以前なんかの雑誌で読んだことがありましたが
人(生き物)は「自分の持っている機能」を最大限に使おうと
本能レベルでは思っているというような内容だったかと思います。
今夕、ある看護師さんから
人工呼吸器を装着したら香りは分からなくなるのでしょうか?
と質問が来たので返答しながら
残存機能(本来持っている機能)のことを思い出したのでした。
ICUで働いていた時は人工呼吸器を装着した患者さんは多くいらっしゃいました。
意識レベルも低下している方もいれば
あえて薬でコントロールして呼吸器に同調させている方もいました。
呼吸を人工的に管理していて自発呼吸もあまりない方ばかりだったので
人工呼吸器をつけていたら
香りは分からないものと思い込んでいました。
正直言うと・・・・
香りが分かるかどうかなんて考えもしなかったです。
というか・・・嗅覚の感覚の機能が正常かどうかなんて
考える余裕もなくICUで働いていた私でした。
なので在宅でALSの方が人工呼吸器をつけていても
もう香りを感じることはできないと思い込んでいました。
ある日アロマケアをしながら人工呼吸器をつけている方が
香り分るよ!って教えてくれたんです。
そしてわずかにかおる香りを楽しんでくれていたんです。
そうなんです!!微かにでも自発呼吸があって
香り成分を嗅球まで届ける力があれば匂いは感じるのです。
でも段々自発呼吸も弱くなってきてしまうので
香りが分かるものも減ってきます。
そうなってくると精油でいうと重い香りより
揮発成分が多い香りの方が分かりやすいようです。
残存機能へ戻りますが・・・
人工呼吸器を装着していてもALSの方のように
嗅覚に問題がない場合があるので
香りを感じる機能を精一杯使ってもらうためにはどうしたらいいののか
考える必要があるかもしれません。
香りが届きやすいように
デコルテや顏や頸部にアロマケアをすれば
嗅覚に働きかけやすくなります。。。
またALSの方が選択する精油に多いのがペパーミント!
何故かな~っと思ったことがあったんですが
揮発しやすく香りが感じやすいというのもありますが
塗布した後のクールな肌の感覚もあるからかもしれないです
触覚も嗅覚も・・・感覚機能が衰えていないのなら
それを充分に使えるようなケアを取り入れて差し上げたいですね!!
感覚機能って
楽しいとか
気持ちがいいとか
ホッとするとか
嬉しいとか
直に気持ちに関わる機能ですよね!
そんな機能を充分に使って過ごせるような
日々を送ってほしいと思うのです。
嗅覚も触覚も。。。
そしてFBで繋がっている。。。
ALSで人工呼吸器を付けている中野玄三さんみたいに味覚もちゃんと
使うことができるって大切だな~っと思いました!!