のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

猿には餌、やらないでください。犬には政治、任せないでください

2018年02月27日 14時08分20秒 | 日本の現状
西脇完人‏
@kentestuさんのツイート。

――馬鹿が政治を、猿が経済を掌握する国。>働き方改革関連法案 今国会で成立を 経団連会長 | NHKニュース〔8:52 - 2018年2月27日 〕――




<追記>

ある方は、こう述べる。

――「(データの)ミスと法改正の趣旨は別の問題だ」と主張する経団連の代表。正確なデータに基づいて妥当な決定がなされるという、小学生でもわかる最低限の論理性すらすっ飛ばして、そもそも経営ができるのでしょうか。日本財界の知的なレベルも、もう絶望的な情況です。〔22:51 - 2018年2月26日〕――

「日本財界の知的なレベルも、もう絶望的な情況です」

という結論は、

正しい。

しかし、理由づけが誤っているんじゃないか。

政府答弁の悪質性は、

データの

正確性に難があるからではなく、

データーとして持ち出すこと自体の不適切性に由来する。

たとえば、

寒いところが苦手だという

顧客に

ある地域と

地球の極の気候データを比較して、

どうも北極やら南極の方が気候が温暖に見えるのでそちらに行きましょう

と進める旅行代理店みたいなものだ。

これ、大袈裟と思うかな。

南極の夏場と

ロシアのツンドラ地帯の冬場の気温データを比較するなど、

恣意的なデーターの取りようによっては、

説得的であるに違いない。

下の図を見て欲しい。


出典:三家本里美「労働時間に上限規制を 『残業』歯止めに労組の役割発揮が必要」『情報労連REPORT』2016年3月号

どう考えたって、

裁量労働制の適用があるグラフの方(黒色)が

長時間労働を強いられる。

12時間、13時間以上働いている人間の多さから見て

当然の帰結だ。

然るに、これ、平均的な数値で比較すれば逆になるデータもあるんだと

安倍らは主張するわけだ。

その指摘は、

データーのミスなのか。

なぜ、そんな真逆の結論を引きずる出したかと言うと、

「平均的な者」という

見慣れない概念を持ち出して

「労働時間の平均値」と誤認させた結果だ。

「平均的な者」とは、

「最も多くの労働者が属すると思われる時間外労働数の層に属する労働者」のことだ。

この専門的すぎる用語を使った一種のペテンを政府は行った。

すなわち、

「労働時間の平均値」と

「平均的な者」を取り上げ、そこで平均値を

比較すれば、

ずれが生じるんだ。

それを利用したトリックだと言える。

上西充子さんが

下図のような仮想例を使って説明して下さっている

(拙稿「上西充子(法政大学教授)さん / 「政府のウソで過労死はごめんだ。」」添付〔資料〕「なぜ首相は裁量労働制の労働者の方が一般の労働者より労働時間が短い「かのような」データに言及したのか」という論稿の「平成25年度労働時間等総合実態調査における「平均的な者」とは」という件、参照)。

☆ 記事URL:http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/c39ef52f9af974be435ccf60d3229925



―― この場合、「平均的な者」を、先の定義のように「最も多くの労働者が属すると思われる時間外労働時間数の層に属する労働者」と理解して選び出すならば、一般労働者についても企画業務型裁量労働制についても、もっとも割合が高い「9時間超10時間以下」の層の中から選び出すことになるだろう。
 しかし、上の仮想例の場合、企画業務型裁量労働制のもとで働く労働者は、一般労働者よりも、長時間労働の者の割合が高い。それぞれの累計の労働者について、平均労働時間を算出すると、一般労働者は9.6時間であるのに対し、企画業務型裁量労働制の労働者は10.6時間である(各階級の中央値をもとに算出)。
 にもかかわらず、「多くの方が属すると思われる層に属する労働者」を「平均的な者」として選び出すと、企画業務型裁量労働制についても「9時間超10時間以下」の層から選び出されてしまうのだ。
 そのように選び出された「平均的な者」の1日の実労働時間のデータを各事業場から集め、そのデータをもとに平均値を算出して比較したところで、それは一般労働者と企画業務型裁量労働者の労働時間の平均値の比較とはならず、乖離した結果になることは、お分かりいただけるだろうか。 ――

データが不正確なら、

再調査で済む。

しかし、比較してはならないものを比較して、

単にある結果を誤認させるような

ミスリードを

政府は意識的にしたわけだ。

インチキしてまで通そうとする

この

裁量労働制って何なんだろうか

という検討が必要だ。

佐々木亮さんが看破される通りだ

(拙稿「佐々木亮さん / 「裁量労働制とはこういう制度」」添付〔資料〕参照)。

☆ 記事URL:http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/30c1f5bf714e28ab9f229d626a527f74

―― 労働者は、使用者から下る業務命令を遂行することで労務を提供します。

 すなわち、

1.使用者から「これをやれ」と命令がなされる
2.労働者はそれを遂行する
3.労働者は仕事の結果を使用者へ渡す

 これが労働者のお仕事サイクルです。
 このうち、2.だけに裁量がある制度ということです。
 そうです。1.には労働者に裁量はないのです。 ――

つまり、ここで「お終い」という

区切りを

自分で立てたとしても、

雇用者の側がいくらでもそのラインを移動できるということです。

それこそ業務について雇用者は、

「新しい判断」をいくらでも示せるのです。

たとえば、

Aという仕事を任された。

早く帰宅したい事情があったので、

懸命に消化した。

運も味方して通常より奇跡的に早く仕事を成し遂げた――。

デスクを片付けて

返ろうとすると、上司から、

「こちらもお願い」

と言われたら、そちらも消化しなければならなくなるわけで、

ちっとも早く仕事を終えたことにならない。

ブラック企業のおおよその実態はそんなものだ。

それがデーターとして

基地っと残っているにかかわらず、

そちらは隠してあるわけだ。

そんな不誠実な説明を安倍内閣は平気でする。

その問題が

一挙に噴出したってわけだ。

到底、「(データの)ミスと法改正の趣旨は別の問題だ」では済まされない。

データのトリックまで使って

ブラック企業の正当化を図ったというのが

法改正の趣旨だということが図らずも今回、露呈したのだ。

2018年2月27日夜 記



<追記ー2>

山本太郎 反緊縮・金持ちから取れ‏@yamamototaro0

――散々揉めてた様に見えたけど明日採決するんですね。野党は身体張って止めないの?充分な審議時間確保の為に衆から送られれば直ぐ応じる、30日ルールがあるから?身体張らないの?泥臭い戦術はカッコ悪いからやらないの?データ捏造までして過労死促進法案を通す与党の方が筋通してるね、経団連に。〔1:11 - 2018年2月28日 〕――

2018年2月28日未明 記


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