2月8日(金)は、河北市議会議員合同研修会 が大東市議会の担当で大東市立総合文化センターで開催されました。
河北といっても北河内7市の合同研修会です。
講演「子どもの人間力を伸ばすには?~学校・家庭・地域で大人ができること~」という題でした。
講師は、教育評論家 親野 智可等(おやの ちから)さん小学校で23年間教師を務め、その経験と知識を少しでも子育てに役立ててもらいたいと、メールマガジン「親力で決まる子どもの将来」を発行され、評判となっているそうです。
話された内容は、結構具体的で、親や大人は、子どもには『否定語』で話さない、否定語は子どもの大人への不信感、愛情不足感を与えるだけで、何も実らない、ということでした。
子どもにはちゃんと成長する力があるのだけれど、急ぐことはなく、受容と共感で一緒に生きていくことが大切、本人のスイッチが入るまで、待つことが大切だと…
子どもの自己肯定感と他者信頼感を育てながら待つことです、と。
OECD加盟国の中で、公的教育予算は最下位 や教師一人に対する子どもの数は最後から2番目。
フィンランドでは、人材を育てることに力を入れていて、底上げをしようと教育に力を入れている。
欧米は、教室内の子どもの数は25人程度で、複数担任制や、授業時には、アシスタントの先生も入る。日本が行おうとしている教育、学力テストなどに象徴される点数至上主義や競争主義は、既に欧米では破たんしている内容である、ということも述べられていました。
講師の教育現場での経験は、私とも共通するものとなります。
話された内容は、私が教員をしていた時から既に発信されていることです。
自己肯定感、いわゆる自尊感情を高めることは、とても重要です。
日本の子どもたちは自尊感情が、他の国の子どもたちよりもずっと低いのです。
自尊感情が高ければ、他の人にも優しくなれるわけで、いじめなども起こらないでしょう。
体罰は、自尊感情を損なう最たるものです。
10年以上も前から、言われている「自尊感情」
議員相手に、また、いろいろな場で講演されているわけですから、ちっともそのことが共有できていなかったのだ、と改めて認識してしまいました。
教育現場での多忙さ、子どもにしっかりと向き合うためには、学級定数を引き下げること、複数担任制など、大人の目も増やすことの大切さも訴えられました。
講演後に、人間力と学力の違いは何ですか、という質問がありました。
人間力に学力は含まれます。無駄が多いのが人間力と述べられました。ご自身の挫折経験も話されながら…
「数字原理主義」という言葉を知りました。教育は別の原理でないと…と述べられました。
教育評論家として、さらに多くの場で、広めていただきたい、と思いました。
講演中の写真や録音はNG でしたので、ご本人がいない写真となりました。悪しからず…