のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

日本とタイの違い ~ 強制退去に関して思うこと

2016年12月08日 21時16分01秒 | 世界の中の日本
バンコクの大家 @roominbkk さんのツイート。

――日本とタイの違い
日本:不法滞在のタイ人母から日本で生まれ育った16才の少年に国外退去判決
http://www.bangkokpost.com/news/general/1153369/thai-teen-loses-japan-deportation-court-battle …
タイ:ミャンマーからタイへの不法滞在者の子供等、143名の無国籍者にタイ国籍付与
http://www.bangkokpost.com/opinion/opinion/1153413 …〔11:56 - 2016年12月7日 〕—―

日本の扱いに関して、

ツイッター上で次のような論争があった。

「支援とは何か」

「法とは何か」を考えさせる

内容になっている。

発端は、

毛ば部とる子 @kaori_sakaiさんの

このツイート。

――タイ人少年が強制退去判決の件、トレンドに上っていたのでちょっとのぞいたら、「親が不法滞在なんだから当然」「親が悪い」「手続きがなければ当たり前」「認めたらキリがない」など、心が折れそうなコメントばかり。いつからこんな荒んだ風潮になったのだろう。これってネットだけなのだろうか。〔5:08 - 2016年12月7日 〕—―

――この少年、タイに送還されたとして、そこで学校に行くのにまた困難を伴うだろう。おそらく母親としかタイ語を話していない。タイで同年齢の子たちと同じように読み書きはできないと思う。政府目線ではなく、同じ人としてのそういう想像は出来ないのだろうか。〔5:28 - 2016年12月7日 〕—―

と問題提起された。

その上で、

――私も海外で「外国人」という立場で生活しているので、退去処分のタイ人少年の件は非常に気になる。ネットでは「国に帰ればいい」という人が多いけど、年齢相応のタイ語力もない可能性が高い。周りが同じ顔ならどうにかなるなんてもんじゃないんだよ。彼にとって、タイは外国だよ。〔4:45 - 2016年12月8日 〕―—

――「規則は規則。そんなの絶対ゆるしちゃいけない」なんて言う人は、そういう外国人と自分を引き比べて、何もしなくても堂々と日本で生活できる自分が特権階級だという疑似感覚に浸りたいのだろうか。だとしたら、こんなさもしい話はないな。〔4:52 - 2016年12月8日 〕—―と、

毛ば部とる子さんが自分の立場も交えながら、考えを敷衍した。

これに対して

絡みついたのが照ZO‏@terzoterzo さん。

――其れ以前に、真っ当に合法的に日本に移民として生活してくれてる人達に対して、そう言う不法移民を許して仕舞うと言う事が、何れだけ失礼・非礼に当たる事なのか?と言う想像力も働かせて頂けると助かりますな…。〔6:10 - 2016年12月8日 〕――

毛ば部さんが

――あたしゃ、海外で真っ当に合法的に滞在してますけど、「不法移民が私に失礼なんて考えたこともありませんよ。そういうありもしない被害者の代弁をして、「想像しろ」と言われても困りますよ。〔6:46 - 2016年12月8日 〕—―

と反論。

照ZO‏さん、これに対し、次のように偏見を吐露。

――@kaori_sakai 貴方個人の主観ではそうかも知れませんなァ…。けどもね、日本と言う国を選んで合法的かつ真っ当に移住してくれてる人達と、不法に移住してる人達とは待遇を一緒にしたくは無いですしねェ…。其れに、独にしろ米にしろ、不法移民の件で色々アレなのを見せられるとねェ…。〔7:05 - 2016年12月8日 〕—―

毛ば部さん、「貴方個人の主観」と言われたことについて、

意味を正す。

――「貴方個人の主観」って、不法移民vs合法移民って構図も、あなたの主観、というか想像にすぎないでしょう。移民同士のそんな感情ありませんよ普通は。〔7:15 - 2016年12月8日〕—―

「○○ VS ○○」

という図式で対立を煽るのは、

ネトウヨの習性。

どんなに言葉遣いを丁寧にしてもこれで

お里が知れる。

正体バレた悔しさか、

照ZO‏さんが

こんなハッタリをかます。

――@kaori_sakai 何度も言いますが、日本の司法は国として、国の法に準じただけに過ぎんのです。そして、此の問題の元凶は親に在り、親の無責任が子に報いて仕舞っただけの話でしか無い。恨むなら親を恨みなさい、としか言えんのですよ、残念ですが…。〔7:15 - 2016年12月8日 〕—―

知らぬ間に、

「何度も言います」って

事になっている。

それで徐に出したのが

伝家の宝刀、

同情でございますってか、

どんだけ上から目線で育てられたんだ、この人!

――@kaori_sakai そして、抑もおかしいのが、“不法滞在”を知りながら“支援”とやらをして来た団体でしょう。後々、こう成るのは解ってる筈なのだからねェ…。其の時点で察せるでしょう?と。なら、余計に残念だけども、今回の件に関しては同情も何も出来んのです。〔7:23 - 2016年12月8日 〕—―

同情について、

――ウティナン君を実際に支援している人の動機が、「彼がかわいそうだから」と誤解している人が多いようだ。世界にはさまざまな支援活動をする人がいるが、「かわいそう」が動機であることはたぶんないと思う。〔16:56 - 2016年12月8日 〕—―

――子どもの相対的貧困がなかなか社会で理解されないのも、まずその子が「可哀想かどうか」というところから判断が始まることが、大きな原因だと思う。〔17:13 - 2016年12月8日 〕—―

という見解を示した上で、

毛ば部さんさんは、

こう説かれる。

――不法滞在の子どもでも、学齢期に学校に行けない子どもがいたら、支援する。それが人道ってもんでしょう。〔7:30 - 2016年12月8日 〕—―

なお、親が元凶という理解については、

――日本で生まれ育ち、学校に通い、継続して日本に住みたいという少年の思いを、日本の司法では救えない、というところに失望するのです。そしてこれは母親の裁判ではないので、親が元凶、親が無責任という話は関係ありません。〔7:23 - 2016年12月8日 〕—―

という話。

人道論に立たない照ZO‏さんが

歩み寄りとも見える問いかけを発します。

これは、

見ものです。

すなわち、彼が

「オイラ」

という一人称を使いながら、

ぐっと近寄って

尋ねます。

――@kaori_sakai 更に言えば、同じ“支援”でも、一度、不法滞在者を帰した後に正当な手続きを取らせて日本に戻すと言う支援やバックアップをすべきだったんじゃあないでしょうかねェ…?と。其れこそが、本当の意味での“支援”やとオイラは思うのですが、間違ってます…?〔7:38 - 2016年12月8日 〕—―

これね、新たな支援法を提案しているのではない。

残念でも、ここは、

裁判所の判断に泣き寝入りしろ、

改めて、

正当な手続きを踏んで入国できるようにしたらいいじゃないか、

それが本当の意味での“支援”ではないかと、

オイラ君は

言っているんだな。

足元が

段々によく見えてきた。

飴と鞭で言えば、

飴の話し方だ。

別名「悪魔のささやき」という。

感心するのは、

ここで毛ば部さんは、

とても冷静に対応しておられる。

いわく

――その点に関しては、私はあまり詳しくないけど、出国命令の後一定期間は、上陸拒否されるはずだし、出国命令を受けた経験のあるものが、ビザの申請したときに何かしらの障害があるのだと思いますよ。〔7:48 - 2016年12月8日 〕—―

決着は、

この返答でついたな。

――@kaori_sakai 因みに、貴方の滞在してらっしゃる国のニュースです。→メルケル首相の与党 難民・移民の受け入れ厳格化へ | NHKニュース http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161208/k10010799051000.html … 〔7:48 - 2016年12月8日〕—―

というのは、

オイラ君の最後っ屁だ。

これに対して、

毛ば部さんが次のように反批判。

――流入難民100万人以上と、その国で生まれ育った少年1人とを、同じ土俵で議論するのですか?100万人来られると困るから、この1人の少年を拒絶するのですか?なんだかバカバカしくなってきた・・・。〔7:52 - 2016年12月8日 〕—―

はっきりと、

人間としての格の違いを見せつけるやり取りだった。

最後は、オイラ君の

――@kaori_sakai 何度も言いますが、残念ながら可哀想では有っても、だからと言うてお目溢しは出来んのですよ。恨むなら親や支援団体とやらを恨みなさい、と言う話に落ち着いちゃうんです。〔8:01 - 2016年12月8日 〕—―

という、

だから「何度も言いますが」って、

何時、何度も言ったのか

という突っ込みを入れたくなるツイートに

――全然そこには落ち着かないし、やはり私には全く理解できません。申し訳ないけど。ただ、これだけのやりとりで、一回も差別的なワードが出て来なかったところは尊重したいです。意見が噛み合うことはなさそうなので、この辺で。〔8:16 - 2016年12月8日 〕――と、

コメントされお開きだ。

そこで2番手登場(←待ってんのか)。

kiland
‏@landscape_iwa さんだ。

こんなツイート。

――@kaori_sakai 横失です。目の前にいる「不幸な子」を「単純な方法で」助けたい人達が間違っているのではないでしょうか。例えば、親子共に母国に帰って教育を受けられる支援をすれば法的にも全く問題ないと思います。悪い言い方ですが、助けることに快感を覚えているのではないでしょうか〔9:06 - 2016年12月8日 〕—―

cdb‏@C4Dbeginner さんの

ツイートをリツイートされていることも

横目で睨んでの批判なのだろう。

「助けることに快感を覚えているのではないでしょうか」

という言い方に

上目線を勘ぐっている姿勢が感じとれる。

この人に対し毛ば部さんは、

――支援という行為を、ここまで理解しない人もいるのか・・・。ただただ驚くばかりだ。〔16:37 - 2016年12月8日 〕—―

と、まず、ざっくり感想を述べられる。

kilandさんからは、

こんな批判。

――@kaori_sakai 法に照らして問題のない方法が理想だと思いますし、実現可能であればそうするべきだとは思わないのですか。色々なところで自分は法に守られているので、法を軽視するようなことは避けたいと思っています。〔17:27 - 2016年12月8日 〕—―

オイラ君が申し立てていた

悪魔のささやきを実行しろということだろう。

しかし、この人には

この人特有の「法」を巡っての認識の歪みだ。

それは、

「悪法も法なり」

という考え方だ。

ここでも毛ば部さんは、

スマートな

反論をされている。

――法、法とおっしゃいますが、法は必ずしも人を守るばかりでなく、時には凶器にもなります。当事者が、姿をくらましたりせずに出廷して、訴え出ることは法治の理にも適っています。なぜそれが「法の軽視」になるのか、理解に苦しみます。〔17:43 - 2016年12月8日 〕—―

もし、議事録風に、

この後の言葉を記録するとすれば、

kilandさん 「…」

と書くしかないな。


<追記>

鬼頭暁史‏@a_lasting_peaceさんのツイート。

――「僕が生まれたことは悪いことだったのでしょうか?」「僕が日本で生まれたことが罪なのでしょうか?」

退去強制処分の撤回を求めるウティナンさんの第一審での訴え(2015年4月)。必読。
子どもにこんなつらいこと言わせるのが日本か。〔7:41 - 2016年12月9日 〕—―


転載元:The Huffington Post記事「「日本で生まれたことが罪なのでしょうか?」日本生まれ日本育ちのタイ人少年、在留許可を求める」  *http://www.huffingtonpost.jp/2015/04/24/thai-boy-born-in-japan_n_7133976.html?ncid=engmodushpmg00000004











2016年12月11日未明 記


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