2年後の東京五輪・パラリンピックに向け、携帯大手や電機各社は、最新の情報通信技術(ICT)を使った「見せる技術」の開発を急ピッチで進めている。2020年の実用化が期待される高速・大容量の次世代通信規格「5G」もフル活用した新たな観戦スタイルが実現しそうだ。 ソフトバンクは、仮想現実(VR)用ゴーグルを使い、バスケットボールや野球の試合を自由なアングルで視聴できる技術を開発中だ。CGで描かれた自分の分身「アバター」をVR空間内のスタジアムの観客席に座らせ、その位置からのアングルで試合を観戦できる。アバターは好きな場所にいつでも変更できる。 VR動画の撮影、配信には米ベンチャー企業などの技術を使う。現行の通信規格では選手の輪郭などがぼやけるが、5Gを使えば「肉眼で見ているようにはっきり見える」(担当者)という。 ◇新たなPV提案 NTTドコモは、5Gを活用した新たなパブリックビューイング(PV)を提案。14日午後、東京都内の複合商業施設の超大型スクリーンに映し出されたのは、サッカー元イタリア代表らによるフットサルの試合。その模様は超高精細な「4K」のカメラ4台を使って撮影・合成され、リアルタイムで別会場に伝送された。 ピッチ全体と、両チームのゴール裏からの映像を同時配信。別会場にいる観客は、試合全体のほか、ゴールに向かってくる選手を正面から見たり、背後から見たりすることができる。スクリーン前の床面には、選手やボールの動きを示すデータも映し出され、ドコモは「観戦を革命せよ」をテーマに技術開発を加速している。 東京五輪でもメダルが期待される体操競技では、今までにない楽しみ方が期待されている。富士通は国際体操連盟と提携し、3Dレーザーセンサーを活用した判定補助システムを開発。複数のセンサーで選手の動きを捕捉し、審判員の死角となる位置からも腰や膝の曲がり具合、跳躍時の最高到達距離、回転速度などを計測する。 観戦にも応用しようと、既に一部の大会のテレビ中継では、富士通からデータ提供を受け選手ごとに跳馬の際のジャンプの高さなどを示している。同社はスマートフォン向けのコンテンツも開発中。担当者は「(競技を)『する』『みる』『支える』人々に力添えする技術を提供したい」と話している。 (時事通信社) |
是非、docomoには頑張って頂きたい!!