のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

映画「アングリーバード」を観て

2016年10月10日 01時32分39秒 | 映画
小野寺系 k.onodera@kmovie さんのツイート。

――「破壊」こそがアニメーションの華。破壊に魅入られた作家、宮崎駿や庵野秀明を例に挙げながら、破壊表現の興奮を追求する『アングリーバード』について書きました。侵略者とアメリカン・イーグルに象徴される、本作の政治的意図も解説します。〔18:02 - 2016年10月6日 〕——



この解説で、

すっかり好奇心を刺激されて見てきました。

受付で

入場券を買うとき、

座席の

申し込みをするでしょ。

受付の方が

「ガラガラですわ」

という前置きの下、座席を選ぶよう促されました。

僕が

「0―○○」

と言うと

そこは予約されているとのことです。

唯一、

すでの予約のあった座席が、

そこです!

(ビンゴ―)って

叫びそうになりました。

入場後、

なぜ、ガラガラの館内で、

この映画は、

こんなに不人気なのか

考えたですよ。

まず、

ケーキの宅配

という出だしの部分が分かり難い。

日本では

ピザの宅配があっても、

それだけです。

文化として

吸収しきれていないと思いました。

次に、

ギャグが大人向けで

子どもには

理解不能なのではないか

というレベルでした。

聞いていて、

アメリカの子どもは、

今の話、

ギャグとして理解できるのか、

仮に理解できないにしても聞き流す能力があるのだろうな、

と考え驚嘆しました。

それほど、

社会批評を前提にした

お話が

随所にありました。

日本なら、

報道番組においてすら社会的な批判が爪の垢でも入れば、

祖父や祖母に育てられましたという、

目茶甘やかされた保育園児のような未熟な人間が

両論併記など、

訳の分からん小理屈を持ち出してきて

言論弾圧をする国でしょ?

それをジョークにするなど、とてもとてもですよね。

小野寺さんは、

子ども映画でも大人を喜ばせるようなギャグをやるって

解説されてましたが、

同じことを

言論の自由は世界70何位とかいう、

文化後進国、日本でやれば、

街宣右翼が政府から金をもらっているんでしょうけど、

大スピーカを車に搭載して

映画館の周りを一日中、走り回りますよ。

第三に、

日本なら「すぐ切れる」と言って

敬遠されるような、

何より、「アングリー(怒り)」っぽい

主人公の

性格に共感することを

無意識に抑制してしまうということがあるでしょう。

つまり、娯楽映画を見て怒りを家庭に

お持ち帰りしたくないっていう

打算の問題です。

確かに、

怒りん坊は、

嫌って感覚あるでしょ?

その感覚を

この映画はとことん突っついてきます、

こういう場合は、

突っついても許されるんじゃないか、と。

映画の後、

考えさせられたのは、

鳥たちが英雄として選んでいるアメリカン・イーグルのこと。

この鳥、

ネイティブアメリカンによって神格化されていた存在

だとのことです。

ということは、

この映画、

ネイティブアメリカンの

復讐を

テーマにしている

と考えていいのかもしれないですね。

それが

他ならぬ白人の国になった

アメリカで

取り上げられていることに

かの国の

民族の“るつぼ”と呼ばれる

貪欲さを感じました。

たとえば、

他国からの来歴の痕跡があれば、

二重国籍だから

スパイになるなど、

不合理な想像力を逞しくして

およそ理性的な価値判断のできない

我が国、

日本で同じような映画、

作れるでしょうか。

すなわち、

連想レベルにとどまりますが、

朝鮮人を彷彿とさせるようなシンボルの下、

彼らが

日本をぼこぼこにする

お話を作る…って、

作れますかね。

無理なような気がしますな。

しかも、

主人公は、今までの

絵本の

主役らしく

「笑顔」ではないんですよ。

「アングリー(怒り)」な表情です。

それを

子ども映画という

ジャンルで子どもに見せるのです。

ディズニー映画の

すごさの核心に触れた気がしました。

日本だったら、

「ドラえもん」のファンに怒りを教えるようなことは、

どういう理由があろうと、

まずしない

と思うのですな。

それに

鳥たちの、

それこそゴジラを凌ぐような

テロと思しき

暴力を振るう姿を見て、

そこに正義を見出せますか?

あるいは、

愛らしさを心に描けますか?

鳥たちの

凄まじい都市の破壊力を見ながら、

アニメの世界ですけど、

やられる方の

犠牲の大きさをつい考えました。

やられた国は、

一面の焼け野原です。

恐らくは、

どんな生き物も死に絶えるでしょう。

そこまで、

相手を追い詰めてしまうわけです。

そこには、

敵は皆殺しになってもやむを得ない

という価値観が

描かれていると思いました。

一時代前なら、

西部劇が

残酷な願望を満たす、

その役割を果たしてました。

これを

楽しいと思うのですか。

明らかに文化の違いがあるように

感じました。

ストーリーは、

単純なので語るのは止めておきます。

語り出したら直ぐ、

ネタばれ状態になるでしょうから――。

子どもはともかく、

大人である皆さん方こそ見たらいいな

と思いました。

小説や社会学の専門書などいくら読んでも

暴力に対して

どれほど肯定的かなどは、

深く

作家が切り込んでいる分、

理解が難しいです。

その点、

こうした子ども映画の方が直截で

かえって外国の

暴力の受け止め方という文化の根底が

ビジュアルによく見えます。

日本だったら、

政府に対する批判でさえ、

取り締まりの対象になります。

為政者は、

どんな些細なことでも、相手が反体制的な人物なら、

危険人物と決めつけてしまいます。

逆に、

政府側に立つ人の暴力は、

どんな破廉恥な内容であっても

肯定的です。

その典型的な言動は、

和田政宗という

元NHKアナウンサーの参議院議員に顕著です。

反規範的な上、

不道徳な人でね、

見ていて恐ろしいほどです

(拙稿「姓は長谷川、名は平蔵でございってやると悪党呼ばわりされそうだな、と長谷川平蔵が草葉の陰で泣いてるぞ」参照。*http://blog.goo.ne.jp/nrn54484/e/a41e8489bd9e4500fc5ce337b8cd461d)。

日本にあっても、

名作である

と言われる子どもの番組であればこそ、

そういう傾向も

よく理解できるということが

言えるでしょう。

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