Z世代、若者世代が怒っています。
今の大人たちは、自分たちの未来を本気で守ろうとしてくれていないことを。
本気で環境危機に対処しようとしていないことを。
つまり、大人世代には、危機感が無い、薄いということでしょう。
環境危機や自然災害に本当に危機感を持っており、本気で対処しなければと思っているのであれば、もっとも効果的な対策は、世界中の工場を一定期間止めることです。
もちろん、そのことによる弊害もあるでしょう。
しかし、人類全体に及ぶ被害に比べれば、どちらを我慢すべきかは明らかです。
3か月や半年、洋服を買わなくても、生きていくことに支障はありません。(私は、10年以上同じ服をきています。)
必要な人がいるから作っているのではなく、売りたいから作っているという産業が多くあります。
前提となる考え方が根本的に間違っているために、多くの問題が発生しているのです。
「商品価値」が下がるから、値下げせずに廃棄していますが、本来は、モノは使うために作っているはずです。
商品価値が下がっても、使用価値が下がらないのであれば、廃棄する必要はないはずです。
使用されずに、何十着もタンスにしまっている人に、さらに売りたいがために作っているのです。
一年くらい買わなくても困りません。
ぼろでも着ることはできます。
自然災害の方がよっぽど困ります。
資本主義経済の仕組みと考え方にどっぷりとハマってしまっている今の大人世代には、このような当たり前のことが理解できないようです。
従って、SDGsを本気で実現しようとはならないのだと感じています。
今朝、部屋の掃除をしながら昔のCDを聞いていた。 水前寺清子の懐かしい、元気な歌声が爽やかに響き、心地いい。
彼女の歌を「人生の応援歌」だと人は言う。
聴いていると、恥ずかしいことに涙が溢れてきた。
あまりにも苦しいことが長く続きすぎたからだろう。
傷つき、疲れた心を癒してくれているようだ。
心が落ち着くと、次の言葉が浮かんできた。
『子曰わく、詩三百一言以て之を蔽う。曰わく、思邪無し。』
およそ三百篇ある『詩経』を貫いているのは、『思い、邪(よこしま)無し』
という精神だという。
私欲、邪心が無く、純粋な感情が素直に表現されたものだからこそ
人の心に響くのだろう。
彼女の歌は、まさに純粋に人々を応援したいという思いに満ちているようだ。
30年余り行ってきた教育研修という仕事も、単にノウハウを提供するのではなく
働く人々を応援したいという思いで取り組まなければと、改めて気づかされた。
先人の教えを学び、純粋な気持ちで世の中に提供していきたい。
自分を成長させ、困難な時代でもしっかりと生きていくことができる自分づくりに、楽しみながら挑戦しようと決めました。
人間が成長するためには、まず学ぶこと。
そして、気づいたことを実践すること。
最後に、自分の行動を反省することの3つが必要です。
このなかで最も注意が必要なことは、「反省」です。
国民教育の父と言われる森信三先生は、
『人間は、道すなわち教えというものに出会わないことには、容易に自分を反省するようにはならないものです』と言われています。(『修身教授録』より)
これを継続するために「ルーティーン」として、つぎの3つを実践する「形」をつくることにしました。
1.先人の知恵を学ぶ習慣化
2.学びの実践、チェック
3.反省
そのために、日記のように記入できるノートを準備し、「為己(いき)ノート」と名付けました。(イキでしょ?)
論語に、つぎのような言葉があるところからこの名前をつけました。
『子曰わく、古の学者は己の為にし、今の学者は人の為にす。』
(昔の学ぶ人は、自分を成長させるために学んだものだが、今の人は、人に知られるために学んでいる)
自分が学ぶ際の、戒めとしたいと思います。
今年、5月の誕生日を迎えると、「高齢者」になる。
自分が高齢者と呼ばれるようになるとは・・・
今はまだ実感が湧かない。
学生時代は、何も考えていなかった。
就職雑誌を見て、ボーナスの良さに魅かれて某フォワーダーに入社。
福岡を出て、関西へ。
3年目、通関士の資格をとり、26歳で結婚、28歳で長男が誕生。
と、そこまでは順調な滑り出しだった。
その年の暮れ、都内の営業所に転勤命令が出た。
最初は、既存顧客担当で可もなく不可もなくだった。
営業2年目に、係長になるも営業ノウハウは身につかず
業績は伸びない。
上司からの叱咤に、指導を逆恨みし、退職。30歳。
次の会社は、フルコミッションだったため、
2年もたずにまた転職。32歳。
そこでやっと自分の人生について真剣に向き合った。
それから、人事、教育に携わり、36歳で独立。
いろいろなことがあったが、お陰様で、
何とか今日まで生きてこられた。
人財育成をメインに、経営者道場など、
古典の教えを学ぶ場も提供してきた。
自分の人生を振り返り、
そして、環境危機・SDGsが言われる現代を考えた時、
一番大切なことは何かが、今ならわかる。
それは、「人間学」だ。
日本人は、何世紀にもわたって「徳」を大切にしてきた。
徳川家康も「儒教」をベースにしたからこそ
平和な時代を保つことができた。
それを明治維新以降、西洋の科学技術ばかりを追いかけ
自らの文明を軽んじてしまった。
友人の勧めで、36歳の時、はじめて「論語」等を買った。
それから少しずつ、古典、人間学を学ぶようになったお陰で
利益優先の考え方に陥らずに済んでいる。
「高齢者」となる人生の節目を迎え
未来の日本人と世界に少しでもお役に立つために
人としての道を学ぶ『人間学』を取り戻すことに
取り組んでいこうと決めた。
そして、自分自身も道を学び、実践し、
人間として少しでも成長することを楽しみたいと
今、心から思っている。