参考までに、
各政党の得票数と当選者数を、
掲げて置きます。
典拠:2013年比例代表区の結果・リンク
――
18,460,404 自民党 18
7,568,080 公明党 7
7,134,215 民主党 7
6,355,299 日本維新の会 6
5,154,055 共産党 5
4,755,160 みんなの党 4
1,255,235 社民党 1
943,836 生活の党 0
(以下 略)
■資料
「大政党ほど有利 『比例していない比例選挙』とは…」
田中龍作ジャーナル(2013年7月29日 13:14)
☆ 記事URL:http://tanakaryusaku.jp/2013/07/0007625
参院選比例区に「緑の党」から出馬し、17万6,970票を獲得しながらも落選した三宅洋平候補。=写真:山田旬=
1980年代初頭、参院選挙の全国区に『ドント式』による比例制度が導入されることが決まった時、世間の多くは首を傾げた。50代未満の方は、当時の政治的、社会的動揺を御存知ないだろう。
ドント式とは各政党の得票を先ず1で割り、次に2で割り、3で割り、4、5、6、7…で割っていき商の多い順に当選議席を割り振って行く方法だ。大政党に有利になる仕掛けである。
当然小政党は異議を唱えた。政治権力に最も近いNHKでさえニュース解説で「ドント式は大政党ほど有利となり小政党には不利となる…」として問題が残る制度であることを説いていた。「ええっ!? NHKがお上の決めたことに異論を唱えていいの?」筆者は驚いた。
銭湯の女将さん、一膳飯屋のオヤジ…極端に言えば町の行く先々で「なぜ大政党ほど有利になるのか?」と聞かれた。
筆者は上述したドント式のシステムを図示しながら説明した。彼らの怪訝そうな顔が今でもまぶたに残っている。「なんでこんなことするんやろ?」顔にそう書いてあった。50代以上の記者であれば身をもって体験しているはずだ。
自民党から出馬した渡辺美樹候補は10万4,176票で当選した。=写真:山田旬=
今回の参院選挙を見てみよう。比例区で18人が当選した自民党は、総得票数を当選者の数で割ると1,025,578票。5人当選の共産党は1,030,811票。1人しか当選しなかった社民党は1,255,235票。
自民党の場合102万票で1人を当選させることができるが、社民党は125万票を必要とする。大政党ほど有利となる証左だ。
ドント式による比例選挙が「比例していない比例選挙」と言われるゆえんでもある。
総務省選挙課にドント式を導入した経緯を聞くと「政党政治を推進するのが目的だった」という答えが返ってきた。
当時、社会党(社民党の前身)が衆院に100議席以上を有しており、「自・社対決」などと持てはやされた頃でもあった。「自・公」なんて概念さえなかった政治状況だった。
当時2大政党だった「自民党と社会党が、自分たちに有利になるような選挙制度を持ち込んだ」-『ドント式』導入をめぐって憶測が飛んだ。20代でまだ駆け出しの筆者は、真相を確かめることができないままだった。
魅力ある候補者でも弱小政党から出ると勝ち目がない。逆に言えば、社会の批判を浴びている候補者でも大政党から出れば当選する。今回の参院選で自民党の総得票数の75%以上が政党名で投票しているのだ。緑の党は53%弱だ。
有権者にとっては制度以前の問題として釈然としない。
<ご協力の呼びかけ>
田中龍作氏は、
取材を
読者の寄付金によって賄っておられます。
特に、
金額の指定は
ないようです。
振込先は、
下記の通りです。
■郵便局から振込みの場合
口座: ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751
■郵便振替口座
口座記号番号/00170‐0‐306911
■銀行から振込みの場合
口座/ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』
連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku
各政党の得票数と当選者数を、
掲げて置きます。
典拠:2013年比例代表区の結果・リンク
――
18,460,404 自民党 18
7,568,080 公明党 7
7,134,215 民主党 7
6,355,299 日本維新の会 6
5,154,055 共産党 5
4,755,160 みんなの党 4
1,255,235 社民党 1
943,836 生活の党 0
(以下 略)
■資料
「大政党ほど有利 『比例していない比例選挙』とは…」
田中龍作ジャーナル(2013年7月29日 13:14)
☆ 記事URL:http://tanakaryusaku.jp/2013/07/0007625
参院選比例区に「緑の党」から出馬し、17万6,970票を獲得しながらも落選した三宅洋平候補。=写真:山田旬=
1980年代初頭、参院選挙の全国区に『ドント式』による比例制度が導入されることが決まった時、世間の多くは首を傾げた。50代未満の方は、当時の政治的、社会的動揺を御存知ないだろう。
ドント式とは各政党の得票を先ず1で割り、次に2で割り、3で割り、4、5、6、7…で割っていき商の多い順に当選議席を割り振って行く方法だ。大政党に有利になる仕掛けである。
当然小政党は異議を唱えた。政治権力に最も近いNHKでさえニュース解説で「ドント式は大政党ほど有利となり小政党には不利となる…」として問題が残る制度であることを説いていた。「ええっ!? NHKがお上の決めたことに異論を唱えていいの?」筆者は驚いた。
銭湯の女将さん、一膳飯屋のオヤジ…極端に言えば町の行く先々で「なぜ大政党ほど有利になるのか?」と聞かれた。
筆者は上述したドント式のシステムを図示しながら説明した。彼らの怪訝そうな顔が今でもまぶたに残っている。「なんでこんなことするんやろ?」顔にそう書いてあった。50代以上の記者であれば身をもって体験しているはずだ。
自民党から出馬した渡辺美樹候補は10万4,176票で当選した。=写真:山田旬=
今回の参院選挙を見てみよう。比例区で18人が当選した自民党は、総得票数を当選者の数で割ると1,025,578票。5人当選の共産党は1,030,811票。1人しか当選しなかった社民党は1,255,235票。
自民党の場合102万票で1人を当選させることができるが、社民党は125万票を必要とする。大政党ほど有利となる証左だ。
ドント式による比例選挙が「比例していない比例選挙」と言われるゆえんでもある。
総務省選挙課にドント式を導入した経緯を聞くと「政党政治を推進するのが目的だった」という答えが返ってきた。
当時、社会党(社民党の前身)が衆院に100議席以上を有しており、「自・社対決」などと持てはやされた頃でもあった。「自・公」なんて概念さえなかった政治状況だった。
当時2大政党だった「自民党と社会党が、自分たちに有利になるような選挙制度を持ち込んだ」-『ドント式』導入をめぐって憶測が飛んだ。20代でまだ駆け出しの筆者は、真相を確かめることができないままだった。
魅力ある候補者でも弱小政党から出ると勝ち目がない。逆に言えば、社会の批判を浴びている候補者でも大政党から出れば当選する。今回の参院選で自民党の総得票数の75%以上が政党名で投票しているのだ。緑の党は53%弱だ。
有権者にとっては制度以前の問題として釈然としない。
<ご協力の呼びかけ>
田中龍作氏は、
取材を
読者の寄付金によって賄っておられます。
特に、
金額の指定は
ないようです。
振込先は、
下記の通りです。
■郵便局から振込みの場合
口座: ゆうちょ銀行
記号/10180 番号/62056751
■郵便振替口座
口座記号番号/00170‐0‐306911
■銀行から振込みの場合
口座/ゆうちょ銀行
店名/ゼロイチハチ・0一八(「ゆうちょ銀行」→「支店名」を読み出して『セ』を打って下さい)
店番/018 預金種目/普通預金 口座番号/6205675 口座名/『田中龍作の取材活動支援基金』
連絡先
tanakaryusaku@gmail.com
twitter.com/tanakaryusaku
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます