■資料
「河北春秋」
河北新報社(2013年06月16日日曜日)
☆ 記事URL:http://www.kahoku.co.jp/column/syunju/20130616_01.htm
アインシュタインは時間の本質を見抜いていた。熱いストーブの上に1分間、手を載せると1時間に感じられるが、女の子と一緒に1時間座っても1分間にしか感じられない▼「原子炉の核燃料貯蔵プールの温度上昇が規制値を超すまで4日間の余裕がある」。廃炉作業の続く福島第1原発のプール冷却機能が停電で止まるトラブルが起きた時、東京電力は楽観的に説明した
▼福島県民の受け止め方は違った。南相馬市の桜井勝延市長が代弁している。「こっちは4日しかもたないのかと思う。このギャップ、落差はあまりに大きい」。同市であった講演会で述べた▼トラブルで県民は肝を冷やした。「原発事故の再来」と悪夢がよみがえった。再避難したり、避難を考えたりした人は少なくない。停電の原因が配電盤に潜り込んだネズミと聞き、多くの避難者が言いようのない脱力感を覚えた
▼原発事故で、半径20キロ圏内の住民や病院の入院患者が避難を終えるまで3日を要した。4日が長いか短いか。天才科学者に尋ねるまでもない▼放射能汚染水漏れ、放射能誤測定。停電騒動後も東電の人為ミスが後を絶たない。発表の遅い悪癖も改善されたように見えない。「落差」は埋まらない。ひょっとして埋める気がないのか。
「河北春秋」
河北新報社(2013年06月16日日曜日)
☆ 記事URL:http://www.kahoku.co.jp/column/syunju/20130616_01.htm
アインシュタインは時間の本質を見抜いていた。熱いストーブの上に1分間、手を載せると1時間に感じられるが、女の子と一緒に1時間座っても1分間にしか感じられない▼「原子炉の核燃料貯蔵プールの温度上昇が規制値を超すまで4日間の余裕がある」。廃炉作業の続く福島第1原発のプール冷却機能が停電で止まるトラブルが起きた時、東京電力は楽観的に説明した
▼福島県民の受け止め方は違った。南相馬市の桜井勝延市長が代弁している。「こっちは4日しかもたないのかと思う。このギャップ、落差はあまりに大きい」。同市であった講演会で述べた▼トラブルで県民は肝を冷やした。「原発事故の再来」と悪夢がよみがえった。再避難したり、避難を考えたりした人は少なくない。停電の原因が配電盤に潜り込んだネズミと聞き、多くの避難者が言いようのない脱力感を覚えた
▼原発事故で、半径20キロ圏内の住民や病院の入院患者が避難を終えるまで3日を要した。4日が長いか短いか。天才科学者に尋ねるまでもない▼放射能汚染水漏れ、放射能誤測定。停電騒動後も東電の人為ミスが後を絶たない。発表の遅い悪癖も改善されたように見えない。「落差」は埋まらない。ひょっとして埋める気がないのか。
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