3月16日、大地震の報道一色の中、
毎日新聞夕刊に
永田洋子の平井吉夫さん宛ての手紙が紹介してありました。
この手紙の主、永田は、連合赤軍の最高幹部でした。
沢山な仲間を「総括」の名のもとに
追い詰め、殺しました。
その彼女が
平井さん編著の「スターリン・ジョーク」(河出文庫、品切れ)
に反応し、
こんな風な感想を寄せました。
「ジョークが消えると言われる革命的変革期にも、
冷静な目、笑いの精神を持つ政治ジョーク、
川柳を新たな段階に発展させていく余裕を持ちたいと思う」。
やったことはともかく、きちんと反省できているんだな、と思いました。
この記事の中で、
紹介されているジョークがあります。
ひとつは、
「自然主義は見たとおり、
印象派は感じたとおり描く。
一方、共産圏で推奨された社会主義リアリズムは聞いたとおりに」
というものです。
鋭い政治批評ですね。
こんなジョーク、独裁政権下で言う人がいたのですね、
少し勇気づけられるものがありました。
このジョークについて、
永田は、次のようなコメントを寄せたそうです。
「これは『聞かされた通りに』『指示どおりに』である。
私たちも(略)総括要求の中で、
『リアルに、リアルに』とくりかえしたが、
それは『指示どおりに』ということに他ならなかった」と。
この手紙を読んで、
共有しなければならない強さと思いました。
生半可な人間だったら、
ここまで、ありありと自分を素直に曝け出せないものです。
また、こんなジョークも紹介されていました。
「キリスト教徒は死後の復活を信じる。
共産主義者は死後の名誉回復を信じる」
これにも、永田は反応しました。
彼女は、こう言います。
「私たち連赤が14名の同志たちを(略)殺してしまったことの誤りの大きさを
それまで以上に思うと共に、
一体、死者に対する名誉回復とは何なのだろうと感じる」
「死者に対して何もできないこと、
ただ頭を下げる気持でその誤りを超えていくために
努力してゆくしかないことをつきつけられる」。
手紙を受け取った平井さんは、こう語ったそうです。
「事件の遺族は当然、
絶対に永田を許せないでしょう。
でも私は、
こんな永田が処刑されなかったことに、
どうしても何か救いを感じてしまうのです」。
同感です。
どんなに重い罪を犯したとしても、
死をもって贖わなければならないような罪は存在しないと思います。
毎日新聞夕刊に
永田洋子の平井吉夫さん宛ての手紙が紹介してありました。
この手紙の主、永田は、連合赤軍の最高幹部でした。
沢山な仲間を「総括」の名のもとに
追い詰め、殺しました。
その彼女が
平井さん編著の「スターリン・ジョーク」(河出文庫、品切れ)
に反応し、
こんな風な感想を寄せました。
「ジョークが消えると言われる革命的変革期にも、
冷静な目、笑いの精神を持つ政治ジョーク、
川柳を新たな段階に発展させていく余裕を持ちたいと思う」。
やったことはともかく、きちんと反省できているんだな、と思いました。
この記事の中で、
紹介されているジョークがあります。
ひとつは、
「自然主義は見たとおり、
印象派は感じたとおり描く。
一方、共産圏で推奨された社会主義リアリズムは聞いたとおりに」
というものです。
鋭い政治批評ですね。
こんなジョーク、独裁政権下で言う人がいたのですね、
少し勇気づけられるものがありました。
このジョークについて、
永田は、次のようなコメントを寄せたそうです。
「これは『聞かされた通りに』『指示どおりに』である。
私たちも(略)総括要求の中で、
『リアルに、リアルに』とくりかえしたが、
それは『指示どおりに』ということに他ならなかった」と。
この手紙を読んで、
共有しなければならない強さと思いました。
生半可な人間だったら、
ここまで、ありありと自分を素直に曝け出せないものです。
また、こんなジョークも紹介されていました。
「キリスト教徒は死後の復活を信じる。
共産主義者は死後の名誉回復を信じる」
これにも、永田は反応しました。
彼女は、こう言います。
「私たち連赤が14名の同志たちを(略)殺してしまったことの誤りの大きさを
それまで以上に思うと共に、
一体、死者に対する名誉回復とは何なのだろうと感じる」
「死者に対して何もできないこと、
ただ頭を下げる気持でその誤りを超えていくために
努力してゆくしかないことをつきつけられる」。
手紙を受け取った平井さんは、こう語ったそうです。
「事件の遺族は当然、
絶対に永田を許せないでしょう。
でも私は、
こんな永田が処刑されなかったことに、
どうしても何か救いを感じてしまうのです」。
同感です。
どんなに重い罪を犯したとしても、
死をもって贖わなければならないような罪は存在しないと思います。
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