犬にとってのしあわせって

日曜日の里親会で、ひとりのおじさんとお話しました。

その方は、現在は、息子さんたちが独立して、一人暮らし。15年くらい飼っていた犬がなくなってやはり寂しく思っていたそうです。息子さんが、そんなお父さんを見かねて、ＨＰで二子の里親会のことを見つけて、「行ってみたら。」とすすめられて、来てみたっておっしゃっていました。前に飼っていた犬は、柴犬で、庭で外飼いしていたそうです。今回も外で飼いたいとおっしゃっていました。里親に出す犬たちは、ほとんど室内で飼っていただくようにお勧めしているので、そこら辺を確認したら、家には入れるつもりは今のところはないとのことでした。
ただ、外での飼い方はどうだったのかとお聞きすると、しっかりした犬小屋があり、天気のよいときは、庭に長いロープをはって、犬が自由にすごしていたとおっしゃっていました。ご自身も、リタイアされているので、留守もないし、去勢はもちろん、病気の予防もお散歩もちゃんとされていたそうです。お話しているときとてもやさしい話し方だったので、きっとかわいがっていたのだろうということは十分伝わってきました。

また、他の方は、
実家で14年ほど飼っていた犬は、行き倒れの子を保護して飼ったそうです。外と室内半々ですごし、お世話は、ご両親がされていたそうですが、グルーミングをしたり、病気予防、散歩は、欠かさずされていたそうです。とても大切にしていたとのことです。犬も、お天気のいい時には、庭にいて、穴掘りをしたり、ひなたぼっこをしたりと、気ままに何不自由なく過ごしていたそうです。

もうひとつ、室内飼いの虐待。これは、以前に、千葉わんの杏さんのところで保護したポメラニアンのことですが、この子は、子どもにせがまれてペットショップで買った子でしたが、子どもが面倒をみないからといって、見せしめに「保健所に持っていく！」と言われ、それを聞きつけた近所の人が、杏さんに相談に行ってあぶないところを保護された子でした。いまは、新しい家族の下でしあわせに暮らしています。

外で飼われている子が、不幸せで、室内で飼われている子がしあわせだなんて、言い切れないんじゃないかと思い始めています。たしかに、外で、ほったらかしにされている犬もたくさんいるでしょう。でも、上に紹介した方々の飼い犬のように、外で暮らしていても、家族に見守られてしあわせな一生を送った子だっているって知ったからです。だとすれば、里親会で「犬は室内で飼っていただかないと譲れません。」の一言で、決めてしまっていいのかなって。ガイドラインは、もちろん必要です。ただガイドラインは、あくまでもガイドラインであって、多少そこからはみ出していても、よく話し合ってお互いが共通理解をした上で譲渡されればいいと考えるのってだめですか。だからといって、室内でも、外飼いでもと、全ての犬をフリーな条件で譲渡してよいと思っているわけではありません。わたしの願いは、犬や猫のしあわせと、その子を飼う人の幸せなんですから。

おまけ、
日中、家の人がいないときの、犬って何して過ごしているんですか?　うちの猫たちは、自分の好みの場所で、無防備な格好をして寝ています。そして、寂しがっているとか、かわいそうとか思ったことはありません。犬が留守の間に、いたずらしたり、何かをかじったりして、事故を起こしたりすることを心配して、バリケンなどに入れておくことは、かわいそうなことなのでしょうか？　仔犬は、ミルクの時間や、トイレのことがあるので家に人がいることが条件になるでしょうが、成犬の場合は、どうなのでしょうか？　なぜ、こんなことを聞くかといえば、「長いお留守番は、犬にとってかわいそう。」といった人がいたからです。ほんとにそうなんでしょうか？　ちょっと　？？なんです。