こんばんは。
朝の夢の感じが凄く嫌で、ちょっと消化しきるまでに時間がかかりました。
夢の中で、わたしは、どうも捕虜のようなんですね。それで、なんとかして、これから来るはずであろう苦痛を逃れたいと思う訳ですよ。
ところが、捕虜なんですが、わたしの手には、炊き立てのご飯があって、どうもそれを食べきらないといけないようなんですね。それで、食べていると、茶碗を持って歩いてあちこち見て歩けるのですよ。範囲は狭いのですが、どうも、捕虜向けの食事施設であることは分かったのです。しかし、与えられるのは、茶碗に入ったご飯。
おかずは、色々な店舗が出ていて、そこでちょこっと買ってこれるようなんですよ。
なんか捕虜らしくないじゃないですか。
しかし、まぁ、この際だから色々見て回ろうと思ったら、小さな入口がありましてね。
こういうお店って、この夢の世界では、割とイケるのですよ。それで、小上がりの階段を上がって行くと、ショウロンポーの美味しい匂いがしましてね。他に、色々売っているのですわ。でも、断固と主食は置いていないというより、きっと置いてある肉まんは、おかずの部類に入るのだろうなと思いながら見て回りました。
他に、2階に上がると、フードコートの様に、間口は狭いのですが、うなぎの寝床の様になったイートインもありましてね。
京都っぽいですよね。それで、意外と、その間口の狭さに反比例して、イートインはにぎわっていました。みんな、お茶碗を片手に箸を持って、なんでおかずが、「ポンデリング いちご味」なんだよと突っ込みたい気持ちを押さえながら、別へ回ると、そこでは、ビーフンがヌードルの様になってご提供。
捕虜の生活にしては、凄く恵まれた環境だなと思ったのですわ。
それでおかずを買ってきて、中央の最初にいた場所に戻って、食べようと思ったら、そこへ軍服の方が来られてね。
「貴様、いかん。ご飯が足りていない。」
そう言って、わたしにまた茶碗を渡すのですわ。わたし、まだ、おかずで半分しかご飯食べていなくて、まさにオカズとの出会いはこれからなんですよ?ってところだったのですが、将校は、強引にわたしの茶碗に、また、ご飯を足しました。
「・・・・・・・・・飢えで苦しむ地獄ならわかるが、これは、食道楽地獄?」とも思いましてね。
下の階へ繋がる場所も間口が狭くて、やっと見つけて下がって行ったら、カレールーだけあったり、ご飯を消化できるのには丁度いい感じだったのですよ。ところがこんな会話が聞こえました。
「幾らなんでも、しょっぱいおかずとご飯だけでは、ご飯そのものが進まない。」
「そうだ。甘味がないとな。」
「いや、甘味は満腹感を与えてしまうぞ。せっかくなんだから気を付けろ。」
「いや、ここの甘味は絶品だとあった。冥途の土産に食べて行かなくてはいけない。」
「スイーツだけでご飯を完食するつもりか。」
「いや、漬物だって欲しい。他に、飲み物がないじゃないか。」
「飲み物は、ラーメンの汁で十分だ。」
「いや、ダメだ。飲み物は、ちゃんとほうじ茶でないと。」
「貴様、それで、お茶漬けでさらさら行く気だな。」
「それのどこが悪い。俺はずいぶん長くここにいたんだ。もう、観念して、あの苦痛を味わなくてはいけない。」
「それではだめだ。どうせ、中央に出れば、あの将校がご飯をよそってしまうぞ。」
「だから、皆、閉じこもってその店ばかりでいるんだよ。」
「もう、苦痛に立ち向かおうと思うんだ。」
「よせ。」
「いやだ。もう、ずっとご飯に、アイスという生活に疲れたんだよ。」
「他にもあるじゃないか。」
「店から出て、中央を横切って行ったら、またご飯を盛られてしまう。」
「なんてことだ。ここは地獄だ。」
「俺まだ、全然食べてないんで。アジアンもいいんですが、パスタ系統が少ないですよね。」
「あぁ、中央を横切るとな。三階に、ご飯をそっとリゾットにしてくれるお店がある。」
「ええ?ゴルゴンゾーラでですか?」
「気を付けろ。あっちは、すぐご飯が消えてしまう。また、将校に盛られてしまう可能性が高い。」
ところで、こんな会話を聞いていて、ご飯は食べてよしなのか、食べたら負けなのか、全く分からなくなりましてね。
それでどんどん悩んじゃって、捕虜なのか、地獄なのか、待っている苦痛とは、なんなのかと夢想してしまいまして。
あまりに苦しくなって、枕もとの水を飲んで起きましたが、また夢に入ったら、ご飯一膳と箸から始まるストーリー。
こんなんで、すっかり夢で疲れてしまい、本日、仕事の出来が不出来となっている、そんなわたしでした。
何の苦痛が待っている捕虜だったんでしょうか。
とっぴんぱらりのぷ。
朋