のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

おしどりさん / 「脱ってみる・第29回」記事転載(続)。

2012年11月05日 17時22分00秒 | Weblog
安全委員会・加藤審議官「あのー、質問の中にありました、バイスタンダー効果だとかゲノム不安定性ということについては、特に1990年代以降生物研究が非常にミクロスコピック(microscopic/微視的)な研究が進む中で放射線生物学の分野でも、あのー、非常にミクロに見た場合『放射線が当たった細胞じゃない別の細胞で突然変異が起きる事がある』とかあるいは『放射線が当たった直後ではなくって、何回か後の細胞で異常が起きる』というような現象が起きる事、これはあの in vitro(試験管の中という意味)の段階ですけれど、バイオ細胞系ですけども、そういう事が起きるということが分かって来ていて、数多くの論文も出ているわけであります。
 ICRPでも2007年の勧告をまとめるにあたっては、まずICRPの勧告の99のほうですかね、いろいろな低線量の影響についての研究状況、あるいは疫学調査の状況などをまとめた中でこういった現象にも当然着目してます。
 ただ現在ではまだ in vitro の段階であってしかもその定量的な不確かさというものも非常に大きいという段階であって、今直ちにそのしきい値なしの線形モデルの妥当性をくつがえす程の科学的な証拠にはまだなっていない、という状況で2007年勧告でも引き続きLNT仮説を使いましょう、という事を提唱しているものだというように我々は受け止めております。
 いずれにしてもですね、非常に生物学(の研究)は進んでますから、こういったマクロの研究も、もっと進めてですね、放射性防護の体系にどうあるべきか、更に知見を積み重ねていくことは非常に重要だと思っております。
 そういうことで原子力安全委員会としてもですね、額は小さいですけども、提案公募型で放射線生物研究をやってもらう予算を持っておりまして、その中ではこういった現象にも着目してですね、細胞レベルから個体レベル、更に疫学の中の一貫した理論が作れるのかですとか、そういった研究を今やってもらってる所であります。
 そういう事でまたLNTモデルの妥当性を云々するまでの成果は出てないけども、更にこういう研究を進める事は非常に大事だと思っております」

(へーえ、安全委員会が公募しているのか知らなかった!)

――丁寧なご回答ありがとうございます。わが国でも、京都大学の原子炉実験放射線生命科学科で2006年の段階で、バイスタンダー効果とゲノム不安定性の評価により、LNTモデルが発がん頻度を過小評価している、という論文も出てございます。
 ですので、現在の福島原発事故以降の低線量による被曝の判断が1990年勧告のLNTモデルのみというのは現段階でかなり、現代に追い付いていないと思われますので、どのくらいの時期で2000年、2007年勧告を取り入れそして現代に追い着くのかというのを教えていただけますでしょうか。

文科省・伊藤審議官「2007年勧告の国内法令への取り入れについて、のみちょっとご説明させていただきます。
 これにつきましては、放射線審議会において昨年来検討を進めておりまして、まだ引き続き議論をしている所でございますけれども、今のところそのLNTモデルあるいはそのICRPで提案されている線量限度などの考え方を、そもそもあの、見直すというような勧告になっておりませんので、その辺の基本的な考え方はあの従来通りで宜しいんではないか、というふうに――あっ! じゅ、従来の考え方を踏襲するという形で、放射線審議会でも議論が進んでるかと思います。
 それ以外にあの、2007年勧告で示された現存被曝とか、そういった状況について今後どうするかという議論は引き続き放射線審議会の中でも行なっていく事になるかと思います」

――現在その低線量被曝による案件は話し合われておらず、次回行なわれる第116回放射線審議会では、環境省による案件の「汚染廃棄物による条例」となっております。ですので、低線量被曝の議論が現在どこの部署で行なわれているのか。放射線審議会のみという事でしょうか。

文科省・伊藤氏「放射線審議会において行われておりますのは大きく二つございまして、一つはICRPの2007年勧告を国内にどう取り入れていくか、ということでありまして、それにつきまして、あのー、2007年勧告で言われております『低線量被曝について、LNTモデルを採用するという事について現在国内の中において、それを見なおそう』というような議論はなされておりません。

(されてないんじゃん…)

 それからまあもう一つは、今回の事故を受けましていわゆる除染の特別措置法が出来て、その中でいろんな線量に関連する基準を定める動きがありますので、それに対してどう放射線審議会として対処するか、という審議を行なっているという事であります」

 (実は、放射線審議会もしょっちゅうお話を伺っていて、11月10日に行なわれるはずだった第116回の放射線審議会は延期されて日にちが決まってないんだよね。環境省からの案件で、ガレキ処理の法案を扱うんだけど、環境省からまだ資料その他が上がってこないから、開催できないんですって。以下は先日電話でお話ししたときのやりとり。

文科省・放射線規制室「その法案は1月1日から施行だから、早く審議会を開きたいんですよ!」

――1月1日! ではあと1ヶ月とちょっとですよねー

文科省・放射線規制室「そう、今週末か来週には開催したい、とせっついているんですけど、なかなか…。けど開催日が決まりしだいHPにあげるんで、傍聴どうぞきてくださいね!」

 最近、電話取材をする方とはなぜか仲良くなる傾向があります☆)


 そのあと、またもや福島第二原発から風の噂(守秘義務だい!)でお聞きしたお話などを保安院にお聞きしてみました。

――保安院が福島第二原発に今週もしくは来週に視察に入る、と経産省そして作業員の方から伺ったのですが、それは同行取材などは出来るのでしょうか。どうぞ宜しくお願い致します。

保安院・森山さん「福島第二の件でございますが、あの、視察ではございません。これはあの、原子力災害法に基づく報告調書(の作成)、をまず行なっております。
 福島第二原子力発電所の応急対応と申しますか、緊急事態応急対策すなわちあの、設備の復旧などがだいぶ完了に近づきつつあるという事で、東京電力に対してその状況についての報告調書をまず命じました。で、その報告が、先週金曜日11日にございましたので、保安院としてその内容について確認するために本日から立ち入り検査を行なっております。
 従ってその、立ち入り検査でございまして、特にあの、同行取材などは予定しておりません。

――その立ち入り検査の発表、結果などは、いつぐらいに教えていただけるんでしょうか。

保安院・森山さん「報告調書をまずとっておりますので、まずその報告内容の評価の一環として、立ち入り検査を行なっております。
 従いまして立ち入り検査の中身といいますか、立ち入り検査も踏まえた東京電力の報告の妥当性という形でまだ時期までは明確には申し上げられませんけども、とりまとめて公表する事になるかと考えております」

(どうも最近、福島第二原発を再稼動する、という水面下の動きが耳に入ります。上手に再稼動へのロードマップを1コマずつ進めているみたい。12月3日にあるという双葉郡総決起集会も要チェックしておかなくてはね!)

 あとこの日は海洋土や除染ボランティア、DOE(アメリカエネルギー省)のデータなどもお聞きしました、が長くなりすぎ、かつ内容が散るので割愛!

 あ、DOEの件は簡単に書きます。



 3月15日に33名、NNSA(National Nuclear Security Administration=国家核安全保障局)のメンバーが来日して、もともと日本にいた6名のDOEメンバーと合流して、3月15日〜22日までに40時間の航空モニタリングと1000箇所以上の地上モニタリングをしたんだってさ!
 初期のデータが無い無いっておっしゃってたのに、あるじゃん、ここに! 
 ご丁寧に「人々の健康や安全に関係する重要な情報をシェアする」という大統領のコミットメント(約束)まで載ってますぜ。


 ちなみにこの能天気な文章は…はい、私! 「脱ってみる?」第11回だよ☆ 福島県民の線量評価システムの空間線量データは文科省ということで、DOEのデータを手に入れてるの? と聞いたら「手に入れてないと思う、確認する」とのこと。え、そうなの? 文科省とDOEが協力して航空モニタリングやってたから、てっきり全部データは手にしてるのかと思ってた…。聞いてみないとわかんないもんだね、というノンキなことじゃなくて、何やってんだい!!!

 そして、NNSA(国家核安全保障局。DOEに属している核兵器関係の組織)のサイトを見ていたケンパルが重要なものを発見しました。

「マコちゃん! NNSAが生データをリリースしてる!!」

 わービックリした! ものっすごい生データですね、これ! 
10月21日に暗号文みたいな、生々しい生データが公開されてましたよ! これ、解読、というか全体像をつかむのに時間がかかるな…

 会見の後のぶら下がりで安全委員会の加藤さんにお聞しました。

――加藤さん、文科省がDOEのデータを手に入れてないんでしたら、福島の住民の方々の線量評価のデータの精度が落ちると思うんですけど。少しでも多くのデータを考慮するべきでは?

加藤さん「でも、DOEのデータといっても生データじゃないんでしょ?」

――いえ! NNSAが生データを公開していましたよ! 10月21日にリリースしてましたよ!

加藤さん「え! どこでですか?」

――NNSAのHPです。本当の生データで、ものすごく読み取りづらいです。

加藤さん「ええー、それは知らなかった、見てみます。どこでそれを知ったんですか? 何かに出てたんですか?」

――だからNNSAのHPに出てたんですけど?

加藤さん「NNSAのHPをチェックしてるんですか?」

――原子力、核関連のサイトはいろいろチェックしていますけど?

加藤さん「恐れいりました」

――恐れいってないで、この生データ見やすくして頂けません?

加藤さん「どうでしょう、ちょっと見てみます」


 とのことです。まさか、文科省もご存知ないかも? 
 文科省は、米軍のデータだから公開してくれない、とかなんとかおっしゃってたけど、HPにはいつも「生データがほしかったら言ってね、人道上の理由で大統領が請求する方には全部公開しろ、と言ってるんだ!」と載っていたし、とうとう請求しなくても、みんな見せちゃう! となっているのに、文科省はノーチェックなのかしら? 行動記録から出す外部被曝の線量評価のシステムにこのデータも活用されてますように。初期のデータはとても少ないので、多ければ多いほど精度が上がるので!!


***



 最近、原発事故をわざと収束させる動き、圧力を目にします。報道ニュースも気をつけて見てね! だいぶ圧力あるみたいよ! 

 私たちに関することでいえば、以前取材を受けた記事が誌面になかなか載らないな…と思っていたら!
 ある団体からクレームがついたそうです。わー。でも記者さんがお蔵入りにするのはイヤだ! と頑張ってくださった結果、これからしばらく原発推進の記事を載せ、数ヶ月してからだったら掲載してもいい、とのこと。な、なんだかな! こんなことは数かぎりなく行なわれているのでしょう。

 モデル事務所に登録している友達が「こんなオーディション通知きた!」と見せてくれたのが「柏崎刈羽原発安全PRのプロモーションビデオのオーディション」。もっちろん行かないけどね! と言いながら、もうこんな動きに入っているのか…と驚いていました。
 事故直後は圧力はあまり無かったけど、今は巻き返しをはかるため、余計、圧力がある感じがします。きっちり目を開いて、見抜いていこうぜ!! あんまり私たち国民をなめるなってんだ!

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