今年は、「大正百年」なんですね。
お袋が大正生まれだったもんで感慨深いです。
毎日新聞1月25日付け朝刊に「老いに学ぶ」という記事がありました。
杉山平一氏(詩人)からの聞き取りを
ベースにした記事でした。
氏は、子どもとの同居の勧めをお断りになられたようです。
理由がふるっているんですね。
本がたくさんあるから、ということらしいです。
(お~、かっこいい)
と、ミーハー族の僕は、単純に感心しました。
でも、よく考えて、なるほどと納得しかねるものがあります。
だって、本は、所詮、紙質の物体、
邪魔なら、片付けたらええやん、
なんやったら燃やしたろか、と思いました。
ところで、同氏によると、
「詩は分からないことが許される世界」だそうです。
詩人は本音を言います、
しかし、誰にも分かりやすくは言わない――、
そこに詩人の詩人たる誇りがあるともおっしゃいます。
氏が最も恐れた詩人は、
伊東静雄氏(1906~53年)だったそうです。
初対面のとき、
「もっと小さい人かと思ってました」
と感想を述べられたそうです。
後になって、それが
「君の作品は小粒だ」という批評だったと思い当たったと言います。
(そうか、そんな風に思い当たるのか、そりゃあ、怖いわ)
と共感出来ました。
しかし、翻って
「本がたくさんあるから同居しない」
という弁明にも、同じような、
異なったメッセージが隠されているのやも、と思いました。
本というのは、作家の魂です。
友人となった作家との、本を通しての対話を家族に妨げられたくない、
というのが同居を拒む本当の理由なのかも、という気がしました。
その通りだとして、
自分に引き寄せ、僕ももっと年老い、死と直面しなければならないときになって
単に本が沢山あるというのでなく、
よき伴侶、仲間のごとくに“一緒にいたい本”
というのができるだろうか・・・
と、引きずられるように考えてしまいました。
しかし、漠然と、できるだろうかと不安がるのでなく、
作ればよろしいんでしょうね。
頑張らして頂きやす。
まだ、死ぬと歳・・・ではない・・・のだから。
現在、鞄に忍ばせている本は、
「経理の本」(高下淳子著・成美堂出版)です。
まずは、この本に友達になってもらいますか。
死の間際になって、銭勘定しそうですが。
お袋が大正生まれだったもんで感慨深いです。
毎日新聞1月25日付け朝刊に「老いに学ぶ」という記事がありました。
杉山平一氏(詩人)からの聞き取りを
ベースにした記事でした。
氏は、子どもとの同居の勧めをお断りになられたようです。
理由がふるっているんですね。
本がたくさんあるから、ということらしいです。
(お~、かっこいい)
と、ミーハー族の僕は、単純に感心しました。
でも、よく考えて、なるほどと納得しかねるものがあります。
だって、本は、所詮、紙質の物体、
邪魔なら、片付けたらええやん、
なんやったら燃やしたろか、と思いました。
ところで、同氏によると、
「詩は分からないことが許される世界」だそうです。
詩人は本音を言います、
しかし、誰にも分かりやすくは言わない――、
そこに詩人の詩人たる誇りがあるともおっしゃいます。
氏が最も恐れた詩人は、
伊東静雄氏(1906~53年)だったそうです。
初対面のとき、
「もっと小さい人かと思ってました」
と感想を述べられたそうです。
後になって、それが
「君の作品は小粒だ」という批評だったと思い当たったと言います。
(そうか、そんな風に思い当たるのか、そりゃあ、怖いわ)
と共感出来ました。
しかし、翻って
「本がたくさんあるから同居しない」
という弁明にも、同じような、
異なったメッセージが隠されているのやも、と思いました。
本というのは、作家の魂です。
友人となった作家との、本を通しての対話を家族に妨げられたくない、
というのが同居を拒む本当の理由なのかも、という気がしました。
その通りだとして、
自分に引き寄せ、僕ももっと年老い、死と直面しなければならないときになって
単に本が沢山あるというのでなく、
よき伴侶、仲間のごとくに“一緒にいたい本”
というのができるだろうか・・・
と、引きずられるように考えてしまいました。
しかし、漠然と、できるだろうかと不安がるのでなく、
作ればよろしいんでしょうね。
頑張らして頂きやす。
まだ、死ぬと歳・・・ではない・・・のだから。
現在、鞄に忍ばせている本は、
「経理の本」(高下淳子著・成美堂出版)です。
まずは、この本に友達になってもらいますか。
死の間際になって、銭勘定しそうですが。
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