年末から年始にかけての商戦は百貨店などの稼ぎ時だが、正月の初売りの「二極化」が進んでいる。東京都内では元旦に初売りをする大手百貨店がなくなるが、神奈川県内では、同様に働き改革から開店日を遅らせる店舗がある一方、「毎年恒例だから」と訪れるお得意さま向けに元旦からの営業を続ける店舗もある。初売りの風景はどう変わるのか。 働く場の環境を大切に 「取引先を含む従業員の就労環境の改善、働く場としての魅力向上による人材確保の観点から、1月2日を休業日とします」 来年の初売りの対応について、高島屋横浜店(横浜市西区)の広報担当者はそう説明する。 高島屋は元旦を休業にし、1月2日に初売りを行ってきたが、23年ぶりに全国の店舗で1月2日も休業。横浜店も食料品など地下街エリアを除き、初売りは1月3日となった。年末年始には、5年ぶりとなる従業員向けの「日曜祝日保育」も行うなど、働きやすい環境づくりに努める。 全国の百貨店では、本来は稼ぎ時である元日、1月2日を休業にする動きが相次いでいる。背景にあるのは、人材確保のため、働く環境の改善だ。都内の主な百貨店はすべて来年の元旦を休業する。そごう・西武は平成25年から全店で元旦営業を行ってきたが、池袋や渋谷の店舗で元旦営業を取りやめると発表。大丸松坂屋も、高島屋と同じく、25年ぶりに元旦に加え、1月2日を休業する。 年間最大級の来店者数 初売りは「事始め」とされる1月2日が恒例とされてきた。正月三が日を外して4日からという時期もあったが、平成以降は規制緩和などもあり、元旦に営業する店舗が増加。これが、働き方改革の影響もあり、初売りを再び後ろ倒しする動きへとつながっている。 一方で、そごう横浜店(横浜市西区)は例年通り、毎年、元旦の初売りを楽しみにする来店者を重視して元旦初売りを行う。理由について、同店広報担当者は「初詣のあと、買い物に来てくださったり、レストランに食事に来られたりと正月の来店を恒例行事にされている家族連れの方は多い」と説明する。また元旦の初売りは、年間で最大級の入店客数を誇る。 さらに、1月2、3日は正月恒例の「箱根駅伝」があり、店舗のあるJR横浜駅周辺もコースとなっている。沿道で応援した人がそのまま来店するケースが多く、正月三が日を通しての開店は欠かせない。担当者は「今後も、地域の特性にあわせ、柔軟な対応を考えたい」としている。 「服=福」の風習を重視 一部の地域で1月1日午前8時から営業しているのは、横浜市都筑区に本社を置く紳士服大手の「AOKI(アオキ)」だ。 同社によると、日本の一部の地域では、正月に新しい服(福)を買うことで1年の幸福や反映を願う演技担ぎの風習が残っている。江戸時代には年始に新しい着物を仕立てて身に付ける習慣が一部の階層でみられた。正月に服を購入することが「家族の幸せを願う行為」として受け継がれ、「初売り」「福袋」もその一環としてみられる。 同社は、昭和57年に、長野・飯田エリアに出店した際、この風習があることを把握。平成7年ごろから、飯田座光寺店、飯田インター店(いずれも長野県飯田市)で元旦の未明に開店すると、開店前に約200人の長蛇の列ができるほどになった。現在は開店時間を早朝に変えたものの、本社から人員を派遣するなどして対応しているという。 働き方改革などもあり、営業時間の短縮などイベント規模が縮小傾向にあるというが、三が日の合計でみると、来店者数、売り上げ規模の大きな変動はない。同社の広報担当者は「服イコール福という考え方は地域に残っており、仕事始めに新しい洋服を着ていくというお客さまが毎年、来店されることを楽しみにしている」と話している。(産経新聞) |
ダイエーやヨーカドーなどスーパーが1月1日から営業、デパートは1月3日からと個人的には思ってきました。
元日などは店舗をのぞいてみても客はまばら、これなら休んだ方が良いのにと思ったことも。
昭和の頃は、元日から三が日は店舗が休みなので、その分を年末に買う。
でも今はコンビニは開いているし、その他にも営業している店舗があり困ることは無い。
と言うところですね。