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年越しアマルフィ海岸探訪-32~聖アンドレアの聖堂 1 アマルフィ<9>

2013-06-11 19:34:19 | イタリア
 アマルフィの街巡りは、市街地の中心、ドゥオーモ広場へと戻ってきて、アマルフィのシンボルでもある、ドゥオーモを訪ねることにします。

 広場からの眺めでは、ファサードのある大聖堂と鐘楼が目を引くドゥオーモですが、中世に海洋都市国家として繁栄した歴史の証人だけに、外側から眺めるだけでは分からない複雑な構造をしていました。

 <アマルフィ>
 <アマルフィ(Wikipedia)>

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 大聖堂正面の階段を上るにしたがって、ドゥオーモの華やかな伽藍が一層迫力を増して迫ってきます。

 アマルフィのドゥオーモ(Duomo di Amalfi)は、アマルフィ(Amalfi)の守護聖人である、聖アンドレア(Sant'Andrea apostolo)の名を冠するカテドラル(聖アンドレア大聖堂 / Cattedrale di Sant'Andrea)です。

 現在のドゥオーモを構成する複合建築群の創建は596年に遡るとされ、13世紀の始めに1つの教会としての体を成しました。
 18世紀には、バロック様式に改築され、黄金色の輝きも鮮やかなファサードは19世紀に今日あるような姿に作り直されています。

 西に傾いた陽光を浴びると、一層その黄金色の輝きを増すことから、「黄金のドゥオーモ」の異名を持ちます。



 階段を上がりきった、大聖堂の入口にあたる部分は、オリエンタルな香り漂う縞模様も美しい、列柱の並ぶ回廊風となっていました。
 チェック模様の床面も、エキゾチック満点です!



 階段上から、ドゥオーモ広場を眺めてみます。
 そぼ降る雨の中、昨夜の祝祭の後片付けが淡々と行なわれていました。



 ドゥオーモ内への順路は、まず、13世紀に貴族の墓地として造られた、「天国の回廊(Chiostro del Paradiso)」へと誘われます。



 この回廊には、アラブ様式の120本もの列柱が美しい装飾と共に、見る者を惹き付けます。



 回廊に囲まれた中庭の中心に鎮座していたのは、イエスでしょうか。



 優美な曲線で交差する壁面の装飾と一連の繋がりを保った列柱が、とても印象的な回廊でした。



 ファサードと共に、アマルフィのドゥオーモを象徴する建築物でもある鐘楼は、12世紀末から13世紀後半にかけて建設されました。

 やはり、ヨーロッパというより、オリエンタルな雰囲気に包まれている眺めですね。



 天国の回廊から順路を進むと、「十字架上のキリストの聖堂(Basilica del Crocifisso)」へと入ります。

 この聖堂が596年に創建されて、当時はここが大聖堂とされていました。
 後に、バロック様式に改築されましたが、1994年に完了した修復により、元のロマネスク様式へ復元されました。

 この聖堂は、現在では、司教冠や聖杯、聖遺物箱等の、教会に縁のある展示物を陳列した博物館となっています。



 これらの壁画もまた、復元なったものなのでしょう。



 古い聖堂だけに、素朴な構造をしています。

 天井や壁面の様子は、ラヴェッロのドゥオーモ(Duomo di Ravello)にも通じるものがありますね。



 素朴な祭壇。
 磔にされたイエスの絵画が中心に置かれ、その真上の天井には、光芒を放つ鳩の絵が描かれていました。

 円窓から射す光も効果的な演出で、古い時代のロマネスク教会の素朴な信仰心を感じることができた、十字架上のキリストの聖堂でした。
 この聖堂に続いて、いよいよアマルフィのドゥオーモの核心部分へと歩を進めていきます。



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