Story
別居中の夫と週末を過ごす娘と息子を送り出し、親友ジーン(ビオラ・デイビス)に代わって海辺の小さなホテルを5日間だけ切り盛りするため田舎町ロダンテにやって来たエイドリアン(ダイアン・レイン)。季節外れのリゾートに客はたった1人、無愛想なポール(リチャード・ギア)という男性だけだ。折りから大型ハリケーンが近づく荒れ模様の中、日々の暮らしに疲弊した主婦エイドリアンと、高名な外科医としてのキャリアを捨てたばかりのポールはお互いに惹かれあうものを感じ始める。(goo映画より)
2008年/アメリカ/ジョージ・C・ウルフ監督作品
評価 ★★★☆☆
!!!ネタバレ注意!!!
海辺のお洒落なコテージ。4日間の限られたバケーション。悩みを抱えた美男美女(しかもフリー)。これでは、恋に落ちない訳は無いですよね。
全体的に展開が先読み出来てしまうので(特にラスト)、物語に意外性はありません。ただ、要所要所での演出がツボにはまっていたのが良かったと思います。そんな訳で、この映画は、お洒落なシチュエーションと美男美女の恋愛に、ただただ、酔いしれれば楽しめる映画なのではないかしら・・。
ただ、女性から観て、なぜかダイアン・レインにはシンクロ出来ないと言うか、気持ちに寄り添えないことが気になりました。例えば、私は同じ原作者の「メッセージ・イン・ア・ボトル」は大好きな映画で、ロビン・ライト・ペンにはとても感情移入して観てしまったのですが、ダイアン・レインには感情移入できなかったんですよね。
ダイアン・レインは奇麗なんだけど、どこか中性的で女性らしさに欠けると言うか、親しみが生まれにくいのかもしれないです。
手術の失敗で最愛の妻を失ったトールソンさんとの関係や娘との葛藤が、エッセンスとして含まれているのが、物語に奥行きを与えていました。エイドリアン(ダイアン・レイン)は、最近心が離れつつある娘が悩みの一つなのですが、恋愛を通して、娘に対して真剣に向き合う勇気を得たからこそ、娘も心を開いたのだと思いました。
一方のポール(リチャード・ギア)は、トールソンさんの悲しみを身を以て知ることで、南米へ医療活動に向かった息子の行動を理解します。
こんな風に、恋愛を通してお互いに成長するのは、良い関係を築いた証しですよね。結局、二人の恋愛は悲劇的な結末を迎える訳ですが、エイドリアンは、何物にも代え難い美しい想い出を手にすることが出来たので、後味の良いラストでした。
評価 ★★★☆☆
浜辺にぽつんと建つコテージの風景が印象的な、良くできた恋愛映画でした。
よく出来てはいるけれど、男どもが情けないのが気になりました。
まず、ダイアン・レインの別居中の亭主。この男がダイアンとよりを戻そうとするのですが、子供をダシに使うのは卑怯なやり方ですね。
そして、リチャード・ギアの場合。彼は、手術中の事故で患者の命を奪ってしまい、ダイアンの勧めもあって、その亭主のトールソンさんに謝罪しに行きます。そのトールソンを演じたスコット・グレンはとてもいい味を出していました。しかし、謝ったのは良いとして、その後でギアとダイアンがパーティーに繰り出すのはいくら何でも不謹慎すぎます。せっかくの良いシーンがこれで台無しになってしまいました。
ダイアン・レインとその娘の葛藤も織り交ぜて描いていますが、娘が離れて行ったのは、恋するときめきみたいなものを忘れてしまった母親にも一因があったのかなと思いました。そのためか、リチャード・ギアと恋に落ちて活き活きして来たダイアンに娘が歩み寄ってきましたよね。
最後の海岸を走る野生馬のシーンが盛り上がりに欠けたのは残念でした。もっと効果的な伏線を入れて(台詞ではあったけどね)、荒涼とした海岸に一転して爽やかな潮風が吹き抜けるような感覚を出せればもっと良くなったのではと思いました。
そんな訳で、手堅くまとめてはいるけれど、もうひと工夫欲しい映画となってしまいました。
映画『最後の初恋』公式サイト
(「最後の初恋」2008年9月 岡谷スカラ座にて鑑賞)
別居中の夫と週末を過ごす娘と息子を送り出し、親友ジーン(ビオラ・デイビス)に代わって海辺の小さなホテルを5日間だけ切り盛りするため田舎町ロダンテにやって来たエイドリアン(ダイアン・レイン)。季節外れのリゾートに客はたった1人、無愛想なポール(リチャード・ギア)という男性だけだ。折りから大型ハリケーンが近づく荒れ模様の中、日々の暮らしに疲弊した主婦エイドリアンと、高名な外科医としてのキャリアを捨てたばかりのポールはお互いに惹かれあうものを感じ始める。(goo映画より)
2008年/アメリカ/ジョージ・C・ウルフ監督作品
評価 ★★★☆☆
!!!ネタバレ注意!!!
海辺のお洒落なコテージ。4日間の限られたバケーション。悩みを抱えた美男美女(しかもフリー)。これでは、恋に落ちない訳は無いですよね。
全体的に展開が先読み出来てしまうので(特にラスト)、物語に意外性はありません。ただ、要所要所での演出がツボにはまっていたのが良かったと思います。そんな訳で、この映画は、お洒落なシチュエーションと美男美女の恋愛に、ただただ、酔いしれれば楽しめる映画なのではないかしら・・。
ただ、女性から観て、なぜかダイアン・レインにはシンクロ出来ないと言うか、気持ちに寄り添えないことが気になりました。例えば、私は同じ原作者の「メッセージ・イン・ア・ボトル」は大好きな映画で、ロビン・ライト・ペンにはとても感情移入して観てしまったのですが、ダイアン・レインには感情移入できなかったんですよね。
ダイアン・レインは奇麗なんだけど、どこか中性的で女性らしさに欠けると言うか、親しみが生まれにくいのかもしれないです。
手術の失敗で最愛の妻を失ったトールソンさんとの関係や娘との葛藤が、エッセンスとして含まれているのが、物語に奥行きを与えていました。エイドリアン(ダイアン・レイン)は、最近心が離れつつある娘が悩みの一つなのですが、恋愛を通して、娘に対して真剣に向き合う勇気を得たからこそ、娘も心を開いたのだと思いました。
一方のポール(リチャード・ギア)は、トールソンさんの悲しみを身を以て知ることで、南米へ医療活動に向かった息子の行動を理解します。
こんな風に、恋愛を通してお互いに成長するのは、良い関係を築いた証しですよね。結局、二人の恋愛は悲劇的な結末を迎える訳ですが、エイドリアンは、何物にも代え難い美しい想い出を手にすることが出来たので、後味の良いラストでした。
評価 ★★★☆☆
浜辺にぽつんと建つコテージの風景が印象的な、良くできた恋愛映画でした。
よく出来てはいるけれど、男どもが情けないのが気になりました。
まず、ダイアン・レインの別居中の亭主。この男がダイアンとよりを戻そうとするのですが、子供をダシに使うのは卑怯なやり方ですね。
そして、リチャード・ギアの場合。彼は、手術中の事故で患者の命を奪ってしまい、ダイアンの勧めもあって、その亭主のトールソンさんに謝罪しに行きます。そのトールソンを演じたスコット・グレンはとてもいい味を出していました。しかし、謝ったのは良いとして、その後でギアとダイアンがパーティーに繰り出すのはいくら何でも不謹慎すぎます。せっかくの良いシーンがこれで台無しになってしまいました。
ダイアン・レインとその娘の葛藤も織り交ぜて描いていますが、娘が離れて行ったのは、恋するときめきみたいなものを忘れてしまった母親にも一因があったのかなと思いました。そのためか、リチャード・ギアと恋に落ちて活き活きして来たダイアンに娘が歩み寄ってきましたよね。
最後の海岸を走る野生馬のシーンが盛り上がりに欠けたのは残念でした。もっと効果的な伏線を入れて(台詞ではあったけどね)、荒涼とした海岸に一転して爽やかな潮風が吹き抜けるような感覚を出せればもっと良くなったのではと思いました。
そんな訳で、手堅くまとめてはいるけれど、もうひと工夫欲しい映画となってしまいました。
映画『最後の初恋』公式サイト
(「最後の初恋」2008年9月 岡谷スカラ座にて鑑賞)
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