夫婦でシネマ

夫婦で見た映画と、個別に見た映画について感想をかいてます。全て映画館で見た映画で、ミニシアター系の映画をたくさん紹介!

アデル/ファラオと復活の秘薬

2010年07月27日 | あ行の映画
Story
1911年。パリでは、博物館に展示されていた卵の化石から翼竜・プテロダクティルスが孵化し、人々を襲うという事件が勃発していた。ジュラ紀の専門家エスペランデュー教授が翼竜を甦らせてしまったのだ。その頃、ジャーナリストのアデル・ブラン=セック(ルイーズ・ブルゴワン)はエジプトの王家の谷にいた。仮死状態の妹・アガット(ロール・ド・クレルモン)を救うため、王家に伝わる復活の秘薬を入手しようとしていたのだ。アデルは、発見した医師のミイラをフランスに持ち帰り…。(goo映画より)
2010年/フランス/リュック・ベッソン監督作品




評価 ★★★☆☆

「グラン・ブルー」「レオン」のリュック・ベッソン監督の最新作!

インディ・ジョーンズの女性版のような映画かな?と思って鑑賞したんですが、どちからというとアドベンチャーのシーンは少なくて、ユルーい感じのアクション・コメディ映画でした。登場するキャラクターがどれも一風変わった個性的なキャラクターばかりで、私的にはアドベンチャーよりも彼らのユニークな会話とやりとりの方が楽しめましたね。

やっぱり、なんといっても、主役のアデルというキャラクターがいちばん面白かったです。普段のアデルはパリジェンヌらしい華麗な装いで、一見するとお嬢様っぽい雰囲気なんですが、これが冒険のシーンになると男性よりもずっとタフで格好良くて、目的のためには手段を選ばない野心的なところもある女性なんですね。このアデルを演じたルイーズ・ブルゴワンは、女優になる前はフランスで有名なお天気お姉さんだったらしいですが、さすがリュック・ベッソンに起用されただけあって、可愛いだけじゃない、一味違った魅力のあるユニークな女優さんでした。

エジプトの王家の谷でのミイラ発掘シーンや、卵の化石から孵化した翼竜がパリの街を飛び回るシーン、そして、ルーブル美術館のミイラたちが甦るシーンなど、見どころはたくさんあるこの映画ですが、私が印象に残ったシーンは2つあって、アドベンチャーとはまったく関係のないシーンばかりでした。

ひとつは、アデルの入浴のシーン。といっても全然いやらしい意味ではなくて、タバコをくわえながらペーパーナイフで手紙を開いて、バスタブのお湯につかりながら手紙を読むシーンが、なんというかリュック・ベッソンらしいハードボイルドな女性を連想させて、女性から見てもすごく格好良いシーンだったんです。また、映像がスタイリッシュな感じでとてもお洒落でした。

次に印象に残ったのが、アデルの双子の妹・アガットが仮死状態になる原因となった、アデルとアガットのテニスの対決のシーン。最初は二人ともお嬢様らしく優雅に足を後ろに上げながらボールを打ったりしていたんですが、だんだん試合が白熱してくると、優雅さとは無縁の凄まじいボールの打ち合いなってきます。そして、ついに悲劇の事故が起きてしまうのですが、なんというか可哀相という思いよりも、マヌケでトボケた味わいの方が強くて、思わず笑ってしまうおバカなシーンでした。

正統派なアドベンチャー映画を好む方にはこの映画はちょっと不向きかもしれないですが、そういう映画はもう見飽きたという方には、このパリのエッセンスがいっぱい詰まったお洒落でユニークなアドベンチャー映画はぜひ一見の価値ありだと思います。





評価 ★★★☆☆


フランスには翼竜にまつわる都市伝説(というか、ホラ話)が流布していて、こういうものです。
1856年。フランス北東部の町サン・ディジェで鉄道のトンネル工事を行っている時にその奇怪な事件は起きました。ちょうどジュラ紀の石灰岩層で掘削工事を行っていると、突然岩盤の中から翼竜が姿を現したのです。翼竜は一声叫び声を上げるとそのままくずおれて死んでしまいました。この事件は地元の博物学者を通してフランス政府の知るところとなり、ことの重大性に恐れをなした当局は翼竜の死体を氷付けにして封印してしまったのです。
この時の翼竜がプテロダクティルスだったと伝えられていて、まさにアデルが出くわす翼竜と同じ。原作コミックはこの事件を基に着想したと考えて間違いないと思います。

さて、映画についてですが、詳しくはnyancoが書いてる通りで、フランス映画らしいゆるい展開のアクション・コメディです。私も特にちゃめっ気のあるセリフのやり取りが楽しめました。ハリウッド製のエネルギー全開アクション・アドベンチャーを見慣れた目には物足りないかもしれないですが、そんな映画に食傷気味の私には逆に楽しめた次第です。


映画『アデル/ファラオと復活の秘薬』公式サイト


(「アデル/ファラオと復活の秘薬」2010年7月 松本 アイシティシネマ にて鑑賞)

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