S家の別宅

夫婦ふたりきりになりました。ふたりの生活をこれから楽しみたいなと思います。

狂言的時間の流れ

2019-02-09 16:19:18 | Weblog
狂言的というのは只のダジャレで、病院のベッドの上では時間は、そろり そろーり しか流れないということです。

白い天井や壁を見つめながらとりとめもない現実離れした考えが浮かぶのです。

人は自分が産まれた瞬間を経験できません、覚えていないからです。暗い産道を自らの頭を旋回させながら降りてくるのです。

そして人は自らが死ぬ経験も出来ない訳です。死ぬ瞬間は無になるしか手はないので。
今からどういう風に死にたいとか全く無意味だとわかりました。

ただ、確信した事をは生きている今現在は、生命体は必死に生きようともがくということです。

整形外科病棟は、痛い!という言葉が飛び交っています。痛いと叫ぶことは生きる!と聴こえます。
毎日、おばあちゃんでも痛い、痛いと叫びます!
ちなみに私も痛い。

癌病棟はもっと静かでした。
なかば静かに淡々と病気と向き合うしかなかったのです。とくに手術しない患者さんの病棟でしたから。

終活はしません。もしかしたら悪臭にまみれて野垂死にすることになっても自分の死は経験できないからです。

生きることはプロセスでしかないですね。

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