんな心の傷を優しく癒してくださると思います。

また、いつでもお便りお待ちしています。