のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

笑いの奉納

2012年10月15日 00時37分43秒 | Weblog
「日本人は、

ジョークを理解しない」

と外国人に

思われているようです。

しかし、

日本人が

笑いをまったく理解しない民族

というのは、

誤解です。

「漫才というのは、

もともと万歳と書き、

その起源は豊作を祈る農耕神事なのですね。

豊作を約束する約束する

遠来の神と土地の神の会話が万歳では、

太夫と才蔵の掛け合いになり、

さらにそれが変形して現在のボケとツッコミになった。

また、落語のルーツは仏教にあり、

教義を広めるため、

堅苦し説教ではなく、

節をつけて、

時に滑稽に語りあげる

節談説教の一つとして誕生したのですが、

こうした宗教ルーツの笑い芸が

現代の笑いのメインストリームとして残っている

というのも

世界ではきわめて珍しいことなんです」

と、日本笑い学会会長にして

関西大学の教授、

社会学とユーモア学の権威でいらっしゃいます

森下伸也氏が

おっしゃいます。

実際、

日本人の

お笑い好きな傾向は、

江戸末期から明治初頭にかけて

来日した

外国人たちが見た

日本人像に、

顕著らしいです。

たとえば、

彼らは、

こう評しています。

「絶えずふざけている

民衆の

調子の良さ、

活気、

軽妙さ、

これは一体何であろう」と

(「逝きし世の面影」<渡辺京二著>参照)。

もし、

日本人の特性が

変容したんじゃないとすると、

笑い方を

忘れたのかもしれないです。

その結果、

自殺が増えている

のではないでしょうか。

そうなった背景に

人々が

鎧をまとうことを

常態化させてしまっている

現状があります。

どう打破するか――。

とりあえずは、

まとっている鎧を脱ぐことですね。

ツイッタ―で

フォローさせて頂いている

お笑い芸人の

「おしどりマコ・ケン」さんの

ブログ記事(リンク)が

「脱ってみる?」

となっているのが象徴的です

(御当人たちにお伺いしてませんけど、

このブログタイトル、

「脱」を音読みして

「だつってみる?」と言わないのなら、

多分、「わらってみる?」

で正解でしょう)。

とりあえずは、

“作り笑い”でもいいから、

お笑いの

練習に励んでみますかね。

以下、

僕の考えた

練習法を紹介します。

部屋を暗くして、

闇に向って

つぶやきます。

「闇よ、闇、この世で一番、○○○ところは、ど~こ?」

○○○は、

なんでもいいです。

適当に考えて言います。

ふん、ふんと2回ほど頷き、

その後、

「ワーッハッハ」

と大きな笑い声を出します。

シュールでしょ?

これね、

名古屋の熱田神宮の

「酔笑人(「えようど」と読む)神事(オホホ祭り)」

☆ リンク

にヒントを得て

考えました。

「笑いの奉納」

として今に伝わっているらしいです。

複数の人間ですれば、

大抵は、

つられて笑ってしまうでしょう。

熱田神宮の神事については、

森下伸也氏の

「『笑いの国』だった日本」

というエッセイで知りました

(THE BIG ISSUE 10/1号参照。

なお、この人の著書に「笑いを科学する――ユーモアサイエンス」

「もっと笑うためのユーモア学入門」「ユーモアの社会学」

「逆説思考」などがあるようです)。

笑い神事は、

その他、

西日本中心に五つあるようです。

山口県防府市の

小俣八幡宮に伝わる

「笑い講」。

これについては、

下記、吉越笑子氏の論考が詳しいです。

☆ pdf リンク

三重県尾鷲市(矢浜地区)

には、

オコゼ(魚)の顔を

神前で

チラ見せして

全員で大笑いする、などです。

「奇祭」

とされているようです。

しかし、

日本では

信仰のシンボルである

仏像に

笑顔が散見されます。

このような、

仏像の笑いには、

慈悲の心が

込められているでしょう。

禅宗などでは、

「虎渓三笑」(注)

を描いた屏風絵があります。

このような笑いへの参加を通し、

泰然自若な

心境になるコツは、

きっぱり、

攻撃的笑いと

縁を切る決断をすることでしょう。


(注)「虎渓三笑」に関しては、

ボストン美術館にある

屏風が有名です。

――廬山に隠棲した東晋[とうしん]の僧慧遠[えおん]のもとを訪れた陶淵明[とうえんめい]と陸修静[りくしゅうせい]。話に夢中になった慧遠が俗世に通ずるとして渡らぬと決めた橋を越えたことに気付いて3人で大笑した場面が描かれる――。

という解説文を見つけました。

☆ リンク


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