久しぶりに映画を見てやろうという魂胆で、
繁華街に出ました。
まずはチケット購入ですね(わくわく)。
「何にします?」
「何でもいいねん。7時から見れるやつでいいわ」
「7時からはないです」
「じゃ、8時」
「インシテミルがあります」
「それにシテミル。それで、ん~と、スト-リ-はどんなんかな?」
「男女が1週間閉じ込められるんです。
どうなるんかと言うと…よく分かりません。話題作です」
「は、は、は、そう。分かった。そんでええわ」
映画の開演まで本屋で時間潰しをして、8時になる頃、映画館に向かいました。
2階のフロアーからエスカレーターに乗って、
5階に出ました。
しかし、映画館は4階でした。
歓楽が主目的なビルでしたが、
5階だけは別格、歯科医院やその他、
お堅い事務所が借りきっているフロアーでした。
がらーんとしたその階で、
(なぜ、間違えたんだろう)と考えました。
4階に戻るや、疑問が解消しました。
エスカレーターの降り口に
プリクラのコーナーがあったのです。
入口に立て看板があり、
「男性だけの入場禁止」と書いてありました。
その看板を見て“上に行っちゃった”のですな・・・
横をすり抜ければよいものを。
綺麗な、すべすべの床なのに、
6回ほど躓(つまづ)きながら、何とか映画館に到着。
さて、ミステリー映画で
ストーリーは、書いたらまずいですね。
特に結末を語るなどもっての外、ということになりますかな。
原題の「インシテミル」とは、
英語表記すれば「incite (to) mill」でしょう。
したがって、インサイト・ミルが発音として近いはずです。
ただ、現代若者用語として、
英単語のローマ字読みが流行っているようです。
それで、この英語の標題を考えたついでにね、読みを日本風(?)にしたということでしょう。
違うのかなあ。
もし、僕の推測が正しいとして、
単語の配置から意味をそのまま訳せば、「製粉するため煽(あお)れ」となります。
あるいは、少し意訳して「製粉機にかけろ」でもいいでしょう。
そこから、
ある程度の物語の展開の仕方が想像つきますね。
え? 想像つかないって?
しゃ~ないな、教えて進ぜます。
製粉機は、穀物を粉砕する道具です。
ただ、この映画の場合は、
粉砕するのが穀物でなく、人間である点で特異なわけです。
しかも粉砕(殺人)に他の者が巻きこまれるっちゅう厄介な代物なんですな。
そして、この道具は、「館」の形をしています。
映画を観て、僕は、現今話題の裁判員裁判を想起しました。
死刑判決を下すというのは、
国家機関(製粉機)を使った立派な殺人(粉砕)行為の過程ですものね。
そしてマスコミは、知っていて、そのような判決を積極的に下すよう煽ってますわな。
連想するな、と言う方が無理な注文です〈と思いました)。
具体的なストーリーは措くとして、
印象を述べて見ます。
ただ、結末にちょっとだけですが、触れます。
一切、結末には触れて欲しくないという方は、
読まないようにして下さい。
僕がこの映画を見て漠然と感じたのは、
第三者の、人の死という結果への無関心、ないしは思考停止ということ。
殺人者は、罪の当事者なればこそ、死亡の結果に至る原因を考え続けるわけです。
(AとB、Cは、自分が殺した、
しかし、Dは殺してない・・・誰が殺したのか・・・)
といった種類の問いは、
見方を変えれば、推理する側の、いわば
刑事がする問いですね。
しかし、そんな一見、刑事のような問いに殺人者がこだわる・・・
そしてそれが、自滅につながる因となる――
というラストが
この映画の目新しい着眼点かな、と感じました。
他にも、まだまだ着眼点として時代を反映しているものがあるでしょう。
ただ、それは自分で探して下さい。
僕がこれ以上しゃべるのは、
ストーリーをばらすことになりそうなので、止めておきます。
繁華街に出ました。
まずはチケット購入ですね(わくわく)。
「何にします?」
「何でもいいねん。7時から見れるやつでいいわ」
「7時からはないです」
「じゃ、8時」
「インシテミルがあります」
「それにシテミル。それで、ん~と、スト-リ-はどんなんかな?」
「男女が1週間閉じ込められるんです。
どうなるんかと言うと…よく分かりません。話題作です」
「は、は、は、そう。分かった。そんでええわ」
映画の開演まで本屋で時間潰しをして、8時になる頃、映画館に向かいました。
2階のフロアーからエスカレーターに乗って、
5階に出ました。
しかし、映画館は4階でした。
歓楽が主目的なビルでしたが、
5階だけは別格、歯科医院やその他、
お堅い事務所が借りきっているフロアーでした。
がらーんとしたその階で、
(なぜ、間違えたんだろう)と考えました。
4階に戻るや、疑問が解消しました。
エスカレーターの降り口に
プリクラのコーナーがあったのです。
入口に立て看板があり、
「男性だけの入場禁止」と書いてありました。
その看板を見て“上に行っちゃった”のですな・・・
横をすり抜ければよいものを。
綺麗な、すべすべの床なのに、
6回ほど躓(つまづ)きながら、何とか映画館に到着。
さて、ミステリー映画で
ストーリーは、書いたらまずいですね。
特に結末を語るなどもっての外、ということになりますかな。
原題の「インシテミル」とは、
英語表記すれば「incite (to) mill」でしょう。
したがって、インサイト・ミルが発音として近いはずです。
ただ、現代若者用語として、
英単語のローマ字読みが流行っているようです。
それで、この英語の標題を考えたついでにね、読みを日本風(?)にしたということでしょう。
違うのかなあ。
もし、僕の推測が正しいとして、
単語の配置から意味をそのまま訳せば、「製粉するため煽(あお)れ」となります。
あるいは、少し意訳して「製粉機にかけろ」でもいいでしょう。
そこから、
ある程度の物語の展開の仕方が想像つきますね。
え? 想像つかないって?
しゃ~ないな、教えて進ぜます。
製粉機は、穀物を粉砕する道具です。
ただ、この映画の場合は、
粉砕するのが穀物でなく、人間である点で特異なわけです。
しかも粉砕(殺人)に他の者が巻きこまれるっちゅう厄介な代物なんですな。
そして、この道具は、「館」の形をしています。
映画を観て、僕は、現今話題の裁判員裁判を想起しました。
死刑判決を下すというのは、
国家機関(製粉機)を使った立派な殺人(粉砕)行為の過程ですものね。
そしてマスコミは、知っていて、そのような判決を積極的に下すよう煽ってますわな。
連想するな、と言う方が無理な注文です〈と思いました)。
具体的なストーリーは措くとして、
印象を述べて見ます。
ただ、結末にちょっとだけですが、触れます。
一切、結末には触れて欲しくないという方は、
読まないようにして下さい。
僕がこの映画を見て漠然と感じたのは、
第三者の、人の死という結果への無関心、ないしは思考停止ということ。
殺人者は、罪の当事者なればこそ、死亡の結果に至る原因を考え続けるわけです。
(AとB、Cは、自分が殺した、
しかし、Dは殺してない・・・誰が殺したのか・・・)
といった種類の問いは、
見方を変えれば、推理する側の、いわば
刑事がする問いですね。
しかし、そんな一見、刑事のような問いに殺人者がこだわる・・・
そしてそれが、自滅につながる因となる――
というラストが
この映画の目新しい着眼点かな、と感じました。
他にも、まだまだ着眼点として時代を反映しているものがあるでしょう。
ただ、それは自分で探して下さい。
僕がこれ以上しゃべるのは、
ストーリーをばらすことになりそうなので、止めておきます。
(苦笑)
最近、公開されたばかりの映画だということは知っていましたが、
「インシテミル」を「イミシテル」
→意味してると思っていました。
最近、カタカナも読めなくなってきたみたいです。
ヤバイな~~。
乙武さんとの対談も拝見させて頂いていましたけど、片方が英語で話してて、もう片方が日本語ですぐ話してるということに、違和感を感じました。
これは時間があるときに、ゆったりできる時に拝見しないとダメなような気がしました…
ただ、この「淫する」という表現、一般的ではないですね。こんな言葉を使えば、「セックスしているの?」と、逆に問われそうです。誤解を解くのが鬱陶しいので、たとえ知っていてもまず使いません。
しかし、日本語としては、れっきとした表現です。原著者も、「インシテミル」の意味を問われて、「ミステリーに淫する」という趣旨を含意させたと言います。ただ、上に述べたように「インする」は、普段使われないでしょ。にっこさんが「イミする」と取り違えても不自然ではないです。
ところで、この意味だけと言うなら英語と無関係ということになりそうですが、そうではないと思います。僕が本文記事で述べたように、“英語のローマ字読み”で読者を惹きつけようとしたというのが本心でしょう。
映画の舞台になる「館」を「製粉機(mill)」になぞらえたと解釈する方が適切です。昨日、調べましたら、映画の英語圏での公開用に作成された動画に「The Incite Mill」とありました。英文のローマ字読みなんだという理解でよいと考えてよい根拠になります。
ただ、蛇足ながら、「The Incite Mill」と言う英文の題名のつけ方、無茶苦茶です。inciteは、動詞です。定冠詞、“THE”がなければ、命令文として僕が記事で書いたような訳し方が出来ます。定冠詞があることで、inciteを形容詞として使っているようにしか見えないです。これが日本語なら動詞の連体形だということで説明がつくのですが・・・。こんな、混乱を生じやすい題名を選んだというのは、今の出版業界の厳しさを如実に反映した結果なのだと言えなくないですね。
さて、対談の方ですが、僕ももう一度、じっくり時間をかけて見るつもりです。いい対談だったなあ、という印象が残っています。
インシテイルという言葉だったから、
次はinしていると、勝手に想像していました。
でもよく考えたらinだと前置詞でそのあとには名詞が来ないといけないから、これではおかしいですね。
…奥が深すぎてなかなか把握出来ていませんでした。
動画につけられた「The Incite Mill」と言う題名に関して、英語圏に住む人から質問が殺到すると思います。だって、このままでは、残念ながら意味が通じない・・・。
でも、そのことによって、日本語の言語としての特殊性が伝わるでしょう。
これがきっかけとなり世界の人の日本理解がほんのちょっとでも進むといいですね。