Story
それが最初に起こったのはNYのセントラルパークだった。第1の兆候は言語の錯乱。第2の兆候は方向感覚の喪失。そして第3段階で致命的な行動に及ぶ、という怪現象だ。人為的なものなのか?天災なのか?。原因不明の現象は次第にアメリカ北東部全域に拡大。フィラデルフィアの高校で科学を教えるエリオット(マーク・ウォールバーグ)は、親友の数学教師ジュリアン(ジョン・レグイザモ)と共に安全な地域へ逃げることにする。エリオットには妻のアルマ(ズーイー・デシャネル)がいるが最近は気持ちがすれ違い気味である。通信網が寸断された混乱の中、避難を続けるエリオット達。途中で出会った育苗業者の夫婦の言葉、「植物が毒素を発散している」が現象を解明するキーになりそうだ。見えない恐怖と闘いながら、エリオット達は無事脱出することができるのか?
2008年/アメリカ/ M・ナイト・シャマラン監督作品
評価 ★★★★☆
ネタバレ注意!!
樹木からはフィトンチッドという物質が発散されているそうで、これが安らぎを与える効果があり、森林浴が推奨されたりしているわけですが、この映画はナイト・シャマラン流の逆森林浴とでも言うべきものですね。
人類存亡に関わる危機というスケールの大きな題材を扱いながらも、描写は限定的に留めて危機感を盛り上げていくところに彼の特色が出てました。
人の少ない地域が安全だっ!、という仮説の元に小グループで逃げて行く訳ですが、その途中で怪現象に巻き込まれそうになり、科学教師のエリオット(マーク・ウォールバーグ)が、とっさに「実験計画法」を駆使して危機を乗り切るくだりなんかはナイト・シャマランの面目躍如といったところ。
事件の真相は明らかにされていませんが、人間が怒りの感情を持つとそれを植物が感知して有毒物質を放出するという理屈みたいです。2つのグループに分かれて逃げている時に諍いをおこしたグループの方が怪現象に巻き込まれたこと。エリオット達を家に泊めてくれた老婦人が、犠牲になる直前に怒りを露にしていたこと。などが伏線になっています。
一方のエリオットと妻のアルマ達の方は、出会った頃の互いに抱く愛情を語り合っていたために、まぬがれたのでは。単に怪現象が突然終息したために助かったのではないような気がしました。
マイナス思考が人類を破滅に導く。前作のファンタジー「レディ・イン・ザ・ウォーター」が興行的にも批評的にもパッとしなかったのに頭に来たナイト・シャマランが、お伽噺も楽しめないような殺伐とした感情を持ってると大変なことになりますよと警告しているんじゃないか、と余計な勘ぐりをしたくなりました。
映画『ハプニング』公式サイト
(「ハプニング」2008年8月 岡谷スカラ座にて鑑賞)
それが最初に起こったのはNYのセントラルパークだった。第1の兆候は言語の錯乱。第2の兆候は方向感覚の喪失。そして第3段階で致命的な行動に及ぶ、という怪現象だ。人為的なものなのか?天災なのか?。原因不明の現象は次第にアメリカ北東部全域に拡大。フィラデルフィアの高校で科学を教えるエリオット(マーク・ウォールバーグ)は、親友の数学教師ジュリアン(ジョン・レグイザモ)と共に安全な地域へ逃げることにする。エリオットには妻のアルマ(ズーイー・デシャネル)がいるが最近は気持ちがすれ違い気味である。通信網が寸断された混乱の中、避難を続けるエリオット達。途中で出会った育苗業者の夫婦の言葉、「植物が毒素を発散している」が現象を解明するキーになりそうだ。見えない恐怖と闘いながら、エリオット達は無事脱出することができるのか?
2008年/アメリカ/ M・ナイト・シャマラン監督作品
評価 ★★★★☆
ネタバレ注意!!
樹木からはフィトンチッドという物質が発散されているそうで、これが安らぎを与える効果があり、森林浴が推奨されたりしているわけですが、この映画はナイト・シャマラン流の逆森林浴とでも言うべきものですね。
人類存亡に関わる危機というスケールの大きな題材を扱いながらも、描写は限定的に留めて危機感を盛り上げていくところに彼の特色が出てました。
人の少ない地域が安全だっ!、という仮説の元に小グループで逃げて行く訳ですが、その途中で怪現象に巻き込まれそうになり、科学教師のエリオット(マーク・ウォールバーグ)が、とっさに「実験計画法」を駆使して危機を乗り切るくだりなんかはナイト・シャマランの面目躍如といったところ。
事件の真相は明らかにされていませんが、人間が怒りの感情を持つとそれを植物が感知して有毒物質を放出するという理屈みたいです。2つのグループに分かれて逃げている時に諍いをおこしたグループの方が怪現象に巻き込まれたこと。エリオット達を家に泊めてくれた老婦人が、犠牲になる直前に怒りを露にしていたこと。などが伏線になっています。
一方のエリオットと妻のアルマ達の方は、出会った頃の互いに抱く愛情を語り合っていたために、まぬがれたのでは。単に怪現象が突然終息したために助かったのではないような気がしました。
マイナス思考が人類を破滅に導く。前作のファンタジー「レディ・イン・ザ・ウォーター」が興行的にも批評的にもパッとしなかったのに頭に来たナイト・シャマランが、お伽噺も楽しめないような殺伐とした感情を持ってると大変なことになりますよと警告しているんじゃないか、と余計な勘ぐりをしたくなりました。
映画『ハプニング』公式サイト
(「ハプニング」2008年8月 岡谷スカラ座にて鑑賞)
デスプルーフを検索していましたら、こちらのブログにたどり着きました。
とっても分かりやすく、楽しいので読んでいていいなと思いました。
これからも、楽しみに拝見させていただきます。
ブログを観ていただき、ありがとうございました。
記事のアップは不定期ですが、これからもよろしくお願いします。
wanco
ヒロキさん、はじめまして、こんにちは。
コメントありがとうございました。
これからも是非遊びにきて下さいね。
nyanco
>人間が怒りの感情を持つとそれを植物が感知して有毒物質を放出する
なるほど、そういうわけだったのかもしれませんね。
植物(の生育)が音楽や人の言葉に反応するという話は聞いたことがあります。
人間の負の感情が繊細な植物に影響を及ぼすことはあり得るかもしれないです。
ご意見、参考になりました。
トラバとコメント、ありがとうございました。
特にサボテンが人間の感情に影響されやすいと言われていますね。映画の後、思わず家のサボテンに水をあげてしまいました。(笑)
それでは、今後ともよろしくお願いします。
私もwancoさんと同意見です。
結局のところ監督の本心は計り知れませんが、昨今の様々な事件に人類への警告として描かれた作品ではないかと思います。植物(サボテン)は昔から音楽がわかったり、人間の感性をキャッチすると言われていますし、今回の作品ではそういう人間の悪意を察知して有害物質を放出していたのではないかと。
なので、人数が少ない方が悪意をもつ確率が低かったのではないかと。
こうやっていろいろと考えられる要素を持つ映画は、いろいろなブログでの意見を読むのが面白いですね。(^^)
トラックバックありがとうございました。
こちらからもさせていただきました。
コメントとトラバ、ありがとうございました。
サボテンは、人間に一番近い植物とも言われていますよね。そう考えると有害物質を放出するというのもあり得そうに思えてきます。
私も人類への警告と言うメッセージを強く感じました。
人間に反乱を起こした植物ということで、特殊効果を使わずにここまで面白くしてくれたナイト・シャマランに拍手です。