のんきに介護

母親と一緒の生活で、考えたこと書きます。

ぷうたろうの復権

2008年01月20日 13時48分54秒 | Weblog
ぷうたろうー。

「ふうてんの寅さん」など、定職についていない人をかつてこう呼んだ。

収入があったって、そんなことは問題ではない。いい年をしたおっさんが、独身で

かつ事業者でない限り、サラリーマンであることを要求され、社会のそうした期待

に添えないアウトローを、風になぞらえて「風太郎」と名づけたのが始まりだ。



結婚しておれば、配偶者が重しとなる。定職があれば、居場所も定まる。その両方

のしがらみから開放されたものは、風に乗って、どこにいくか分からない・・・

しかし、それでも生活できるわけだろ、すごいじゃないか。

ずうっと、ずうっとそう思っていた。

しかし、「ぷうたろう=無職者」が今風の理解なわけだ。

”ぷうたろう”につき、そのような語義の変遷があった80年代後半、フリーター

という和製英語が誕生した。当時、日本経済の元気がよかった。リクルート

のアルバイト募集雑誌「フロム・エー」が生みの親だという。

今、フリーターという言葉は、死語ではないか。この言葉の代わりに、「ニート」

や「パラサイト・シングル」が活躍している。



前者は、英国産なのに対し、後者は、純国産。造語したのは、山田昌弘東京学芸大

学教授だ。

まずは、ニートについて述べよう。

この用語は「Not in Enployment,Education or Training」の頭文字でなりたって

いる。英国では、労働政策における分類として使用されている用語だ。わが国では

「引きこもり」がその典型例とされている。結果、本人の働く意欲の欠如に焦点を

当てられている。

次は、パラサイトシングルについて。

ニートが社会に対し、家族に対し自己防衛的なのに対し、それがより攻撃的に

変異したのがパラサイトだということだろうか。つまり、親を収奪しようとする、

とんでもない存在・・・



しかし、収奪(依存)しなければ、行き倒れだ。あえて親の介護という重荷を背負

ったのに、「寄生虫呼ばわり」は堪忍して欲しい。

介護をしながら働く環境があるほど日本に経済的活力がない。それが真の問題

ではないか。


山田先生は、パラサイトのため受け皿が必要という。それはそれでいい。それが出

来た後、初めに戻って、”ぷうたろう”のこと議論をしたい。

”ぷうたろう”こそ、日本経済復活の鍵を握っているように、僕には思える。



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2 コメント

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パラサイトシングル (obichan)
2008-01-21 09:50:18
あんまり気にしたことなかったんですが、他サイトをみてみたら、親と同居している独身者すべてを指しているように感じました。とすれば、我が家の息子たちもそのひとりに含まれているのかしら?

ぷー太郎っていうのは、定職についてない人たちを指すのかと思っていましたが・・
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Unknown (忠太)
2008-01-21 11:07:28
パラサイトの定義づけに親への経済的依存ということ

が含まれています。大きく捉えれば、住居費を節約す

る場合も含むでしょう。しかし、日本の住宅事情を考

えると、子供に「家を出て行け」ということにどれほ

どの合理性があるのか、疑問です。お子さんがパラサ

イトに該当するにしても気になさらないように!

と言って、僕自身が気にしているので、説得力はない

かもしれませんが・・・

なお、ぷーたろうの理解に関して「ホームレス」とし

たこと、不適切でした。無職者に訂正しておきます。

本来の用法は、「定職がない人」でいいと思います。
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