のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

マムアンちゃん / 「もう 勝ちたい気持ちから 抜け出す時間」

2014年03月23日 12時42分13秒 | 日々の思い
「THE BIG ISSUE」(VOL.235 2014 Mar.15 )に

ハッとする

4コマ漫画がありましたので

紹介します。



というタイトルがついてました

(絵柄は、

クリックすると拡大します)。


もう

負ける時間




もう

泣く時間




もう

勝った人に

お祝いする時間




もう

勝ちたい気持ちから

抜け出す時間





――***――***――

何気なく

観た4コマ漫画でした。

最後のコマで

頭がポア~ンとなりました。

背中に

羽がついていて、

これは死を意味してるんだ!

と思ったとき、

鳥肌が立ちました。

この漫画を掲載した

「THE BIG ISSUE」のVOL.235 は、

グリーフ・サポートを

特集してました。

「子どもグリーフサポートステーション」の

西田 正弘さんが

“グリーフ”について、

「一般に『喪失体験に伴う悲嘆』と訳される

ことが多い」としながらも、

次のような

解説をされていました。

すなわち、本来、“グリーフ”には

「悲しみだけでなく、

不安や怒り、恐れ、後悔、自責の念、

愛おしさといった、

さまざまな感情が含まれる」のだと。

この人、

何を言っているのかと言うと、

たとえば、

たとえ親との死別を語られる場合においても、

そのお別れは、

さまざまということなんです。

家庭環境によっては

(死んでくれて良かった)

と思う一方で、

そんな自分を許せなくて

折り合いがつかず

苦しんでいる場合があるでしょう。

「悲しい」

一辺倒ではグリーフを

覆い尽くせない

と言うことなんです。

島倉千代子さんではないですけど、

人生いろいろ、

死別もいろいろ、

最終的には丁寧な扱いができるようになればよい、

それが

出来るようになったとき、

上の4コマ漫画に言う

「もう

勝ちたい気持ちから

抜け出す時間」

ということなのかな、

と思いました。

そこに、

見送られる側の思いなし(注)が

あるような気がします。


なお、上掲漫画をお描きになられた

ウィスット・ポンニミットさんは、

1976年バンコク生まれ。

04年、日本留学中に

ファンが急増したとのことです。

著書に、

「たむくんとイ―ブン」(新潮社)、

「ロマンス」(太田出版)、

「ブランコ」(小学館)など

多数あります。

メールマガジン

「ウィークリタムくん」を

「まぐまぐ」で読めるそうです。

DVDも発売されておられるようです。

詳細は、

http://www.wisutponnimit.com 参照。

星 新一さんの影響があるでしょうね、

「ショート ショート」

と題するアニメーションは、

こんな感じです。

"love elevator" wisut ponnimit



(注) 「思いなし」という表現は、

実は、借り物です。

批評家の若松英輔さんの評論

土田朋水・文「死者に思われて生者は生きている――」で知りました

(「THE BIG ISSUE」(VOL.235 2014 Mar.15)所収)。

06年に46歳で亡くなった、

哲学者の池田晶子さんが遺された

言葉だとのことです。

味わい深い言葉でしょ?

引き続く言葉全体を引用しますと、

次の通りです。

句点が

見当たりませんが、

原文に

元々ありません。

「死者の思い為しを生者は生きている 死者に思われて生者は生きている したがって、生存とは

そのような物語なのである」。


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