自虐ネタと受け取れなくない森元首相の「ひっくり返っちゃった」発言

今月２１日発行、日刊ゲンダイ記事

「森元首相　大ブーイング『真央罵倒発言』に必死の言い訳」

において、

――「大事なときには必ず転ぶ」は、

酔ったオッサンのような言い草ではないか。

という追及に対して、

森元首相が

「（とぼけた口調で）俺、

そんなこと言ったかぁ…」

と答えた旨、

記されてありました。

思うに、

講演での上の「真央罵倒発言」は、

単に笑いを取るための

いわゆる“掴み”ではなかったでしょうか。

拙稿「森喜朗氏/『（浅田さんは） ちょっと運が悪かったな』」（リンク）

で紹介した

福岡市で行った講演の

出だしにおいて

時差のこと、

長々と話されます。

これは、

真央選手のプレーを見るまでの

長い待ち時間の伏線です。

やっと見れた！

と思ったら、

見事にひっくり返っちゃいましたね

という話、

笑えませんか？

上記、拙稿において

森元首相の講演の印象として、

「驚いたのは、

浅田真央選手に対する愛情です。

結構、

深いものを感じました」

というのは、

笑える理由を考察した結果でした。

つまり、

「ひっくり返っちゃった」

という表現を、

僕は、

自虐ネタとして

受け止めたわけです。

娘を思う気持ち、

孫を思う気持ちに近い感情が

あったのではないか…

と思いました。

聴衆が

話を聞いて、

（面白い）

と感じていたとしたら、

愛情の裏打ちが

あればこそでしょう。

森元首相に

そのような好々爺としての

イメージを

持ち難いとすれば、

彼の、

これまでの政治家としてのあり様に、

関連します。

ある意味、

森元首相の自業自得です。

しかし、他面、

これは、

生理現象としての

受容度の問題かもしれんと思うのです。

すなわち、

理解できんと感じるのは、

自虐ネタとして把握する前提となる

「森喜朗≒浅田真央」

という等式が

受け入れがたいからではないか、と。

よりによって、

あの相撲取り風の元首相と

妖精のような真央ちゃんに一致点などあろうはずがない

という認識の壁が

言葉を遮断しているのかもしれないです。

しかし、だとすると、

考え直した方がいいです。

他人についても自分についても、

イメージの

意外な広がりと変化を認めた方が

楽しいです。

その方が

心が豊かになります。

拙稿「カードをつまんでいる指が…」を

思い出して下さい。


＜追記ー3月1日＞

森元首相って、食えん男ですな。

自分の吐いた言葉故に

選手の

失敗を招き寄せたかもしれない点につき、

まるで

理解してないような

コメントを

発したようです。

正直言って、

語るに落ちたなと思います

（この点につき、

拙稿「猫ちゃん/『はんせいっ』」参照/リンク）。