訪問看護を20年間してました。
まだ在宅看護論というものが
まだない時代の看護学生だった私が
なぜ在宅での看護に興味があったのか?
そこははっきり思い出せないのですが。。。
とにかく学生の頃
看護するなら訪問看護と思っていたのです。。。
35歳で訪問看護の世界に入ったときは
それはそれは嬉しかったです!
住み慣れた自宅で過ごせる利用者さんの
穏やかな表情、家族との幸せな時間
そこにはその人らしく生きる温かな空間がありました。
病棟では見られない素顔
一人ひとりの歴史が詰まった時間の延長
今まで生きてきた色々なものとの関係性
大切なものが今ここにあるのです。。。。
一人の人がどのように生きて
何を大切にしてしてきたか・・・
そういうことを少しでも理解し
在宅での生活をお手伝いできることは
私にとってもとても幸せなことでした。
多くの方のとの忘れられない思い出は沢山あります。
料理レシピのメモ書きもその一つです。
おばあちゃんの味と言ってお孫さんが作ってくれた佃煮
ご苦労さまと言って奥さまがいつも出してくれたしそジュース
昔は婆さんが作ってくれたんだよ!と寝たきりで作れなくなった奥さまの代わりにご主人が作っているという漬物
これらは皆ご家族が利用者さんのために作ったものですが、訪問時に食べてみてとご家族が出してくたのです。
味見させてもらったら
あまりにも美味しく作り方を尋ねたら
レシピを書いてくれました。
亡くなった後も・・・
その味は思い出の味として
時々作りながら当時を思い出します。
そしてボロボロになってしまったけど
レシピのメモを見るたびに
ご家族のことを思い出すのです。。。