月ちゃんちのエイリアン

我が家は4人家族。それぞれに個性豊か。たわいもない日常を綴った日記です。温かく見守ってくれたら嬉しいです。

シーサーの威力

2012年09月04日 | 家族
夏休みの日中のテレビのチャンネル権はほとんど子供たちにありました。
(私は子供の前でテレビを見るのがあまり好きではないので…)
二人の中でもチャンネルの優先権はお兄ちゃんにあります。
弟は、まだうまくリモコン操作が出来ない為です

HDDにお任せで入ってくる録画の中に子供向けと思われる映画がありました。
内容を見たら、子供が冒険をするお話のようで、
うちの子にも見れそうだな…
と思い、
「多分、これ子供の映画だよ」
と何気に教えてみました。

夏休みも最後で、もう見るテレビも尽きてきていたので、早速彼らはその映画を見始めました。
少し前の映画だったようで、画質がちょっと古いのと少しだけ暗い感じを受けるオープニングで、弟はすでに
「つまんなーい」
と言っていました。

でも、リモコンはお兄ちゃんの手の中。
当然、変えてくれるわけもなく、しぶしぶその映画を一緒に見ていました。

『いつもケンカばかりしている幼い兄弟。ある日、弟が古いボードゲームを見つける。見たところ1年生くらいの弟は、そのボードゲームのねじを回し、ゲームがスタートしてしまった。すごろくゲームで止まるたびにカードが一枚出てくる。そのカードに書かれた事が現実に起こる。しかもそれは宇宙旅行ゲーム。流星群の落下で、突然リビングにたくさんの隕石が落ちて、家は穴ぼこ。外を見ると、いつのまにかそこは宇宙。家が、そのまま宇宙を飛んでいる…。ゲームをクリアしないと元には戻れない。喧嘩ばかりしていても状況は悪くなるばかり、その事に気づき兄弟は協力してそのゲームをクリアする。』

ざっとこんな内容。
当然、最後には元に戻れる事は大人の私には分かっているけど、子供たちはすっかり入り込んでしまい、
「帰れなかったらどうなるの…?」
と、不安気。

最後を言うのはどうかと思い、
「さぁねぇ、見てたらわかるんじゃない?」
と、気のない返事をして一緒に見ていました。

突然ロボットが故障して襲ってきたり、宇宙船に攻撃されたり、話が進むにつれ二人にはどんどん衝撃が強くなり、とうとう肉なら何でも食べてしまう、そして食べだしたら止まらないエイリアンが家の中に侵入してきてしまい…

そこでようやくお兄ちゃんが、
「…怖い…」
と言い出しました。
「もう、見るの止めたら?」
と言うと、
「でも、気になる…」
と言ってなんとか最後まで見終えました。
どうみても、固まってましたけど…

午前中に見終わって、午後は久しぶりにお友達からお誘いを受け遊びに行っていたので、映画の事などすっかり忘れていたようでした。

その日の夕飯のメインは、豚肉と小松菜の炒めもの。
最初は何も言わずに食べていたお兄ちゃんでしたが、
「あんまり食欲ない。おかしを食べ過ぎたかも…」
と言うのです。
ほとんど食べていなかったので、
「もう少し食べとかないと、後でおなかがすくよ」
と、食べるように催促しました。

頑張って食べようとしていましたが、突然、目に涙をいっぱい溜め、
「…あのね、肉を見たら映画を思い出した…」
と言い、もう食べれない…とべそをかきだしてしまいました。
当然、弟にも伝染…

さすがに、無理強いしても仕方ないし、そこで夕食は終了。

その後は、当然、お風呂もトイレも一人では行けません。
一軒家の大豪邸でもあるまいし、狭いマンションの中をお風呂だのトイレだの付き合わされ、延々と
「怖い…」
とべそをかく息子達に、何度も映画の内容を説明したり、
「うちにはあのボードゲームはないから大丈夫だよ」
と話したり…。

話すたびに、
「少し怖くなくなった…」
と言うけど、1分もしない内に、
「やっぱり怖い…」
と涙目に…。

さらに、お兄ちゃんはだんだん息が荒くなり、
「ドキドキが止まらない…」
と、動機まで激しくなって来て…

おいおい、大丈夫か
と、ちょっとびっくりしてしまうほどの恐がりよう…

いい加減夜も更け、もう寝る時間になっても、
「怖くて眠れない…」
と言うから、出来れば話したくなかった映画の制作方法など、私の知る限りのつたない知識を彼に話し、
「大丈夫、怖くないでしょ?電気も付けておくし、扉も開けておく。ママもここにいるの分かるよね。」
と言い聞かせ、お兄ちゃんも一度はうなづくものの、
「やっぱ、怖い…」
と言ってどうにもならない状況に…

困ったな~
と思っていたら、先日沖縄旅行で買ってきたシーサーが目にとまり、
「シーサー持って寝たら大丈夫だよ。悪い奴から守ってくれるよ!」
と、二人の手にシーサーを握らせ、いざ寝室へ。
「一緒に寝ようか?」
と言ったけど
「大丈夫…」
と心細そうな返事。
「じゃぁ、お休み」
と言って私はすぐそばのキッチンで片づけをしていました。

大丈夫かな~?
と、心配していたけど何の事はなく、あっという間に二人は爆睡。
シーサーってすご~い
と感心していました。

パパが帰宅し、その事を話すと、
「二人ともびびりだからな~」
と言い、その映画は早々に消しておかないとね、とすぐさま消去。

翌朝、とても早起きのお兄ちゃんは、いつものようにテレビを見ていました。
私が起きてくると、
「ママ、あの映画消した?」
と聞くので、
「うん、見たらまた思い出すかと思って、昨日のうちに消しといたから大丈夫だよ」
と言うと、
「僕ね、見ようと思ったんだ」
と言うのです。

はい?
と目をパチクリさせていると、
「昨日、あんなに怖かったのに、シーサーを握って寝たらぐっすり眠れたから、シーサーを持って見たら面白いと思えるかと思ったんだよね。」
とさらりと言うのです。

えーーーーーーー
です。意味分かりません。
ていうか、そんなわけないだろ

君にとってのシーサーの威力、恐るべし
消去しといて良かった…

そして、いまだに寝る時にはシーサーを握って寝ているお兄ちゃんなのです…。



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