じつはさあ

物心ついてから
初めてだったのさ、葬式っての。

20代からオレってば、ほとんどドロップアウトしてたし
親戚やらその当時の友達関係はみなさんご健康で、

小学校２年生のときにじいさんの葬式やったのが最後。
喪服もないし、そもそもスーツなんか普段着ないしね。

まあ今回は、家族葬って事で
参列も身内と看取ってくれたホームの人だけ。
だいたいにして、ばあさんの知り合いやら友達やら
みんな先に向こう側だしね。

東京の日の出町ってとこの斎場で
葬儀から火葬まで済ませたのよね。

山ん中なんだけどさ、
まだ新しいところですごいキレイなのよ。
祭壇なんかもえらい立派でもったいないくらい。

喪主は母親がやったもんで、
葬儀の段取りとか詳しいことは結局わからんまんま
親のマネしてお焼香も済ませて、
まあこんなもんなのか、と。

火葬場もすぐ隣にあって
人って結構あっけなく骨になるんだなって
なんかしみじみ。

帰りは、中央道につながったばっかりの圏央道から
三鷹まで高速で。
ばあさんを、家からホームまで連れてったのもオレの車だったんで、
最後にお骨を連れて帰ってきてあげるのが役目かなってね。

まあ、いい年して
ちょっと社会勉強になった葬式でした。