映画板 番外 韓流ドラマ編 連続時代劇 ~大王世宗(テワン セジョン)
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2008年 KBS
全86話。
背景は李氏朝鮮3,4,5代、中でも4代王世宗が三男でありながら世子から王となり、晩年までを中心と描いた物語。 若いころの聡明振りが鏡城に流刑になった辺りから潜めてしまい、その後継いでからも父の前王が兵権を持ったり、臣下の言いなりでパッタリと消えてしまったように思えたのが残念。 下記に依ると多局転出・裏番組などが原因で視聴率低迷、…とあったが、視ていても主人公そのものに魅力を感じさせられなかったからではないかと思ってしまった。
史実はどうかな? 明との関わり、対馬成敗、北部国境の整備、天文観測からの自国暦の創設、時計の改良、新兵器開発、地図にドクト(竹島)の記載など、いかにも今ある韓国の文化の基礎を創ったかのように描かれているが。 そして最終盤でのテーマはハングル語。 作品の中では11種の母音と17種の子音を開発とあった。ハングル語についての興味を喚起させてくれたことには感謝したいが、これらのテーマが順に回毎に描かれているので、なんとなく細切れ感も否めなかった。
田中邦衛さん似の俳優さんが居た、、(笑)
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M; 【大王世宗(テワン セジョン: 대왕 세종) 】とは
韓国KBSにて2008年1月5日から同年11月16日まで放送されたテレビドラマ(時代劇)。全86話。
KBS大河ドラマ(한국방송공사 대하드라마)放送作品のひとつ。韓国の放送界にて「★イメージが固定されていて、ドラマ化しても成功は困難である」と言われていた李氏朝鮮第4代国王世宗の生涯を本格的に取り扱っている。脚本はユン・ソンジュ、キム・テヒの2名が、演出はキム・ソングンおよびキム・ウォンソクの2名が担当した。製作費は約200億ウォン、★主助演出演者は70人以上、エキストラは2万人以上が動員されている。2007年10月9日(韓国におけるハングルの日)に撮影が開始された。
当初はKBS1にて放送され、第1話放送時で22%の視聴率を挙げたが、同年春の改編に伴って放送局がKBS2に変更されたところ、他局で放送されていた『幸せです』と、KBS1で放送されていた報道番組と同時間帯になり、この結果、改編後は視聴率が低迷した。
歌手活動に専念していたイ・ジョンヒョンが朝廷の女官イソン役で出演、女優業を再開したが、声帯結節を患い中途で降板した。また2000年に韓国国立劇場劇場長、2006年には大韓民国文化体育観光部長官に就任するため、1999年以後俳優業を休業していたキム・ミョンゴンの復帰作となった。チェ・ミョンギルが『龍の涙』同様、元敬王后閔氏役で出演した事も話題となった。
2009年度韓国放送大賞(한국방송대상)長編テレビドラマ・ビデオグラフィックスの2部門で大賞を受賞した他、ユン・フェ役のイ・ウォンジョンと昭憲王后沈氏役のイ・ユンジが、2008年度KBS演技大賞長編ドラマ優秀演技賞を男女で独占した。
あらすじ 1-39話
第3代国王太宗治世下の朝鮮。「書虫(本の虫)」の別名を持つ忠寧大君は、父太宗や長兄の世子(譲寧大君)とは違い、民のための政治を行うべきと考えていた。外出先で偶然騒動に巻き込まれ、商人たちが窮境下にある事を知った彼は、申聞鼓を鳴らして太宗へと直訴するが、一蹴された上罰として側近が拷問にかけられ絶命してしまう。朝廷の重臣たちに危険視され、追放を求められる忠寧大君を陥れようと、叔父ミン・ムグとミン・ムジル兄弟は怪文書事件を起こすが、見破られて元敬王后の嘆願にも関わらず処刑されてしまう。
数年後。明の使者からの無理な要求を勅使との直接交渉で解決したり、世子の醜聞に対して彼をかばったり、奴婢の身分回復のために動いたりする[20]忠寧大君に対し、世子はだんだん敗北感を抱くようになる。元敬王后も、世子の存在を脅かしかねない程成長した忠寧大君の存在に危機感を覚え、遠方に出すよう太宗に進言する[21]。その折、忠寧大君が襲撃され、その犯人が高麗復興勢力の中心人物オク・ファンである事が発覚。高麗王族が姓をワン(王)から変えて潜んでいた事に気づいた太宗は、オク(玉)とチョン(全、田)という姓を持ったすべての人を捕えるよう命令する。高麗王族と姓が同じというだけで罪もない人々が殺されていく事に憤った忠寧大君はオク・ファンと直接交渉を試みるが逆に捕えられ、世子に助けられる。捕縛された復興勢力を処刑するよう命令された忠寧大君はその命令を批判し「王子をやめる」と一言。太宗の怒りを買い北三道に流刑されることとなった。
2年後の北三道・鏡城。民からの信頼も厚い同地の将軍チェ・ユンドクが罷免され、都から派遣されたイ・チョンが実権を把握して女真族を挑発。それをきっかけに世子は北伐を決意、太宗夫妻の不在時に独断で軍を動かして北伐を決行する。鏡城に現れた世子を、忠寧大君は厳しく非難する。その頃朝廷では、女真族を挑発した上、襲撃事件を機に独断で軍を動かした世子の責任問題が勃発。この事件の真相究明を担当していた領議政ユ・ジョンヒョンは、「長子ではなく賢者を選ぶべき」と発言した。自暴自棄になった世子はますます自堕落な生活におぼれていき、太宗は世子を自分の後継者にする事を断念[28]、忠寧大君が新たな世子となる。
40-74話
忠寧大君は即位して王(世宗)となるが、即位式直後、軍事権を持つ上王太宗が対馬に対して宣戦布告する。太宗は更に政敵の一掃をもくろみ、世宗の妃昭憲王后の父親シム・オンを標的とし、反逆者に仕立て上げる。世宗は悩んだ末、シム・オンの逮捕命令を下す。明への特使として派遣されていたシム・オンは「粛清は自分で最後に」と決意して帰国する。「反逆者の娘」となった昭憲王后を廃位すべきだとの声が高まり、本人も王后の座を降りる決意をするが、世宗により慰留される。
外交での解決が絶望的になり、世宗は自ら対馬遠征に身を投じる。対馬側は内通による世宗暗殺計画の失敗、朝鮮と対馬を両天秤にかけていた九州側が対馬の味方にならなかった事から劣勢となっていく。征服を求める太宗や一部重臣をおさえ、世宗と集賢殿の学者たちは財政面の理由から和睦と撤収の道を選ぶ。
集中豪雨による水害など問題が絶えないのは国王のせいだとチョ・マルセンは世宗を責める。世宗は日食の日に儀式を行おうとするが、日食が起こらなかったために立場がますます危うくなる。マルセンの不正について集賢殿の長官パク・ウンは調査を開始するが、ユ・ジョンヒョンからの要求もあり、集賢殿を守るために世宗はパク・ウンを罷免する。一方、日食の予測を調査していたチャン・ヨンシルは、明と朝鮮とで天文図が違う事を発見。世宗は朝鮮独自の暦を密かに進める。帰国したヨンシルを世宗は天体観測器製作の責任者に任じようとするが、奴婢階級出身である事を理由に技術者や官吏たちが反発。世宗は重臣たちの反対を押し切り、ヨンシルに官位を与える[40]が、重臣たちの反発を受け、ヨンシルは官位の返還を決意。雨の中座り続けるヨンシルを、「500年後の朝鮮のためにも必要な人材だ」と世宗はかばいつづけ、その姿を見た重臣たちは考えを改めていく。
女真族が国境を越えて朝鮮に渡ってくる。彼らを受け入れようとする世宗と、他族との混血を嫌うチョ・マルセンらが対立。都で起きた火災事件について「北方からの民による放火が原因」とのうわさが流れ、都の民が北方民を襲うようになる。王宮に、濡れ衣を着せられて都の民の標的になっている北方民たちが押し寄せ、世宗は彼らの前で跪いて詫びる。一方騒動の中、不正によりチョ・マルセンが流刑になるが、女真族の攻撃に対する北方遠征の計画に伴い世宗に呼び戻される。同じ頃ヨンシルらが発明した「簡儀」により、首都漢城の北緯計測に成功。世宗は機密を2人の王子たちに暗記させて記録を破棄する事で守ろうとするが、明との関係悪化を恐れた学者のひとりチェ・マルリが明に記録を渡す。この事で世宗はマルリに対して厳しい人事を行うが、これに反発した世子は申聞鼓を叩いて内政重視を主張する。
75-86話
世子の進言に従い、晋陽大君と共にお忍びで都に出た世宗は、奴婢の男に刀を突きつけられる。字が読めないために主人殺しの汚名を着せられた奴婢の無実証明のため世宗は奔走。この出来事をきっかけに、世宗は民の誰もが読める文字の必要性を痛感する。音韻書の集賢殿への配布に始まり、民に対する法典の翻訳版配布を語る世宗に重臣たちは反発するが、世宗の熱意を知った領議政ファン・ヒが翻意し、世宗支持に回る。
文字創製の研究に没頭する世宗だが、眼が見えなくなり始めていた。ある日昭憲王后の一言で、世宗は朝鮮の言葉には3種類の音 - 初声、中声、終声がある事に気づく。文字創製に反対し続けるマルリの工作が続く中、世宗は人体を解剖し、発声のメカニズムを調べるようとする。遺体を探して奔走するヨンシルと師匠チェ・ヘサンが追っ手に負われ、ヘサンは生命を落としてしまう。遺言に従い、世宗はアラブ人医師と共にヘサンの遺体を解剖。研究がすすめられ、ついに訓民正音が完成した。
視力を完全に失った世宗は、賢くなった民が政治に参加するのを嫌う学者たちや、独自の文字普及による朝鮮の発展をおそれた明の反発を受けるが、彼らに立ち向かい、説得を続ける。最後まで強硬に反対していたマルリが訓民正音をついに容認、国内に頒布されることになる。
登場人物
※ 以前ご紹介させていた「ワンゴン(2000)□」「太陽人イジェマ(2002)◎」「チャングムの誓い(2003)▼」「イ・サン(2007)◆」「大王世宗(2008)」「トンイ(2010)■」(「馬医(2012)〇」)「ホジュン(2013)●」で同じ役者さんの重複出演の方々は、気が付いた方だけ、挙げさせていただきます。「?」は調べられなかった方。。
朝鮮王室
役名 | 俳優 | 作品中の設定等 |
忠寧大君/世宗 | キム・サンギョン 子役時代イ・ヒョヌ |
本名は李裪(イ・ド)。太宗の三男。本作品の主人公。 |
昭憲王后 | イ・ユンジ 子役時代ナム・ジヒョン |
忠寧大君/世宗の正妃でシム・オンの娘。 |
定宗 | ノ・ヨングク | 朝鮮第2代国王で太宗の兄。作品中では上王。孝寧大君を可愛がっている。 |
太宗 | キム・ヨンチョル | 朝鮮第3代国王で譲寧・孝寧・忠寧・誠寧大君および敬寧君の父。忠寧大君に譲位後は上王となる。 □クンイェ役。 |
元敬王后 | チェ・ミョンギル | 太宗の正妃で譲寧・孝寧・忠寧・誠寧大君の母。 |
世子/譲寧大君 | パク・サンミン 青年時代イ・ジュン |
本名は李褆(イ・ジェ)。太宗の長男で忠寧大君/世宗の兄。王世子であったが後、廃位された。 |
世子妃 | ユ・ソジン | 世子/譲寧大君の正室。キム・ハルロの娘。 |
孝寧大君 | ソンミン 子役時代ユ・テウン |
太宗の次男で忠寧大君/世宗の兄。仏教に傾斜し後、出家する。 |
誠寧大君 | ペク・スンド | 太宗の四男で忠寧大君/世宗の弟。麻疹により14歳で死去。 |
孝嬪金氏 | キム・ソンリョン | 太宗の側室で敬寧君の母。 |
敬寧君 | ユン・ヨンジュン | 太宗と孝嬪金氏の息子で忠寧大君/世宗の兄。 |
太祖/イ・ソンゲ | チョン・ドゥホン | 朝鮮初代国王で世宗の祖父。回想シーンで登場。 |
世宗の子女たち
母はいずれも昭憲王后。
役名 | 俳優 | 作品中の設定等 |
ジョンソ王女 | チュ・ダヨン | 世宗の長女。再生不良性貧血で13歳で死去。 ▼チャンイの子供時代役。 |
世子 | イ・サンヨプ 子役時代カン・ビ |
本名は李珦(イ・ヒャン)。世宗の長男で後の文宗。勉強好きで好奇心が強く、成長してからは父親の仕事の協力者となっていく。 ◆兄;カン・サンは恩全君(ウンジョングン)サンの弟役。 |
ジョンイ王女 | イ・ジュヒョン | 世宗の次女。勉強好きで後世宗の訓民正音制定に影響を与える。 |
晋陽大君 | ソ・ジュニョン 子役時代チェ・ミンホ |
世宗の次男。豪放磊落でカリスマ性に富む。 |
安平大君 | ハン・シフン 子役時代カン・ハンビョル |
世宗の三男。芸術的な素養を備え、後に文化芸術関係の専門家となる。 子役は●ジュンの子供時代役。 |
王室その他
役名 | 俳優 | 作品中の設定等 |
楚宮粧 | カン・ギョンホン | 定宗の愛妾で元妓生。世子と密通して騒動を引き起こす。 |
オリ | オ・ヨンソ | 世子/譲寧大君の側室。世子との関係が問題になり、入水自殺した。 ■仁元王妃(インウォン)キム氏;粛宗の継室役。 |
世子妃 | ヨ・ミンジュ | ヒャンの正室 (2人目)ポン氏。女官との同性愛関係が発覚し廃位される。 |
世子妃 | ? | ヒャンの正室 (3人目)。出産後死去。 |
つづく、、 (3万字制限のため)