評価 ★★★★☆
映画の3分の2位見ていても、なぜこの題材を今更?、なぜ瓦礫に埋もれた彼等を執拗に描くのか?、という疑問ばかりがよぎっていました。ところが、終盤のニコラス・ケイジのセリフ”I'm stacked!”でひらめいてしまいました。きっとこれは、今現在の泥沼にスタックしてしまった世界の状況を暗示しているのだと。
瓦礫の中の彼等を発見した海兵隊員が、これから始まるであろう報復のための戦争に参加する意志を告げます。廃墟と化したWTC周辺の光景が、その後のアフガンとイラクの情景を思い起こさせます。
家族愛を中心に描いてはいますが、僕にはそれを超えた人類愛が世界を救うというメッセージをラストの子供の笑顔から感じとりました。
という訳でこの映画、評判はあまり良くないようですが、僕はこの「ワールド・トレード・センター」を断然支持します。
賛否両論みたいですが、リアルな映像の「ユナイテッド93」の後で比べてしまって不利だったかなとも・・・
最後の海兵隊員がイラクに行ったという真実が
重くのしかかってきましたね。
人を信じる、助け合う、当たり前のことを
また教えてくれた映画でした。
「ユナイテッド93」とは異なるアプローチで作られた映画で、どちらも考えさせられました。
ニコラス・ケイジと妻のやりとりが幻覚の場面も含めて感動的でしたね。