───────────────────────────────────
●「今日の言葉」
~不安な時代だからこそ「覇術」ではなく「王道」を語る珠玉の言葉を~
───────────────────────────────────
“池田(註:勇人)は、次女の紀子さんにうめくように行った。
『お父さんは死ぬような苦しみをしているのに。
お父さんの右肩には日本の国が、左肩にはお前がのっている』
庭では夏の虫がすだいていた。池田はぼんやり庭を見ていた”
(伊藤昌哉『池田勇人とその時代 生と死のドラマ』(朝日文庫)より抜粋)
……IISIA代表・原田武夫のコメント:
─かつて小泉純一郎という総理大臣がいた。
例の「劇場政治のコイズミ」である。
─妻もなく、すべてを切り去って政治家をしていたのである。
─そのこともあって人はコイズミを変人と呼んだ。
確かに変人、それがコイズミであった。
─しかし仕事をしている男の立場からすると分かるのである。
仕事とはすなわち人と出会い、紡いでいくことである。
─そうである以上、家庭の外側に男の範疇は増殖していく。
さもないと陳腐化してしまい、家庭を富ませることが出来ないからだ。
─だがそうした外へ、外への動きが家庭という「内」を崩壊させる。
哀しいかな、全てがバランス、陰陽なのである。
コイズミはその原理を断ち切ろうとした。
そうとも言える。
だからこそ、一刀両断、オッカムの剃刀の政治をした。
だが同じやり方でまた行けると言う訳では全くない、我が国は。
彼が切り落としたのであれば、むしろ大切なのは切り落とさずにやる
やり方だ。当たり前のことを当たり前にやる、そんな政治家だろう。
味付けの濃い愛国主義や、もっともらしい左翼主義はもう要らない。
大切なことは、普通の人が普通に幸せになる世を普通の人が創ること。
それしかないように思う。
そのための導線を創るのは、やはりリーダーの賢慮でしかないのだ。
切り落とさずにバランスをとる技術。
これを体現したリーダーを、我が国は今こそ求めている。
(メールマガジン 2013年2月4日号 より)
http://archive.mag2.com/0000228369/index.html
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます