ペンションは朝ごはんも美味しかった。
今日は一日お花畑三昧の予定。
まずは「館山ファミリーパーク ポピーの里」へ。
入ってすぐに菜の花が満開。
時間が早すぎたせいか人がいない。
無人の花畑に小雨も降ってきて、音の割れたJ-POPが流れていて、終末感というか異界感。
しかしお花畑は本当にすごい!
言葉通り、見渡す限りのポピー畑。
メルヘンな意味でのお花畑でなく、完全に農業としての花の畑。
つぼみと満開を取り交ぜたちょうど見ごろ。
散策しているうちに徐々に人もきて天気も持ちなおしてきた。
南国フルーツを売っている売店で"ジャボチカバ"という、梅のようなブドウのような味の不思議な物を食べた。
パッションフルーツも美味しい。
ドラゴンフルーツの温室は迫力がある。
売店では、ここでとれたドラゴンフルーツを使ったお菓子も売っていた。
ポピー以外にも、矢車草、オンシジュウム、キンギョソウ、ストック、キンセンカ。
花は好きに摘んでいい(出入り口で会計)のだけど、旅行の途中でもあるし、見るだけ。
珍しい蟹がいるという小さな滝や、焼き物作り体験ができるらしいアトリエもあった。
売店でも体験コーナーをたくさんやっている。
チランジアを使ったジオラマ作り、アロマキャンドル作りなどなど。
ジオラマはやらなかったけど、ピーチがかった綺麗なカピタータを買ってもらった。
次は「白浜フラワーパーク」。
完全に畑だったポピーの里に比べると、こちらはもう少し公園の雰囲気。
ポピー、菜の花、キンギョソウと、お花も緩く咲いてる。
温室はいろいろな種類のバナナだらけ。
海岸にも降りることができて、またガラスを拾ってしまう。
海を見ながらの足湯が気持ちいいー。
出るのいやになる。
売店で「菜の花ソフト」を購入。
なぜか店員のおばちゃんが「甘すぎる」「美味しくない」とディスってくる。
別に普通の味だった。
駐車場の隅に廃墟?があり、ミントがたくさん自生していた。
1本引き抜いてお持ち帰り。
海沿いの道をドライブ。
日が差して明るくて気持ちがいい。
シラハマアパートメントという、療養所を改造したアートスペースのカフェ「and on cafe」でお昼。
お洒落だ!
サボテンタコスなど頼む。
"ナチュラル""自然""本当の生き方"みたいな冊子が置いてある。
石鹸でなく塩で体を洗おうとか、布ナプキンを使おうとか、ついていけないけど雰囲気はステキだ。
席から海が見える。のんびりまったりした良い時間。
しかしデザートはもう少し甘いといい。
ぐっと俗っぽく道の駅「ちくら潮風王国」へ。
海老とか貝とか売っている。
しかし鮮魚を買うわけにいかないので、道の駅が意外に楽しみづらい。
また海岸でガラス拾っちゃう。
波に洗われて丸くなった綺麗なやつが、大量にある。
早々と出て、また別のカフェ「ストロベリーポット」。
駐車場が普通の人の庭だ。
店内は60年代アメリカンがテーマで、可愛い!
ところてんもあんみつも美味しい!
店長さんがコレクションしているファイヤーキングのお皿で出てくる。
地元でとれたという青のりの香りが高い。
店内に置いてあったお菓子の本で、妙に美味しそうなクッキーレシピを見つけた。
腹ごなしに高部神社。藁葺き屋根の立派な構え。
料理の神様を奉っていて、絵馬もそれ関係ばかり。
弟が調理関係の仕事なので、一応お参りしてくる。
境内で聞ける高部神社音頭が、エキゾチック民族音楽に聞こえる。
そして、今夜の旅館を目指す!
夫が探して予約してくれて、どんな宿か着くまで内緒。
着いたのは海辺の一軒家「お宿ひるた」。
隠れ家旅館というのか、これまで経験のない高級感。すごい……。
滞在中に着る浴衣のデザインを選ばせてもらい、いろりのある待合室で抹茶のブラマンジェとライチ茶。
静かで、ずっと潮騒が聞こえている。
お部屋に入ったら、なんと机の上にプレゼント!
夫がサプライズで誕生日プレゼントを用意してくれていた。
帰ってきたウルトラマンのDVDセットと、MATバッジ(ウルトラマンスタンプラリーの景品)。
それが夫手作りのパッケージに入っていて、もうキャーキャー言うしかない。
こんな素敵な思いをさせてもらっていいんだろうか、私はそれに値するのかと自問自答してしまった。
ちょっと落ち着くべく、日が落ちる直前の海辺を散歩。
風の強い寂しい海辺。
しっとりして冷たくない春の風。放置された巨大な機械。街灯もほとんどない暗い街。
なんとなしに印象深い、忘れられない光景だった。
お夕飯はご馳走!
アワビ伊勢海老鯛にヒラメにシマアジお造り。日本酒にあう!
マグロのかまやきおいしい。牛肉も美味しい。満腹なのに締めのお茶漬けが入ってしまう。
デザートももちろん、紫いもがこんなにあか抜けて!
担当のお姉さんが愛想のいいどじっ子で、格調高すぎず楽しませてくれる。
お誕生日シャンパンをいただいたけど、さすがに入らず、それはお土産にしてもらった。
泥酔のまま風呂へ。
これがまた貸し切り露天風呂!
暗い海が見えて対岸にはわずかな明り。
3月の夜風がひんやりとして、酔いは回りに回って、頭はぐらぐら体はふわふわ。
お湯のなかでたゆたってみたり、外に寝ころんでかけゆをしてみたり。
もう鳥肌がたつほど気持ちがいい。
熱いシャワーを浴びて出ると脱衣場には氷の入った麦茶、うまい!
浴衣に着替えて部屋に戻るとひんやりした布団が敷いてあって、パイナップルシャーベットが運ばれてきた。
王公貴族かー!
酔いが回って湯上がりでぐったりとして布団にごろんとする喜びよ。
完璧じゃないか。